小出 康夫 弁護士
本人は、泥酔していたため、最後の店を出た以降のことはほとんど覚えていない。しかし、タクシーの運転手を殴って怪我をさせたことは間違いない事実。本人から、弁護人選任届けをもらい、東京区検の副検事に架電した。被害者は、本人とは会いたくないが、弁護人であれば話をしてもよいとのこと。さっそく、検察官から被害者の連絡先を聞き、面会の約束をした。被害者の自宅近くの喫茶店で、1回目の面会。被害者は、怪我はだいぶ良くなったが、まだ耳鳴りがし、後遺症の不安もあると訴えた。被害者は、早期の解決を望んではいたが、現時点で示談をするわけにはいかない。再度診察を受け、十分な治療を受けることをお薦めした。当然のアドバイスである。3週間ほど後、被害者から、怪我はほぼ治癒し、後遺症の心配もないと医師から診断を受けたと連絡を受けた。そこで、再度面会をし、診断書を拝見するとともに、被害者が希望する示談金の金額を聞いた。治療費、休業損害、慰謝料等合わせて、金28万数千円を請求された。加害者は普通のサラリーマンであり、給与額は20万円台、預金はほとんどないこと、本人は十分に反省していること、これまでに一切の前科前歴がないことを説明した結果、金28万円で示談してもよいという回答を得た。さっそく、本人に伝えたところ、当職の値引交渉に感謝するものの、自分が悪いのは間違いないし、もう二度とこのようなことはやらない誓いを込めて、金30万円で示談したいと伝えて欲しいとのこと。被害者にそのままお伝えしたところ、そのような気持ちを持っているなら安心ですと言っていただき、無事示談が成立した。
深酒してタクシーの運転手を殴り、怪我をさせたサラリーマンから依頼を受けて、示談を成立させた事案の
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