大手ファストフード「マクドナルド」で販売されたチキンナゲットやフライドポテトなどの中に、ビニール片などの「異物」が混入していた問題で、日本マクドナルドは2月3日、再発防止策を発表した。
対策の柱となるのは、全国のマクドナルド店舗で働く15万人のアルバイトを対象にした、異物混入防止のためのトレーニングだ。今回のトレーニングは、インターネット上で2月5日から行い、アルバイトはスマートフォンなどで受講するという。
●第三者機関の「抜き打ちチェック」を実施
同社はまた、全店舗で一斉清掃と機器の総点検を行う。清掃・点検は2月上旬に完了する予定。その後、第三者機関の検査員が、2月から5月までの間に店舗を抜き打ちで訪問し、異物混入の防止策や保守管理が適切かどうか、チェックする。
さらに、原料を製造するサプライヤー各社と連携を深め、原材料への混入を防ぐ取り組みも進める。国内外のすべての工場に対して、衛生管理体制の確認と品質管理基準の遵守を求めるという。
また、顧客からの問い合わせ対応を改善する目的で、「お客様対応プロセス・タスクフォース」という社内組織を設けた。そこに社会学者の濱野智史さんと、消費生活アドバイザーの蒲生恵美さんが、外部有識者として参加する。
日本マクドナルドでは、今年1月上旬に人気商品「チキンマックナゲット」にビニール片が混入していたことが発覚して以降、立て続けに「異物混入」が報告されていた。騒動を受けて、同社は1月7日に記者会見を開き、関係者や顧客に迷惑をかけたことを謝罪し、信頼回復を誓っていた。