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岡口裁判官側は争う姿勢 SNS投稿めぐる弾劾裁判開始、本人から謝罪も
第1回期日のために弾劾裁判所の建物に入る岡口裁判官(右)

岡口裁判官側は争う姿勢 SNS投稿めぐる弾劾裁判開始、本人から謝罪も

SNSの不適切な投稿などをめぐり訴追されていた仙台高等裁判所の岡口基一裁判官の弾劾裁判(裁判長:船田元衆院議員)の第1回期日が3月2日、東京・弾劾裁判所法廷で開かれた。

岡口裁判官は、自身の行動について「不適切なものがあり、この裁判に至っている。深くお詫び申し上げたい」と謝罪。岡口氏の弁護団は、訴追事由で挙げられた事実関係について概ね認めたものの、「侮辱した」などの事実の評価や、一部の事実について訴追の期限を過ぎている点を指摘し、争う姿勢を見せた。第2回期日は未定。

●弁護側は一部の投稿について、訴追期限を過ぎていると主張

岡口氏は、女子高校生が殺害された事件についてのツイッターへの投稿などをめぐり、遺族から2019年2月に訴追請求され、裁判官訴追委員会が2021年6月、岡口氏の罷免を求めて弾劾裁判所に訴追していた。

この日の期日で、裁判官訴追委員会の新藤義孝衆院議員が、訴追状を読み上げた。訴追理由として、2017年から2019年にかけての13件のSNSなどのインターネットの投稿、会見や雑誌での発言について、「刑事事件の被害者遺族の感情を傷つけるとともに侮辱した」「民事訴訟提起行為を一方的に不当とする評価を示すとともに、本人の社会的評価を不当におとしめた」などとした。

対して弁護側は、概ね事実関係を認めたものの、認否を明らかにした伊藤真弁護士は13件のうち4件について、「(裁判官弾劾法で定められた訴追期限である)3年を渡過している」と指摘。また、「刑事事件の遺族の感情を傷つけた」「社会的評価を不当におとしめた」などとする評価の部分について、争う姿勢を見せた。

さらに弁護側は、3年を経過した部分について、訴追委員会側が示した「一体性を有する(ために訴追事由となりえる)」との見解に対して、どの事実と一体性を有するのか明らかにするように求めた。

第1回期日では、弾劾裁判の裁判官は全員出席した。裁判官訴追委員会からは5人が出席し、岡口裁判官も7人の弁護団とともに裁判に臨んだ。

弾劾裁判では、訴追された裁判官を罷免するかどうかのみを決める。SNSの投稿をめぐる弾劾裁判は初とみられる。

また、この日までに、元裁判官有志7人が、「私的分野における裁判官の表現行為が強く制約され、裁判官の精神的萎縮を生み、ひいては裁判官の独立が危うくなるおそれがある」として、罷免しないように求める声明を弾劾裁判所に送った。

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