いつでも相談できる「かかりつけの弁護士」として 離婚事件のストレスを和らげ、新生活をサポート
司法過疎地に生まれて
──弁護士を目指した理由を教えてください。
私が生まれ育った石垣島は司法過疎地と呼ばれる、弁護士が少ない地域でした。私が暮らしていた当時はおそらく2、3人ほどしかいなかったと思います。もともと地元に貢献できる仕事をしたいと思っていたものですから、高校生になって将来の進路を決めるときに、弁護士になって地元の役に立とうと考えたんです。
それからすぐに、石垣島で働いている弁護士に連絡して会いに行きました。そこで業務内容などについて話を聞き、「専門知識を身につけて人々の役に立つ」弁護士という仕事に魅力を感じ、目指すことを決意しました。
──福岡で開業されたのはなぜですか。
東京のロースクールを卒業後、最初に就職した事務所が福岡でした。石垣島で弁護士をすることも考えたのですが、はじめは大都市にある弁護士事務所で経験を積んだ方がいいと考えたんです。
福岡は九州地方の中心であるとともに、「アジアの玄関口」として海外進出の拠点とする企業やベンチャー企業が増えている、ビジネスが活発な地域です。今後そうした傾向はより強くなり、人口増加やグローバル化など、さらなる発展が見込まれることから、福岡で働くことを決めました。
石垣島のことはつねに頭の片隅にあります。いまは司法のIT化が進み、離れた地域にいても弁護士業務を行えるようになりました。地元に貢献できることがあれば、積極的に取り組みたいと考えています。
人生の再出発に寄り添える弁護士に
──注力分野を教えてください。
離婚問題や借金問題、企業の事業再生や破産などを中心に取り扱っています。その中でも現在もっとも重点を置いているのが離婚問題です。
離婚問題は、最初に就職した法律事務所で多くの案件を経験したことから、注力するようになりました。男性からも女性からも相談を受けますが、比較的女性からの依頼が多いです。
離婚によって、生活環境や人間関係、経済状況などが大きく変わります。依頼者の人生の分岐点に立ち会うことになるため、少しでも良い再出発ができるように全力でサポートしたいと考えています。
──離婚事件のやりがいを教えてください。
依頼者の精神的負担を軽減できることです。離婚事件を弁護士に依頼するメリットはいろいろありますが、「依頼者自身が交渉の矢面に立つ必要がなくなる」という点がもっとも大きいと思います。
夫婦間のパワーバランスや状況によっては、配偶者と会って話をすることに強いストレスを感じる方もいます。相手と直接話すことなく、弁護士が代わりに話すだけで心に余裕が生まれると思います。依頼者の心のやすらぎに貢献できることがやりがいです。
──仕事をする上で心掛けていることはありますか。
依頼者が安心して話せる雰囲気づくりを心掛けています。離婚問題の依頼者には、配偶者との関係に疲弊していたり、傷ついている方がたくさんいます。弁護士の言葉づかいや態度によっては、依頼者をさらに落ち込ませてしまう可能性があります。
依頼者の気持ちに寄り添い、「この弁護士は話をしっかり聞いてくれる」と信頼してもらえるように、誠実な姿勢で向き合うようにしています。
いつでも相談できる「かかりつけの弁護士」
──弁護士として活動してきたなかで、印象的だった事件を教えてください。
妻の不倫相手に慰謝料請求した男性の事件が印象に残っています。男性には離婚の意思がなく、不倫相手に対してだけ慰謝料を請求したいという依頼でした。
不倫が原因で離婚した場合、慰謝料の相場は100万〜200万円程度ですが、離婚しない場合は、夫婦関係に与えた損害が小さいと考えられ、慰謝料も下がる傾向があります。しかし、この事件では不倫相手の男性に経済力があり、なおかつ既婚者だったことから、交渉の末に相場を超える500万円の慰謝料を獲得できたのです。
慰謝料を獲得できたからといって、依頼者の心の傷が消えるわけではありません。ですが、相場以上の慰謝料を獲得できたことで、多少なりとも依頼者の気持ちが晴れたように思えました。
それから1、2年が過ぎた頃、「妻がまた不倫をした」と相談を受けたんです。不倫相手は前回と同じ男性でした。さすがに2度目の不倫は依頼者も許せなかったようで、慰謝料請求とともに離婚手続きも進めることになりました。
最初の慰謝料請求の際、和解条件として不倫関係の解消を約束していたのですが、その約束を破り、多額の慰謝料を支払ったにもかかわらず同じことを繰り返してしまう相手の男性の心理に驚きました。それと同時に、法律では捉えきれない人の感情について考えさせられた事件でした。
──事件終了後は、依頼者に「個人顧問」の利用を勧めているとのことですが、詳しく教えていただけますか。
離婚事件にかぎらず、すべての事件終了後にお知らせしている当事務所のシステムです。簡単に言えば、「かかりつけの医師」ならぬ「かかりつけの弁護士」として、これからも気軽に相談してくださいというものです。
弁護士と依頼者とは、事件解決と同時に遠ざかってしまうのではなく、末永い信頼関係を育むのがベストだと思っています。一度疎遠になってしまうと、困ったことがあったときに連絡しづらくなると思うのですが、個人顧問として関係を継続していれば、些細なことでも気軽に相談できると思います。おかげさまで依頼者の評判も良く、多くの方が繰り返し相談に来てくれています。
──休日はどのようにして過ごしていますか。
スポーツ観戦です。特に野球が好きです。自分でプレイすることはなく、見る専門ですが、良い気分転換になっています。
──今後取り組んでみたいことや、事務所運営の展望などを教えてください。
離婚問題により一層注力したいと考えています。また、今後は、長引くコロナ禍の影響を受けた企業からの事業再生や破産といった相談が増えるのではないかと予想しています。離婚問題同様、借金問題も積極的に取り組んできた分野ですので、これまで培ってきた経験や知識を活かして、地域のビジネスの活性化に役立てればと思います。
──現在離婚を検討している方や弁護士を探している方へ向けてメッセージをお願いします。
離婚に関する悩みは、恥ずかしくて人に話せないとか、身近な人にも打ち明けづらいということがあるかと思いますが、ひとりで悩みを抱え込まず気軽に弁護士に相談してください。
弁護士に相談することで、離婚後の生活や子育てのことなど、抱えている問題に対する解決策が見えてくると思います。今は苦しいかもしれませんが、離婚後の生活を見据えて、より良い条件で再スタートを切るために立ち上がりましょう。どうぞご相談ください。