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<五輪エンブレム中止>組織委「国民の理解が得られない」佐野氏は現在も「盗用否定」
大会組織委員会・武藤敏郎事務総長

<五輪エンブレム中止>組織委「国民の理解が得られない」佐野氏は現在も「盗用否定」

2020年東京五輪の大会エンブレムがベルギーの劇場ロゴマークに似ていると指摘されている問題で、大会組織委員会は9月1日夕、記者会見を開き、五輪、パラリンピックのエンブレム使用を中止し、新たなエンブレムを制作することを発表した。エンブレムを制作したデザイナーの佐野研二郎氏からの申し出を受けて、組織委が決定した。

組織委は、9月1日午前、エンブレムの審査委員代表を務めたグラフィックデザイナーの永井一正氏と佐野氏を交えた話し合いを実施。この場で、佐野氏から、今回の盗用疑惑を理由に家族が誹謗中傷を受けていることや、国民からの批判が強く、五輪に悪影響を及ぼすことを考慮して、原作者としてエンブレムを取り下げたいとの提案があったという。

組織委は8月28日に、今回問題となっているエンブレムの原案を公表して、盗用ではないことを主張していたが、その原案についても、2013年11月に都内で開かれたヤン・チヒョルト展のポスターに類似しているとの疑惑が浮上していた。ただ、9月1日午前の話し合いの場で、佐野氏は、この展示を見にいったものの、盗用については否定。「模倣であるから取り下げるわけではない」と話していたという。

記者会見で、組織委の武藤敏郎事務局長は「国民の理解を得られないエンブレムを使い続けることは、東京五輪を成功に導く我々の考え方にそぐわない」「この問題については、(組織委と永井氏と佐野氏の)三者三様に責任がある」と話した。

(弁護士ドットコムニュース)

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