「あきらめずに依頼者の納得できる解決を」消費者問題に注力、詐欺被害の防止にも取り組む
ロースクール制度で開かれた弁護士への道
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
ロースクール制度が始まったことが大きなきっかけだったと思います。
大学受験のときは法曹界を目指していたわけではありませんでした。文系であれば法学部だろうという漠然とした思いと、公務員の道もあると考えて法学部に進みました。
大学在学中にロースクール制度が導入されたことで、手が届かないと思っていた司法試験が身近に感じられ、挑戦したくなりました。
また、親からも「法学部に進学したからその証となる職業に就いて欲しい。弁護士となって弱い立場の人を護る仕事をして欲しい。」と言われたこともきっかけの一つでした。
私自身も、法学部で学んだ法律の知識を役立てた仕事をしたいという思いが強くなり、弁護士を目指すことにしました。
ーーどのような学生時代でしたか。
大学では体育会の剣道部に入り、週に6日も練習に励んでいました。剣道は、小学1年生から続けていました。大学4年生の秋の引退まで部活に取り組んでいたため、司法試験の勉強はあまりできなかったのですが、剣道に集中して打ち込んだ甲斐あって、大学最後の大会では全国大会に出場することができました。
本格的に司法試験の勉強に取り組んだのは、剣道部を引退した頃からです。ロースクール時代は特に勉強しました。多いときには1日10時間以上勉強したと思います。ロースクールができたことで司法試験に合格できたと思っています。
消費者問題に注力、次々に生まれる新たな手口に対応
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
依頼者の話を丁寧に聞いて、解決が難しい問題でも簡単に諦めず、依頼者が納得のいく解決ができるように考えることを心がけています。
また、言葉だけで説明するのではなく、資料を用意するなどしてわかりやすく伝えて、依頼者の理解を得ながら一緒に問題解決に向けて可能性を探るようにしています。
弁護士としての経験を積むと、事案の有利・不利、勝てる可能性、負けるリスクについて、ある程度は予想することが出来ます。(真実よりも)証拠の有・無で勝ち負けが決まることもあります。しかし、そのような考えに縛られず、依頼者と真剣に相談し合い、もっと工夫が出来ないか・相手が思いつかないような作戦が立てられないかを諦めずに考え抜いて、ベストな解決を目指していくことを心がけています。
ーー注力している分野を教えてください。
消費者問題に注力しています。事務所の先輩弁護士が消費者問題に長年携わってきた関係で消費生活センターなどと関わりがあり、私も担当するようになりました。
個々の案件だけでなく、消費者保護委員会や、消費者団体の活動にも参加し、消費者問題の研究や啓発活動にも積極的に取り組んでいます。
詐欺の手口が巧妙化されたり、新しい投資詐欺が報告されたり、消費者問題は常に変化しています。経験だけでなく、情報のアップデートも必要な分野なので難しさはありますが、それだけに、難解な問題を解決できたときは喜びも大きいです。
特に消費者事件では、解決が困難と思われるような事案にも挑戦する気概をもって取り組んでいます。
消費者問題以外には、行政事件や債権回収に注力していています。
現在は、市役所の任期付職員として、職員からの相談に対応する業務をしています。 また、自治体から委託を受けて債権回収も行っています。
行政の立場に立って、事件を処理していくことにもやりがいを感じています。
ーー近年被害が増えている手口などはあるのでしょうか。
ここ数年増えている消費者事件に「次々販売」があります。典型的な例としてあるのが、セミナーや展示会に来た人に高額商品を購入させ、その後もしつこく商品を売りつけるというものです。
私が携わった事件に、着物業者の次々販売があります。高額な着物を強引に購入させる業者で、消費者からの相談が増えていることを危惧して弁護団を組んで被害者救済に取り組みました。
この事件はマスコミに大きく取り上げられ、私も取材を受ける機会が増えました。現在も弁護団活動は続いているので、被害者救済だけでなく、報道されることによって同様の事件の被害防止につながることを期待しています。
解決を先延ばししないで連絡を
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
剣道をいまも続けていて、昇段を目指して修練しています。自分の練習以外にスポーツ少年団で少年の剣道指導にも携わっています。
私が子どもの頃に剣道を習っていた少年団なので、当時の自分を思い出しながら子どもたちに剣道の楽しさを伝えています。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
初心を忘れずに、人との繋がりを大切にしながら目の前の事件を一つ一つ丁寧に対応していきたいと思っています。
注力している消費者問題・行政・債権回収の分野の知識と経験を増やしつつ、色々な分野にも挑戦し、どんな事件にも対応できるようになりたいです。
ーー法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
どんな問題であっても気軽に相談してください。問題が起きたときにはできるだけ早く相談した方がいいと思います。自分で判断して解決を先延ばしにすると、事態が悪化してしまうこともあります。悩んだらまずは連絡して、弁護士に相談してみてください。