共産党の志位和夫委員長は6月23日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開き、集団的自衛権の行使を可能とする安保関連法案について、「憲法9条を破壊する戦争法案がその正体だ」と批判した。
志位氏は会見で、「戦争放棄」を謳った憲法9条や、「海外での武力行使は許されない」とした従来の政府見解を評価したうえで、「戦争法案は、国のあり方を根底から覆すものだ」「海外で戦争する国づくりを進めるものに他ならない」と安保関連法案の成立阻止を訴えた。
この日の会見で、志位氏が「日米安保条約を廃棄すべき」と語ったことを受けて、記者からは、日本の安全保障についての見解を求める質問が上がった。志位氏は「自衛隊は違憲の軍隊だ」と述べ、自衛隊は廃止するべきという考えを示した。
一方で、共産党が政権を担った場合でも、「自衛隊との共存関係が一定期間続く」と述べた。「日本を取り巻く国際環境が平和的に成熟したとき、国民の合意のもとで、自衛隊を解消するプランだ」と説明した。
その間、もし仮に他国から日本に対する武力攻撃があった場合については、「あらゆる手段を用いて抵抗する。自衛隊も活用する」と述べ、共産党の考え方を明らかにしていた。