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セクシー水着で街を歩いたら?「水着の露出」はどこまで許される?
水着での露出はどこまで許されるのだろうか?

セクシー水着で街を歩いたら?「水着の露出」はどこまで許される?

首都圏では「夏」を感じる日も増えてきた。こんなに暑いと海水浴にでも行きたくなる――。そんな気持ちを見透かすように、水着商戦も真っ盛りだ。デパートなどには、多くの水着が並ぶ専用コーナーが設置されている。

カラフルでバリエーションも多く、見ているだけでも気分が華やぐが、なかにはずいぶん「魅惑的」だと感じるデザインの水着もある。そもそも布が少なかったり、大胆なカッティングがあったり、下着と変わらないどころかそれ以上にエロティックなような・・・・。

こういった下着と見まがうセクシー水着で、もし街を歩いたら、どうなるだろうか。海では許されるが、街中ではNGなのか。水着のライン以上に「きわどい」問題かも知れないが、水着での露出はどこまで許されるのか、長谷川裕雅弁護士に聞いた。

●街中でのセクシー水着は「異常な光景」

「まず、ことさらに陰部を露出する行為は、公然わいせつ罪(刑法174条)になります。ただし、面積が小さくても、水着で性器を隠していれば同罪は成立しにくくなります」

このように長谷川弁護士は説明する。では、犯罪にはならないのか?

「いえ、あまりに過激な水着で身体の大部分を露わにすることは、軽犯罪法1条20号『公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者』にあたる可能性があります。

海水浴場であっても、性器がやっと隠れるほどの過激な水着は、見ている人が困惑を覚え、嫌な感じを受けると判断される恐れがあるからです。なお場所が街中であれば、水着でいること自体が異常な光景のため、NGとなることがより多いでしょう」

そうなってくると、逆にセクシー水着なんて、怖くて着ていられないのでは?

「ただ、軽犯罪法4条には、この法律の適用の濫用禁止が定められているので、過激な水着を着用している程度では、実際には警察から注意されるぐらいにとどまるでしょう。

結局、適法か違法かは、水着の面積や素材等で明確に線引きできません。一般の人がどう感じるかという基準によるので、TPOをわきまえることが重要です」

つまり、セクシー水着がどこまで許されるのかは、ケースバイケースの側面が大きいということだ。自分の着用している水着があまりにもその場にそぐわないと感じたら、周りともめる前に、早めに退散しておくのがよさそうだ。

(弁護士ドットコムニュース)

プロフィール

長谷川 裕雅
長谷川 裕雅(はせがわ ひろまさ)弁護士 東京弁護士法律事務所
早稲田大学卒業後、朝日新聞記者。男女間のトラブルを幅広く取り扱う。テレビ・新聞・雑誌の事件解説多数。著書に「なぜ酔った女性を口説くのは『非常に危険』なのか?」(プレジデント社刊)など。

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