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<STAP問題>マウスめぐる「疑惑」 小保方さんが「反論コメント」発表(全文)
記者会見にのぞむ小保方晴子さん(4月9日撮影)

<STAP問題>マウスめぐる「疑惑」 小保方さんが「反論コメント」発表(全文)

STAP細胞の論文不正をめぐる問題で、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが作ったとされる「STAP細胞」のもとになったマウスの由来に疑義が生じている。この点について、論文の共著者の一人である若山照彦・山梨大学教授は「僕の研究室のマウス由来ではない」と発表したが、小保方晴子リーダーは6月18日、それに反論するコメントを発表した。

小保方リーダーは、弁護団を通じて公表したコメントのなかで、「マウスに関しても細胞に関しても、所属させていただいていた研究室以外からの入手はありません」と説明。そのうえで、「今後の理化学研究所の調査にできる限り協力し事実関係を明らかにできるよう努めて参りたい」と述べている。

また、小保方リーダーの弁護団もコメントを発表。「小保方氏が若山研でお世話になっていた時期(2013年3月まで)は、小保方氏は、マウスや細胞を独立して入手できる立場にありませんでした。したがって、すべて若山研ルートで入手したものです」などと、小保方リーダーの言葉を補足する説明をおこなった。

小保方リーダーのコメントと弁護団の補足コメントの全文は、以下のとおり。

●小保方晴子リーダーコメント

 いろいろと報道されていますが、マウスに関しても細胞に関しても、私には所属させていただいていた研究室以外からの入手はありません。この点については、今後の理化学研究所の調査にできる限り協力し事実関係を明らかにできるよう努めて参りたいと思います。

 また、何よりも、STAP細胞の再現・検証実験に参加させていただき、人為的な間違いが絶対に起きない環境でSTAP細胞の存在を証明することで、筆頭著者としての説明責任を果たさせていただく事を切望しております。

2014年6月18日

小保方晴子

●弁護団による補足コメント

本日の小保方氏のコメントにつき、弁護団として補足させて頂きます。

(1)「マウスに関しても細胞に関しても、私には所属させていただいていた研究室以外からの入手はありません」という点(若山研からすべて提供を受けていたということ)については、小保方氏が若山研でお世話になっていた時期(2013年3月まで)は、小保方氏は、マウスや細胞を独立して入手できる立場にありませんでした。したがって、すべて若山研ルートで入手したものです。

(2)「STAP幹細胞は、小保方氏が若山先生に渡したもの」との報道に関して。「STAP幹細胞」は、若山先生が樹立されたものであり、若山先生が作製し、保管されていたものです。若山研が山梨大学に移転するとき、小保方氏は、若山先生から、その「STAP幹細胞」の株を分けてもらいました。つまり、CDBに保管されている「STAP幹細胞」は若山先生から譲り受けたものです。これに関しては、一部報道では不正確な表現がなされています。

(3)「ES細胞を小保方氏が持っていたのかどうか」については、小保方氏は、ES細胞を作製したことはなく、現在小保方研究室に保存されているES細胞は実験の比較のために(コントロール用)として、若山研から譲与されたものです。それらのES細胞について様々な報道がされていますが、理研に確認したところ、内容の詳細に関しては現在調査中とのことです。小保方氏は、正確に調査・確認してほしいと述べています。

(4)「今後の理化学研究所の調査にできる限り協力し事実関係を明らかにできるよう努めて参りたいと思います。」という趣旨は以下のとおりです。

CDBは、STAP幹細胞の解析の結果、若山先生が作製された「STAP幹細胞」には、2系統のマウス由来のものがあり、一方(AC129)は若山研のGFPマウスと一致するが、他方(FLS)は由来が不明(15番染色体にGFP遺伝子が挿入されている)としています。この由来について、今後、CDBにおいて検証が予定されているため、小保方氏としては、その検証に協力して事実関係の解明に努めるということです。

(5)「STAP細胞の再現・検証実験への参加」については、小保方氏は非常に積極的な姿勢を示しています。もちろん、STAP細胞が再現できることを前提にしています。

以上

(弁護士ドットコムニュース)

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