弁護士ドットコム ニュース
  1. 弁護士ドットコム
  2. インターネット
  3. 有田芳生氏を訴えた山口敬之氏の敗訴が確定 伊藤詩織さんめぐる名誉毀損訴訟
有田芳生氏を訴えた山口敬之氏の敗訴が確定 伊藤詩織さんめぐる名誉毀損訴訟
記者会見する有田芳生氏(左)と神原元弁護士(2024年2月14日、弁護士ドットコムニュース撮影)

有田芳生氏を訴えた山口敬之氏の敗訴が確定 伊藤詩織さんめぐる名誉毀損訴訟

ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏からの性暴力被害を訴えた事件をめぐり、ツイッター(現X)の投稿で名誉を傷つけられたとして、山口氏が元参院議員の有田芳生氏に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は山口氏の上告を棄却した。2月9日付の決定。

これを受けて有田氏は2月14日、東京都・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開き、「伊藤詩織さんへの攻撃が続いている状況に歯止めをかけないといけないという意味でも今回の最高裁の決定はとてもありがたい」と話した。

有田氏と代理人の神原元弁護士によると、裁判で争点となったのは、山口氏について有田氏が2017年3月〜2019年12月にツイッターに掲載した6つの投稿。

1審の東京地裁は2023年1月、このうち

<アルコールと一緒に睡眠薬、睡眠導入剤を飲むと「前向健忘」が生じるという。神経科学者3人の実体験には驚いた。他者から普通に行動していたと言われても、本人は10時間ほどの記憶がないのだ。山口敬之元TBS記者おぞましい所業をきっかけにしつつ、重要な指摘の数々があるノンフィクションだ>

という投稿について、「重要な部分において真実であると認めることはできない」と判断し、有田氏に35万円の賠償を命じた。

しかし、2審の東京高裁は2023年8月、この投稿について「原告が伊藤にアルコールと一緒に睡眠薬や睡眠導入剤を飲ませておぞましい所業(姦淫行為)に及んだとの事実を摘示したものではないと解すべき」などとして、有田氏の不法行為責任を否定。6つの投稿ともに侮辱や違法性を認めなかった

最高裁が山口氏の上告を棄却したことで、東京高裁の判決が確定した。

オススメ記事

編集部からのお知らせ

現在、編集部では正社員スタッフ・協力ライター・動画編集スタッフと情報提供を募集しています。詳しくは下記リンクをご確認ください。

正社員スタッフ・協力ライター募集詳細 情報提供はこちら

この記事をシェアする