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なぜ無実なのに「自白」してしまうのか 遠隔操作事件「誤認逮捕」の弁護人が解説

なぜ無実なのに「自白」してしまうのか 遠隔操作事件「誤認逮捕」の弁護人が解説

取調べの可視化を求める声が高まっている。インターネット投票サイト「ゼゼヒヒ」が実施している「取調べの可視化は導入されるべき?」というアンケートでは、2013年3月23日までに376人が回答。そのうち9割以上となる349人が「全刑事事件の取調べに導入すべき」と答えている。

取調べの可視化、すなわち、刑事事件の取調べの過程を録画・録音することを求める動きはいまに始まったことではない。しかし、世間を騒がせているPC遠隔操作事件で誤認逮捕があいつぎ、その取調べで「無実」の人間が自白してしまったという事態を受けて、「やはり、取調べのプロセスを可視化すべきだ」という意見が強まっている。

●「人が虚偽自白に至る心理状態」の解説も

そんな中、日本弁護士連合会(日弁連)は3月25日、東京・霞ヶ関の弁護士会館で「取調べの可視化の実現を求める市民集会」と題したシンポジウムを開催する。サブタイトルは「PC遠隔操作事件が明らかにした取調べの実態~無実のあなたも自白する~」というものだ。

シンポジウムでは、遠隔操作事件で誤認逮捕された男性の弁護を担当した土橋央征弁護士が講演。実際にどのような取調べが行われたのか、その実態を明らかにする。同事件の「真犯人」からメールを受け取った落合洋司弁護士が元検事の経験も踏まえて。密室での取調べの問題点を説明。また、法心理学を研究している青山学院大学大学院の高木光太郎教授が「人が虚偽自白に至る心理状態」について解説する。

さらに、土橋弁護士、落合弁護士、高木教授に、布川事件の冤罪被害者である桜井昌司氏を加えた4人でパネルディスカッションを行い、冤罪を生む可能性をもつ取調べの実態について議論する。コーディネーターは、テレビ番組「行列のできる法律相談所」でおなじみの菊地幸夫弁護士がつとめる。

シンポジウムは25日の午後6時30分から開かれる。参加費無料で、事前の申し込みも不要。問い合わせ先は、日弁連法制部(03-3580-9876)。

(弁護士ドットコムニュース)

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