氏家 信彦 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
大学受験の際は、その後の選択肢を最大限にしておくために、という程度の考えで法学部を選びましたが、そこで勉強する中で、犯罪被害者のほか、理不尽な状況で苦悩している人々の力になれれば、との思いが強くなりました。
裁判官、検察官、弁護士のいずれも魅力的な仕事であり、上記の事柄にはそれぞれの立場から関与できますが、司法修習を経て、一番困っている当事者本人に代理して活動できるという点で、自分の思いを一番実現しやすいのは弁護士だろうと考えるに至り、この道を選びました。
今までの経験と現在の仕事内容
弁護士登録当初は、東京の深澤直之先生の事務所で、上場企業や中小企業の企業法務を中心として、とくに民事介入暴力対策の案件や企業に対する不当クレーム対応の案件を多く担当させていただきました。その後、新潟の藤田善六先生の事務所で、全国展開している大企業の企業法務から、司法の偏在過疎地域の個人の依頼者の案件まで、幅広く担当させていただきました。
平成24年9月に独立して事務所を開設した後も、今までの経験を生かして、幅広い案件を取り扱っています。
開設の前後は、東日本大震災に関する法律相談対応や、震災による損害賠償請求のADR申立てなどもしていました。
現在は、顧問先企業の企業法務(日常の相談業務、契約書作成、法的紛争の任意交渉、訴訟)のほか、民事介入暴力案件や企業に対する不当クレーム案件(相談対応、任意交渉)、交通事故案件(損害賠償の任意交渉、訴訟)、不動産案件(未払賃料請求や立退請求の任意交渉、訴訟)、個人の債務整理案件(破産や民事再生の申立て、過払い金回収)、相続案件(遺言書作成、遺言執行、遺産分割の任意交渉、調停)、離婚案件(親権者の指定、婚姻費用、養育費、財産分与、年金分割、慰謝料等についての任意交渉、調停、訴訟)、裁判所に選任されて対応する案件(破産管財人、再生委員、成年後見人、補助人、相続財産管理人、不在者財産管理人)、刑事事件(国選が多い)などをしています。
弁護士業務以外には、新潟県の人事委員、新潟簡易裁判所の調停委員、新潟県弁護士会の住宅紛争審査会紛争処理委員、新潟県暴力追放運動推進センターの相談委員などもしています。
印象に残っている案件(事件)
私選の刑事事件で、1人に対して3つの事件が持ち上がり、一つ一つ順番に逮捕・勾留されて身柄拘束が長期化しかねない状況であった上、受任段階で新聞に掲載されてしまっており、進め方が難しいものがありました。
「うその自白をすればすぐ釈放されて、罰金で済むかもしれない」と、依頼者の心が揺れる中で、何度も接見に行き「真実を曲げるべきではない」と励まして、結果的に真実の供述を貫き、1件も起訴されずに済みました。この結果は依頼者本人が確固たる意思を持っていたから得られたのですが、依頼者との強い信頼関係を築くことができ、弁護士冥利に尽きる仕事でした。
私たちの仕事は、いかに依頼者自身の尊厳や人格を守るお手伝いができるか、ということに懸かっているのだと再認識させられました。
弁護士としての信条・ポリシー
相談者の方々が、入室時よりも退室時には、穏やかに安心した表情になるように、肩の荷を少しでも軽くしてもらえるように、と心がけています。そのためには、話しやすく質問しやすい状況を作ることが必要であると考えており、相談者とはできるだけ打ち解けて、余談や雑談も交えてたくさん話すようにしています。
東京と新潟でそれぞれ弁護士業務をしてきましたが、地方は都会に比べると、弁護士への抵抗感や緊張感を持つ人が多いように思います。初回の相談時間だけで伝えるべきことを全て伝えるのは容易ではありませんが、要点を押さえ、分かりやすい言葉を用いて、相談者の権利義務の有無等の状況と、検討・対応すべき事項を端的に伝え、理解と納得をしていただけるよう心掛けています。
関心のある分野
弁護士が、これまでに従事してこなかった分野も含めて、今後、社会にどう関わっていけるのかという、今後の役割と可能性に関心を持っています。
たとえば、災害時の被災者支援、災害対策などです。平成23年の東日本大震災後、被災県に赴いて相談活動に従事する機会があった際、弁護士が被災者支援や今後の災害対策においてどういう活動ができるのか等を、たびたび考えることがありました。現在も、全国で多くの弁護士が、様々な形で被災者支援や災害対策活動に従事されています。このような活動に従事する弁護士は、従来は少なかったと思いますが、弁護士の活動領域が拡大していっている一例だと思います。
また、弁護士の数が増える中で、弁護士の方から、自分の仕事の枠を広げてゆく姿勢が重要になってきていると感じています。新潟県弁護士会でも、中小企業の相談受け入れの体制を整えるなどの取り組みを行っていますが、相談会やセミナーなど、相談者の方々と接する機会を更に増やしていき、相談者との距離を近づけて、弁護士へのアクセスをしやすくしていければと考えています。
ページを見ている方へのメッセージ
一般の方にとって、弁護士はいまだによく分からない存在だと思います。そもそも弁護士は何をしてくれるのか、何を話せばよいのか、莫大な費用がかかるのではないか、などの疑問は、私たちも解消する努力はしていますが、中々拭いきれないものがあるでしょう。
しかし、無料相談ができる場合もありますし、初回の相談だけでもかなりのアドバイスができます。その上で必要ならば継続相談を重ねて、さらに受任する必要があれば委任契約をしますが、それぞれの内容や費用について、事前に必ずしっかりとご説明をしますので、ご安心いただければと思います。
弁護士は、相談者が抱えている問題について一緒に解決法を模索してゆく、相談者に寄り添う存在です。ですからまずは、お気軽にご相談していただきたいと思います。