相続問題・交通事故・不当要求から依頼者を守る 声を上げにくい弱者に寄り添い紛争を解決
「声が大きい人」が得する社会を変えたい
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
きっかけは、大学4年生で就職活動をしていたころ、ある弁護士と出会ったことです。将来への目的意識がないまま就活を続けていたとき、親戚から弁護士を紹介されました。国内外の案件を手掛ける、スーパーマンみたいな弁護士で、話を聞く中で弁護士という職業に興味を持つようになりました。
そのとき初めて自分の将来について深く考えてみたところ、自分は正義感が強いということに気づきました。世の中では、強引で声が大きい人が気弱な人を押し除けている現状があることにも気付きました。そういう世の中を少しでもよくして社会に貢献したいと考えたことが弁護士を志した原点です。
ーー学生時代の思い出を教えてください。
テニスサークルに所属していました。友人と春夏秋はテニス、冬はスキーをしたことがとてもいい経験でした。
他に思い出深いのは、所属していたゼミで航空法と宇宙法を勉強したことです。宇宙空間は、特定の国以外はたどり着けない不平等な領域なので、地上で起きる紛争とは違った考え方を学ぶことができました。
ーー弁護士になられてからの注力分野をお聞かせください。
主に3つあります。相続、交通事故、不当要求の分野です。
相続のトラブルでは、声の大きい方が得することがままあります。たとえば、きょうだいの中で声の大きい人が高齢の親を支配し、自分だけが得するような内容の遺言を書かせるといったケースです。このような場合でも、親族関係に法を持ち込むことにためらって、泣き寝入りしてしまうケースは非常に多いと思います。
実際に弁護士に辿り着く案件は少数で、親族問題の中で氷山の一角に過ぎません。相続で理不尽な思いをする人を1人でも少なくしたいという思いから、注力しています。
今は弁護士の数も増え、ネットなどを使った相談しやすい環境ができています。きょうだい平等・男女平等という社会の価値観の変化も感じます。悩んでいる方に対し、弁護士から、積極的に相談をしてもらえるようアピールするなど、相談しやすい関係を整えることが大事だと思います。
不当要求に注力する理由もまた、声の大きい相手から搾取される人たちを守りたいと思ったからです。不当要求には、暴力団が絡むケースもあります。「暴力団からどのようにして依頼者を守るか」と考えたときに、具体的なイメージが掴めなかったので、弁護士会の「民事介入暴力対策委員会」に入り、暴力団案件も含めた不当要求全般について事件処理の経験を積んできました。
交通事故については、弁護士登録したばかりの頃、勤務弁護士として、損害保険会社の案件に携わったことがきっかけで、加害者側の弁護だけでなく、被害者側の弁護も多く手がけています。加害者側・被害者側双方の事件の解決をしてきた経験から、依頼者のお役に立てるのではないかと考え、注力しています。
ーー交通事故に関する案件のやりがいはなんでしょうか?
交通事故においては、損害の立証、特に後遺症について適切な賠償を得ることが容易ではありません。ですが、一つ一つの医療記録をもとに証拠を丁寧に積み重ねて、依頼者の主張をつくり上げる作業にやりがいを感じます。
ーー悲惨な交通事故もあると思います。依頼者の感情とどう向き合っていますか?
弁護士は事件に思い入れが強すぎると、難しい局面で合理的な判断ができないので、事件の処理においては極力感情を入れないよう努力します。
ただ、依頼者の気持ちに寄り添うことは絶対に忘れてはなりません。依頼者の苦痛や要望を汲み取り、依頼者にとって最も利益となるような方針を立て、事実と証拠をシビアに考えるようにしています。
不当要求に屈しないで 弁護士と法律が強力な武器に
ーー暴力団からの不当要求について、どう対応すべきでしょうか?
相手はときに暴力などをちらつかせて不当な要求をしてきます。しかし、そのような相手にも法律で対抗するべきです。
相手の主張に法律的な根拠はありません。裁判となれば、事実と証拠に基づいて相手の要求がいかに根拠に欠けるかを示すことができます。ですので、弁護士は相手を法律という土俵に乗せて、そこで戦うことが重要です。正式な訴訟による解決まで時間がかかる場合は、仮の処分として裁判所に依頼者への接近を禁止してもらうことなどにより、依頼者を守ることもできます。
不当な要求をする人は、「警察も裁判も怖くない」などとうそぶくこともありますが、本心では、法律の土俵に乗せられて負けてしまうことを恐れています。不当要求の被害に遭われた方は相手の強気な発言に屈せず、速やかに弁護士に相談してください。
ーー先生がお仕事において心がけていることはありますか?
弁護士としての経験を通じて、紛争は一種の危険物であることを実感します。ちょっとした不注意が大変な結果をもたらします。慎重で緻密な事件処理を行い、依頼者に最大限の実益を与えられるように努めています。
ただ、それだけでは不十分です。紛争を抱えた依頼者は大変不安な気持ちでいますので、弁護士がつくことによる安心感も与える必要があります。紛争に振り回されている苦痛から解放されるよう、丁寧な接客を心がけています。依頼者のニーズをきちんと聞き、責任を持って案件の処理をし、適切に報告するという積み重ねこそが、依頼者との信頼関係を築くと思います。
ーー休日の過ごし方を教えてください。
平日は紛争処理に明け暮れているので、休日は家族と穏やかな時間を過ごしています。車の運転が好きなので家族とドライブに行ったり、プールへ泳ぎに行きます。
友人に誘われてゴルフをすることもあります。そろそろスキーも再開したいです。
ーー先生の今後の展望についてお聞かせください。
これまで若手・中堅として目の前の事件をひたすら解決する経験を積んできましたが、そろそろベテランと呼ばれる時期に差し掛かってきたと思います。ベテランとして、今まで以上に依頼者の気持ちに寄り添った事件処理に励みたいと思います。日々の法律改正を把握し、お客様に対し引き続き幅広いサービスを提供できればと思います。
ーー法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
法律相談を受けると「弁護士さんに相談するような問題なのか心配だったけど、相談してよかった」と言われることが少なくありません。相談者の方には、その問題が法律上のトラブルなのかわからないことが多いと思います。法律上のトラブルかどうかも含めて相談に乗りますので、気軽に相談してください。
それから、弁護士に依頼することの意義は、単にトラブルを解決することだけではなく、トラブルに振り回される精神的苦痛からも解放されることでもあります。まずはご相談ください。