論文不正が認定されたSTAP細胞をめぐる問題で、理化学研究所は6月30日、STAP細胞の有無を検証する実験に、小保方晴子研究ユニットリーダーを参加させると発表した。小保方リーダーが実験に参加するのは、7月1日から11月30日までの5カ月間。理研が指名した立ち会い人のもと、映像を記録するなどして、透明性を確保する。
また、3月末に研究論文の疑義に関する調査報告書をまとめて以降、次々と新たな疑義が指摘されていることから、追加的な調査を始めたことも発表した。この調査にともなって、懲戒委員会が検討していた小保方リーダーの処分審査はいったん停止される。
STAP現象の検証実験については、理研外部からなる改革委員会の岸輝雄委員長が6月中旬、「再現実験をやって『ある』と言った人が諦めるとか、あるいは『ある』と言った人がやっぱり何もなかったと言わない限り、決着がつかない」と述べ、小保方リーダーの参加を提言していた。
今回の決定を踏まえ、小保方リーダーは理研を通じてコメントを発表した。コメントの全文は以下の通り。
●「実証するために最大限の努力をする」
この度、改革推進本部長である理事長より、STAP現象検証実験へ参加するようにとの指示を受けました。厳重な管理の元で実験をさせていただく機会を頂戴できたことに心より感謝し、誰もが納得がいく形でSTAP現象・STAP細胞の存在を実証するために最大限の努
力をして参る所存です。
なお、実験の進捗状況などにつきましては理化学研究所から公式に発表していただけると伺っております。誠に勝手ではございますが、どうか公式発表まで実験に専心させていただけますようご協力をお願い申しあげます。