家事事件や債務整理、消費者問題など幅広い分野に対応〜依頼者に寄り添い、真の解決を目指す
司法制度改革がきっかけで憧れが現実のものに
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
弁護士は「正義の味方」だと子どもの頃から思っていました。弁護士の仕事を正確に理解していたわけではありませんが、公害事件など社会問題に取り組んだり、事件の被害者を救済する弁護士に素朴な憧れを抱いたんです。
しかし、自分が弁護士になることはまったく想像していませんでした。法学部に進学を決めたのも明確な目標があったわけではなく、法律を学べば将来役に立つだろうという気持ちからでした。
本気で弁護士を目指そうと考えたのは、大学に入学してからです。私が大学生の頃に司法制度改革があり、法曹人口を増やそうとする動きがありました。大学側も司法試験受験を積極的に勧めていて、司法試験を目指す学生が私の周りにも大勢いました。
そうした中で、素朴な憧れであった弁護士が現実の目標として考えられるようになり、私も司法試験を受けることを決めたのです。
ーー注力分野を教えてください。
以前勤めていた事務所で消費者事件を多く扱っていたことから、独立後も情報商材詐欺や求人広告詐欺、水道工事の不当請求といった消費者事件を扱う機会が多いです。広島県弁護士会の消費者問題対策委員会で委員長を務め、積極的に取り組んでいる分野です。
独立を機に、離婚・相続・債務整理にも注力するようになりました。消費者事件は弁護団で事件に取り組むことが多いのですが、依頼者一人ひとりに寄り添うような事件にも対応していきたいと考え、身近な問題の解決に尽力しています。
10年かけて依頼者の人生に伴走
ーー仕事をするうえで心がけていることはありますか?
当たり前のことではありますが、話をよく聞くことが大事だと考えています。方針を決める際に依頼者の話をよく聞き、何を求めているのかということをきちんと理解しなければなりません。
例えば債務整理などは、話を聞いた段階で問題の大半が解決していると言っても過言ではありません。弁護士が受任通知を出すことで債権者からの請求は止まり、依頼者の負担は軽減されるからです。
気をつけなければならないのは、債務整理には自己破産や任意整理などいくつかの方法があり、選択した方法によってその後の生活が変わる可能性があるということです。依頼者の考えを理解しないで手続きを進め、後になって「望んでいたものとは違う」となってしまっては、真の解決とはいえません。
事件の種類や大きさで区別することなく、どのような相談でも依頼者の話にしっかり耳を傾けることが、事件解決に必要なことだと思っています。
ーー仕事にやりがいを感じるのはどんなときですか?
民事事件でも刑事事件でも、経験や知識からおおよその予測を立てることができますが、必ずしも予測どおりになるとは限りません。だからこそ、依頼者に納得してもらえる結果を出せたときはうれしいですし、自分の努力や工夫が依頼者の役に立ったと実感できることにやりがいを感じます。
ーーこれまで活動してきた中で印象的だったエピソードはありますか?
手続き完了までに長い歳月を要した債務整理の案件が印象に残っています。
依頼者は自営業者で、借金返済が困難になり破産の申し立てをしたのですが、手続きに必要な管財費用を用意することができなかったのです。費用がなければ手続きを進めることができません。かといって、借金をそのまま放置するわけにもいきません。
依頼者と相談の上、なんとか管財費用を貯めてもらうことにして、用意ができたら再度申し立てをすることにしました。それまでの間、債権者には私が話をして請求を止めてもらい、依頼者には毎月1回事務所に来て、現状報告をしてもらうことにしました。
管財費用が貯まったと報告を受けたのは、最初の申し立てから8年ほど経過した頃でした。正直なところ、そこまで長引くとは考えていなかったのですが、依頼者が病気を患ったりということもあり、想定よりも時間がかかったのです。
申し立て後はスムーズに手続きが進み、最初に相談を受けたときから約10年かかって破産手続きが完了しました。10年という時間は私が弁護士になってからの時間とほぼ等しく、弁護士人生のほとんどの期間でその依頼者の破産手続きに関わっていたことになります。
10年間、毎月一度は会って話を聞いていたものですから、依頼者の人生を伴走していたような思いがありました。同時にその10年は私の弁護士人生でもあるので、とても感慨深いです。
抱えている問題を弁護士に託してください
ーー休日の過ごし方や趣味について教えてください。
休日は子どもと過ごすことが多いです。家事は苦手なもので、もっぱら遊び相手になっています。
趣味は山道などを走るトレイルランニングです。舗装されていない険しい道を走り抜き、ゴールしたときの達成感がとても好きです。
以前は半年に一度くらい大会に出場していたのですが、子どもが生まれてから練習の時間をつくるのが難しくなったため、大会の出場は控えています。子育てが落ち着いたら再開したいと思っています。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
事務所を開設したばかりですので、消費者問題だけでなく、離婚や相続、債務整理など幅広い分野に対応していきたいと考えています。
そのためにも研鑽を積んで、より良い解決に導く力をつけていきたいと思っています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
相談することが大切です。相談して託すことが解決に繋がることもあります。一人で重いものを抱えずに、託してみてください。それを受け取って適切な処理をするのが弁護士の仕事です。気兼ねすることなく、悩みを相談していただきたいと思います。