井上 正信 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
私が大学生だった頃、学生運動が一番激しい時代でした。ちょうど東京大学の安田講堂事件があったとき、私は京都大学で学生をしていました。当時の京大でも、大学を民主化させようという動きがあり、私もその渦中にいました。サークル活動をしながら、自治会運動にも関わりました。
そういう時代背景もあり、学生を終えてもこのような運動に携わりたい、また、社会的弱者の人権を守りたい、という想いがあり、弁護士を志すようになりました。
市民運動にも携わりましたが、一番印象に残っているのは福山市での非核宣言都市運動です。当時1980年代でヨーロッパで大きな反核運動があり、それに刺激を受けて全国的に自分たちが住む自治体に非核宣言をさせようという住民運動が起きました。
福山市でも住民の17%という請願署名が集まり、その力で市議会が非核宣言を採択しました。その運動の事務局を担いました。従軍慰安婦問題に取り組む市民運動を組織し、元慰安婦のハルモニをお招きして証言活動や交流を持ちました。この市民運動は今でも地道に継続しています。昭和天皇の死去の前後には、日本の侵略戦争の歴史を考える市民運動にも取り組みました。
今までの経験と現在の仕事内容
家事(離婚や成年後見など)、不動産、金銭トラブル、労災、交通事故、企業倒産などの一般民事事件から、刑事、少年事件を扱ってきました。
弁護士としての信条・ポリシー
「足は地元に、眼(心)は世界に」をモットーに弁護士として活動しています。
アドバイスは明快なものに、受任事件に関しては、戦略、戦術を明確に、法廷技術を含めスキルを常に向上させることを意識しています。
スキルの向上ということで、尋問技術や証拠の取り扱い方など様々なものがありますが、常に目的意識を持って活動しています。
憲法問題に一般市民はどのように向き合うべきか
憲法改正に関しては、特にこれから大きな問題になるはずです。これは国民一人ひとりにとって大きな問題であり、みなさん一人ひとりが考えなければいけないです。
例えば、好きな人と自分の意思で結婚できること。これは憲法24条が守ってくれるからです。私たち日本人の日々の、「当たり前の生活」は、今の憲法によって守られ、作られています。憲法が変わることによって、今の常識的な生活が変わってしまう可能性も十分にあるのです。
憲法を身近に感じる、考える第一歩として、新聞をしっかり読むことだと思います。関心を持ちながら、様々な情報を得てください。
もちろん、新聞情報には玉石混淆の面もあります。だからこそ、様々な視点で憲法を捉えることができると思います。また、何よりもそういった情報を、自分の頭で考え、意見を持つことが重要です。