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- 遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)
遺言の有効性を争いながら遺留分減殺請求を行い、調停の中で紛争が解決した事案
相談前の状況
父親が亡くなり、相続人となられた方のご相談です。
父親の死後、他の相続人に対して、全ての遺産を相続させる旨の自筆証書遺言が作成されていたことが発覚しました。
遺言を作成した時、父親にはある程度認知症が見られ、遺言能力が疑われる状態でした。
依頼者は、遺言が無効であることを明らかにしてほしいとの思いを強く持たれていました。
解決への流れ
依頼者の意向としては遺言の無効を争う意向が強かったものの、父親が生前に通っていた医療機関のカルテを取り寄せて確認したところ、遺言能力がなかったとまで言えるかは微妙なケースと考えられました。
そこで、依頼者には、訴訟で遺言無効を争った場合の勝訴の見込みとコスト・時間を見積って依頼者にご説明し、ご納得いただいた上で、次のような方針をとることにしました。
すなわち、遺言の有効性を争いながら、仮に遺言が有効とされた時のことを見据えて遺留分減殺請求をも求めて、家庭裁判所の調停の申し立てを行い、調停の中で解決をするというものです。
途中、紆余曲折しましたが、幸いにして、調停の中で相続人全員の合意に至り、早期に、比較的納得のいく解決に至ることができました。
古家野 彰平 弁護士からのコメント
遺言相続分野は、ひとたび裁判になれば、解決までに長期の時間がかかりがちです。
仮に遺言が無効である場合、その後にさらに遺産分割の手続を行わなければなりません。
ただでさえ遺産分割に時間がかかるのに、その前に遺言無効を争う訴訟の時間と手間が加わるのです。
そのため、実際に遺言無効を争うには、事前に十分な証拠を集め、勝訴の見込みを十分に勘案することが重要になります。
この事案でも、依頼者ともこの点については十分に打合せを行い、方針を定めました。
また、調停の中では、依頼者の思いの中で言うべきものは、なるべく書面ではっきりと相手方に伝えるようにしました。
筋の通らない話は「筋が通らない」と言わずに済ますわけにはいかないからです。
複雑かつ長期になりやすいだけに、解決までのアウトラインを定め、依頼者の方が本当に望んでいることや、事件の中で押さえるべき筋を見誤らないようにすること。
それが、納得のいく解決への近道になると考えています。
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