「悩みを解決して喜んでもらえるやりがいのある仕事」弁護士を一生の仕事として依頼者のために尽力
弁護士を目指すきっかけになった恩師の言葉
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
大学生の時に受けた三ヶ月章先生の講義がきっかけです。三ヶ月先生は民事訴訟法の分野で高名な学者なのですが、ある講義で「法曹は人の悩みを解決して喜んでもらえるやりがいのある仕事だ」と熱く語ったことがありました。法学部だったので、それまでも漠然と弁護士に対する憧れのようなものはあったのですが、その講義を聞いて自分も真剣に目指そうと思うようになりました。
ーーどのような学生時代でしたか?
1年生の頃は遊んでばかりいましたが、三ヶ月先生の講義を受けて弁護士になる決意をしてからは、司法試験を目指して勉強中心の生活になりました。
早朝から大学の図書館で勉強をして、学食で朝食を取って講義に出席して、終わったらまた図書館で勉強して、1日15時間くらい勉強していました。
朝食の時に学食で流れていたNHKの朝ドラと、日曜日に答案練習会や模擬試験を受けた後に見る『サザエさん』が束の間の楽しみでした。
勉強は大変でしたが、つらくはなかったです。知識を詰め込むのではなく、「この法律をどのように使えば最良の問題解決ができるか」と考えながら勉強していたので、法律を学ぶことはとても楽しかったです。
ーー注力している分野を教えてください。
相続に注力しています。最初に入った事務所が農協の顧問をしていたため、農協の組合員の相談を受けることが多く、その中で多いのが相続に関する相談でした。独立してからも農協の組合員からの依頼が多く、相続案件の経験を積んだことから注力分野にしています。
また、相続は交通事故や借金と違って、誰もがいつかは経験することです。社会から相続に関する悩みがなくなることはありませんし、家族や親戚の争いを未然に防ぐことができることも注力している理由です。
農協の組合員からの相談には不動産に関するものも多いです。不動産に関するセミナー講師も時々行っているため、賃貸借や売買など不動産関係の相談も多く受けています。
他には、セミナーや講演、書籍の出版などにも力を入れています。 顧問先や一般の方々向けのセミナーや書籍は、法律の基礎的なところを知ってもらい、法的なトラブルの予防になればと思い引受けています。 法曹関係者向けのものは、自分の経験や知識を伝えることで良い法曹の育成や、裁判や司法制度の改善に貢献したいと思い取り組むようになりました。
依頼者にもスタッフにも良い事務所に
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
「依頼者の法的トラブルによる悩みを解決して喜んでもらうのが弁護士の仕事」という三ケ月先生の教えは常に頭の中にあります。
それと、依頼者が「この事務所に相談して良かった」と思えるように、相談には予習と準備をして臨み、丁寧な応対や迅速な事件処理、こまめな報告を心がけています。
相談時にお出しする飲み物を8種類用意したり、子連れで相談に来た人のためにチャイルドチェアや絵本を用意したりなど、依頼者が相談しやすい雰囲気づくりにも気を配っています。
相談して良かったと思える事務所でいるためには、事務所のスタッフが喜びを感じて働けることが大切です。「ここで働いて良かった」と思える職場環境づくりにも努めています。
ーー弁護士として活動してきた中で印象に残っているエピソードを教えてください。
借金問題で相談に来た方の話です。負債額などから判断して破産の提案をしたのですが、保証人になっている親戚に迷惑をかけたくないからと、提案を受け入れてくれませんでした。
そこで別の方法として任意整理を提案し、返済計画を立てるなどして事件処理を行いました。
それから何年かして、その依頼者から「全部払い終わりました」と連絡が来たんです。無事に完済できたことと、わざわざ連絡をくれたことがうれしかったのですが、話はそれだけではありませんでした。「過払い金の請求をしたい」と言うのです。
調べてみると確かに100万円近い過払いがあったので、依頼を受けて過払い金の請求をしました。ところが、当時は過払い金請求が増えていて、小さな消費者金融会社には支払い能力が残っていなかったため、見通しよりもはるかに低い金額しか取り戻すことができませんでした。
申し訳ない気持ちで依頼者に報告したところ、責められるどころか謝られたんです。「過払い金請求の報酬で任意整理のお礼ができると思ったのに申し訳ない」と。
任意整理は弁護士として普通の対応をしただけなのに、それほどまでに恩を感じてくれていたことに驚きました。「弁護士は悩みを解決して喜んでもらえるやりがいのある仕事」と、改めて思うことができた事件でした。
早めに相談することが最善に解決するコツ
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
趣味はスポーツ観戦や音楽鑑賞、読書などです。それと、セミナー講師も趣味と言って良いかもしれません(笑)。一般の方々に法律の基本的なことを教えたり、法曹を目指す学生や若手弁護士に、働く喜びや法曹のやりがいなどを教えるのが好きなんです。
休日はセミナーや講義の準備に時間を費やすことが多いのですが、時間がある時は好きなサッカーチームの試合を観戦したりコンサートに行ったりしています。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
「ここに相談に来て良かったと思ってもらえる事務所」「ここで働いて良かったと思える事務所」にすることは設立以来の理念ですから、これからもその気持ちを忘れずに事務所運営に努めたいと思います。
ゆくゆくは事務所を後進に譲りたいと思っているので、それまでに法人化と若手育成をして、若手からベテランまでが活躍する事務所として継続していければ良いと考えています。
ーー法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
弁護士の敷居は以前と比べて低くなっていて、相談しやすくなってると思います。病気と一緒で早めの相談がトラブルを大きくせず、費用もあまりかけずに解決するコツです。早めに弁護士にご相談ください。