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2020年01月30日 18時03分

「強制不妊は今もある」 障害理由に意思に反して手術、2人が人権救済申し立て

「強制不妊は今もある」 障害理由に意思に反して手術、2人が人権救済申し立て
米田さん(左)と片方さん(2020年1月30日、厚労省記者会)

障害を理由に、意思に反して不妊手術を受けさせられたとして1月30日、男女2人が日弁連に対して人権救済を申し立てた。病院などに対する調査を求めている。

旧優生保護法(1948~96年)のもとでは、遺伝性の疾患や精神障害などを理由に本人の同意が不要な不妊手術(優生手術)がおこなわれていた。ただし、申し立てた2人の手術は、同法廃止後の2003年と2015年だった。

代理人を務める小笠原基也弁護士は次のように述べ、廃止後も優生思想に基づいた手術が続いていると問題提起した。

「(精神科病院からの)退院条件として不妊手術を提示されるなど、自由が奪われた中で意思決定させられたり、半強制的にやらされたりしている人は多いのではないか」

旧優生保護法をめぐっては、各地で被害者による裁判がおきており、2019年5月には仙台地裁で違憲の法律だったとする判決も出ている。

●「手術しないと退院できない」

申し立てたのは、岩手県の片方司さん(69)と東京都の米田恵子さん(42)。

申立書などによると、片方さんは40代の頃、精神科病院に2年ほど入院しており、家族から不妊手術を受けないと退院できないと告げられ、手術を受けざるを得なくなったという。

病院の記録によると、医師は不妊手術が家族の希望であり、片方さんが拒否的だったことを知っていたようだ。

一方、米田さんには7人の子どもがいる。7人目は帝王切開だったといい、その際に不妊手術もされた。本人への説明はなく、家族が同意したという。米田さんにも精神疾患があった。

代理人らは、国が優生思想の問題点や基本的人権について教育、啓発していれば、医師が手術を止めることもできたはずだなどとして、国の責任も問題視した。

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