理化学研究所は4月1日、東京都内で記者会見を開き、STAP細胞論文の疑惑に関する調査の最終報告を発表した。
記者会見は午前と午後の二部制で行われた。第一部は、疑惑発覚後に理研内部に設けられた調査委員会による記者会見で、石井俊輔委員長が調査結果を報告した。理研発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子ユニットリーダーらが執筆したSTAP細胞の研究論文について、小保方リーダーによる「改ざん」と「捏造」があったと判断し、意図的な不正行為があったと認定した。
第二部は、理研の幹部による記者会見で、野依良治理事長と発生・再生科学総合研究センターの竹市雅俊センター長のほか、川合真紀理事(研究担当)と米倉実理事(コンプライアンス担当)らが出席した。会見は午後1時から始まり、野依理事長が「理研の研究者が発表した論文が科学社会の信頼性を損なう事態を引き起こしたことに対し、改めてお詫びを申し上げます」と謝罪した。
しかし、小保方リーダーや笹井芳樹副センター長ら、STAP論文の著者たちは今回の記者会見に出席しなかった。その一方で記者会見の会場では、小保方リーダーの「調査報告書に対するコメント」と題した書面が配布された。そこには「とても承服できません。近日中に、理化学研究所に不服申立をします」と書かれていた。