齋藤 有志 弁護士
依頼者は不貞をしており、出来るだけ穏便に済ませたいとも考えていました。他方で、このまま相手方の監護が継続すると、それが監護実績になり、相手方が監護権を得てしまう可能性がありました。そこで、一ヶ月経過の時点で、子どもたちの引き渡しを求めることにしました。当職は、裁判所に対して「子の引き渡し」と「監護者指定」を求める審判前の保全処分と、「子の引き渡し」と「監護者指定」を求める審判を申し立てました。およそ10日後に審判前の保全処分が家庭裁判所で開かれました。裁判官は、相手方の弁護士に、子どもを引き渡すよう促しました。相手方代理人は難色を示していましたが、結局子どもを引き渡すことに応じました。相手方が子どもを引き渡す予定の日、相手方は、急に別居を止めたと言い始めました。そして、子どもを引き渡すだけではなく、依頼者との同居を強引に再開しました。相手方は、依頼者を一方的に責め、幼い子どもがそれを止めに入るなど、家庭は荒れてしまいました。そこで、依頼者は、やむを得ず、子どもたちを連れて別居を開始することにしました。依頼者は、相手方に知られないうちに住居を決め、相手方が仕事に出ている間に、子どもたちを連れて引っ越しました。これに対して、相手方が、「子の引き渡し」と「監護者指定」を求める審判前の保全処分と、「子の引き渡し」と「監護者指定」を求める審判を申し立てて来ました。相手方が申し立てた審判前の保全処分は認められませんでしたが、「子の引き渡し」と「監護者指定」を求める審判は、依頼者が申し立てた「子の引き渡し」と「監護者指定」を求める審判と同時に審理されることになりました。相手方は、依頼者の不貞行為や日常生活態度などを、厳しく批判し、依頼者の人格を否定するような長文の文書を提出しました。これに対して、当職は、従来子どもたちを監護養育してきたのは依頼者であること、不貞などは子どもを監護することとは無関係であること、などを淡々と論じていきました。その結果、依頼者を監護者とする決定が出され、無事、依頼者が監護者と定められました。
不貞行為を行った後、別居を開始し、審判で子の監護者に指定された事例の
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