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収賄で逮捕・起訴された美濃加茂市長「辞任する意思はまったくない。早く復帰したい」
美濃加茂市長の保釈をうったえる郷原信郎弁護士の記者会見はニコニコ生放送で中継された

収賄で逮捕・起訴された美濃加茂市長「辞任する意思はまったくない。早く復帰したい」

岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長が受託収賄などの罪で逮捕・起訴された事件について、弁護人をつとめる郷原信郎弁護士は7月29日、被告人として身柄を拘束されている藤井市長の保釈請求を行った。郷原弁護士は同日、記者会見を開き、「一日も早く保釈して、市民のもとに返すべきだ」と話した。

藤井市長の起訴を受け、美濃加茂市議会は、「進退についての真意」を確認する文書を弁護団に渡した。弁護団を通じて文書を受け取った藤井市長は29日、書面で返答した。郷原弁護士によると、藤井市長は、あらためて現金の受け取りを否定。市長復帰を望む2万1000人以上の署名が集まったことに触れたうえで、「市長を辞任する意思はまったくありません。一日も早く復帰して、美濃加茂市民のために働きたい」と記しているという。

郷原弁護士は、接見したときに藤井市長が語ったという内容にも言及した。それによると、藤井市長は逮捕されてすぐ、取調官から「はなたれ小僧を市長に選んだ美濃加茂市民の気が知れない」「早く自白しないと美濃加茂市を焼け野原にするぞ」などと告げられたと話しているという。藤井市長は「美濃加茂市民を侮辱したことを断じて許さない」「事実に反することを認めるわけにはいかない。絶対に屈しない」と決意を固めているとのことだ。

藤井市長は、6月24日に逮捕されてから1カ月以上が過ぎたいまも、勾留され続け、刑事施設で身体を拘束されている。美濃加茂市では、8月に予定されていた市長肝入りの「20代サミット」が延期されたほか、予算編成などにも影響が出ているもようだ。

●2回目の保釈請求はどうなるか?

藤井市長の保釈請求が行われるのは、今回で2回目となる。「保釈」とは、勾留を一時停止して、被告人を拘束されている状態から解放することだ。保釈請求は、刑事訴訟法上、原則として許可されることになっている。しかし裁判官が「証拠隠滅のおそれ」などがあると判断すれば、許可されない。

弁護団は1回目の保釈請求が7月16日に却下された後、あらためて市長や関係者の供述を整理した。それらを「証拠隠しが行われる余地がないことを示すための資料」として、裁判所に提出したという。

郷原弁護士は「証拠隠しが行われる可能性はなく、藤井市長は保釈される権利がある。もし証拠隠しのおそれがごくわずかにあるとしても、市長本人や市民が被る不利益を考えれば、裁判官が裁量で保釈すべきケースだ」と強調した。

(弁護士ドットコムニュース)

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