遺産相続の解決事例

代償金請求 次々に法的手続を行い,代償金の全額回収に成功した事例

50代 男性
この事例の依頼主 50代 男性

相談前の状況  遺産分割協議の結果,ご相談者は,不動産を取得した相続人から代償金を受け取ることになっていたのですが,その支払いがなされませんでした。代償金の一部はただちに強制執行をすることができる文書(家庭裁判所の調停調書)があり,一部については強制執行をすることができる文書がありませんでした。

解決への流れ  まずは相手方との交渉から始めましたが,相手方が代償金の一部しか支払う意思がないことが明確だったので,法的手続をとることにしました。強制執行することができる文書がない代償金について不動産仮差押命令の申立と民事訴訟の提起をし,強制執行することができる文書がある代償金については不動産強制競売の申立を行いました。相手方は代償金の大部分は弁済されていると主張して,強制競売を差し止めるための訴訟を提起しました。
 法的手続を行いながら,相手方との間で継続して和解の交渉をしましたが,相手方は一括で支払うことのできる現金を持っていないという問題がありました。
 最終的に和解により解決し,合計で約5300万円を回収しました。和解といっても,当方が計算した代償金の全額に,支払い時までの年5%の遅延損害金を足した金銭の支払いを受けるという内容でした。実質的に全面勝訴といえる和解で,遅延損害金が増えることを懸念して相手方は和解に応じました。
 本件では相手方が一括で支払う金銭を持っていなかったので,当事務所から和解金の貸し付けを行う銀行を紹介しました。相手方は所有している不動産を担保に銀行から借り入れをし,そのお金で当方に一括で和解金を支払いました。
 依頼から解決までの期間は約1年でした。

伴 広樹 弁護士 伴 広樹 弁護士からのコメント  本件は支払う意思のない相手方とズルズル交渉を続けず,テンポ良く法的手続をとったことが功を奏した事例です。複数の法的手続を組み合わせて相手に逃げ場のない状態を作り,融資銀行の紹介までしたことが,代償金全額のスムーズな回収につながりました。1年の期間を要したことについては,紛争の規模や,複数の法的手続が必要だったことを考えると,やむ得なかったといえます。

伴 広樹 弁護士
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