山内 良輝 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
検事として横浜、沖縄、静岡、東京、千葉と転勤を繰り返し、最後の勤務地が福岡でした。ちょうど大きな組織の中に身を置くことの息苦しさを感じていたことや、福岡の土地柄が気に入ったこともあり、福岡で検事を辞めて弁護士になりました。「中洲、薄野の2度泣き」という言葉がありますが、私もその仲間です。
今までの経験と現在の仕事内容
地方の町弁ですから、一般の民事事件が中心ですが、検事の時代に脱税事件や汚職事件を多く取り扱っていた関係から、弁護士になってからも、行政事件としての税金事件、刑事事件としての脱税事件や汚職事件の取扱いが多いです。そのほか知的財産権やコンプライアンスの仕事も手がけています。
弁護士としての信条・ポリシー
特に信条もポリシーもありませんが、最近は社会の変化のスピードが速く、法律の改正のスピードも速いので、社会や法律についての継続的な勉強は欠かせません。具体的には弁護士会で開かれる研究会に参加したり、担当する事件ごとに個人的に勉強したりしています。
また、自分の一つの視点のこだわることなく、「相手の目から見たらどうか、世間の目から見たらどうか」という複眼的思考を心がけています。裁判は多数の利害関係が錯綜する手続であることから、熱くなりすぎると間違えた判断をしてしまうこともあります。そのため、一歩ひいた立場で社会全体の視点も考えながら冷静に判断することが必要となるのです。これはコンプライアンスの考え方にもつながります。
関心のある分野
やはり税法です。一般の民事事件では、理屈もさることながら、押しの強い方や声の大きい方が勝つ傾向がなきにしも非ずですが、税法の事件は、理屈の強さを競う分野であり、しっかり頭を使って理論を構築すれば、強大な権力を持つ課税庁を打ち負かすこともできます。強い者より賢い者が勝つことの醍醐味を味わえるのが税法です。
さらに、新に知的財産やコンプライアンスについても取り組んでいきたいと思っています。弁護士数が増え、今後法曹界は競争が厳しくなるだろうといわれている今の時代は、得意技は1つでは足りないと思います。時代の流れのなかで流行の分野というのも存在します。そのため、2つか3つは自分の得意分野を持っていたいと考えます。
これからの時代に求められる弁護士とは
現在、法科大学院で学生を教えていて感じるのが個人の実力差です。司法試験に合格しても就職先が見つからないというような厳しい時代の中、実力によって仕事の量に差が出てしまうのです。
厳しい時代であるからこそ、軸となる法律家としての知識を蓄え、背骨を強くして自分の実力をつけることが大事だと思います。また法律によって弱者を救済したいという気持ちや、法律により正義を実現したいという気持ちが重要だと思います。