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「20分飲んで26万円」歌舞伎町で「ぼったくり」に遭ったーーこんなときの対策は?
「ぼったくり」に注意を促す看板

「20分飲んで26万円」歌舞伎町で「ぼったくり」に遭ったーーこんなときの対策は?

「新宿歌舞伎町で2人で20分飲んで、260400円でした」。こんなタイトルで「はてな匿名ダイアリー」にぼったくり被害を報告した投稿が話題になった。

投稿者は、東京・新宿の歓楽街の歌舞伎町で、客引きに「60分4000円のところを60分で3000円」と説明されて、ある店に入った。席についた女性が酒をふるまったが、「手持ちは1万円しかないので、それで払える範囲で」とボーイに念を押していたという。ところが、会計を頼むと、伝票には「26万400円」という驚くべき金額が書かれていた。

投稿者は、店のスタッフと一緒に近くの交番までいったが、警察官は「民事不介入」を理由に助けてくれなかったそうだ。その場でしばらくスタッフとやり合ったが、相手は「間違った請求はしていない。飲んだ分だけ払ってもらう」の一点張り。あきらめて、ATMで金をおろして泣く泣く支払ったという。

ぼったくり被害は、他にもネット上に数多く報告されている。警察も助けてくれない場合、いったいどう対処すればよいのだろうか。ぼったくり被害にくわしい古川穣史弁護士に聞いた。

●歌舞伎町には「客引きはすべてぼったくり」の看板も

「警察は、ぼったくりの話にはあまり介入してくれません。基本的に『民事不介入』ということなのです。ただ、交番にいけば、無理やりお金を取られたり、脅されたりということがなくなるので、相談に行くと安心でしょう」

警察が不介入だとしたら、トラブルになった場合、なにか良い策はないだろうか。

「2通りの解決方法があり得ます。1つ目の方法はご自身の連絡先だけは渡し、あとは裁判をしてもらうという対応です。多くのキャバクラは、裁判をしてきません。そういう場合は一挙に解決ができます。

ただ、最新の情報によると、裁判になることを想定した手口が出てきています。店員が料金を説明する様子などを録音し、裁判で証拠として使うのです。この場合、判決は、客が勝訴する場合も、敗訴する場合もあります。

ぼったくりの金額があまり高額でない場合は、弁護士費用の問題もありますので、『裁判してくれ』という方法は、一か八かの賭けになるかもしれませんね」

では、2つ目の方法は、どんな策だろうか。

「双方が納得できる金額だけを渡して、その場限りにしてしまうという方法です。これなら裁判にならず、その場で話を終えることができます。どちらの方法でも、弁護士が現地に赴くと、スムーズに事が進むことが多いです」

支払う前に弁護士に相談するのが一番確実だろうか。

「そうですね。ただ、もっとも大事なことは、そもそもキャッチや客引きにはついていかないことです。歌舞伎町では『客引きはすべてがぼったくりです』というような看板も置いてあるくらいです」

古川弁護士は、このように忠告していた。

(弁護士ドットコムニュース)

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

プロフィール

古川 穣史
古川 穣史(ふるかわ じょうじ)弁護士 八木良和法律事務所
夜11時に電話で相談してきた依頼者を助けるために歌舞伎町に赴いて以来、ぼったくりの案件を数多く手掛ける。東京都を中心にDV、ストーカーや刑事事件の被害者側などの案件を積極的に行う。会計事務所の法律顧問として一般民事事件、企業法務なども扱っている。

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