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「司法修習」の問題点伝える漫画制作――クラウドファンディングで231万円集まる
サイトには、2か月で185人からの支援が集まった。

「司法修習」の問題点伝える漫画制作――クラウドファンディングで231万円集まる

弁護士や裁判官の卵である「司法修習生」に給与を支給する給費制の復活を目指す若手弁護士や学生たちの団体「ビギナーズネット」が、クラウドファンディングサイト「Makuake」を使って、PR活動のための資金を集めることに成功した。

6月30日から9月1日まで寄付を募ったところ、期限までに185人のサポーターから231万9000円が集まり、目標額の200万円を達成した。集まった資金は、司法修習の問題点をより多くの人に知ってもらうためのネット漫画「ベンゴマン」をつくるための費用に充てられる。

今回のクラウドファンディングでは、3000円から10万円まで7つのコースが用意されていた。3000円コース(一般向け)には37人、3000円コース(司法試験受験生向け)には6人、1万円コースには111人、2万円コースには11人、3万円コースには12人、5万円コースには6人、10万円コースには2人の支援が、それぞれ集まった。

●「司法修習の問題点を知ってもらうきっかけになった」

司法試験の合格者は、1年間の実務研修である「司法修習」を受ける必要があるが、研修期間は無給で、原則としてアルバイトをすることができない。お金が必要な人は国から借金をする「貸与制」という制度となっている。ビギナーズネットは、修習生がお金を返さなくてはいけない貸与制ではなく、返さなくてよい「給費制」の復活を目指している。

ビギナーズネット代表で、中央大学法科大学院生の竹崎祐喜さんは「無事に目標額を達成することができた。『ベンゴマン』を通じて司法修習の問題点を一般の人にわかりやすく伝えていきたい」と意気込み、今回の資金集めを次のように振り返った。

「目標額を100万円くらいにしておけばよかったと考えたときもあったし、周囲からも『達成は厳しい』という意見があったが、無事に達成できた。法律関係者だけでなく、一般の人も支援してくれた。今回のクラウドファンディング自体が、司法修習の問題点を知ってもらうきっかけになったのではないか」

今後、「ベンゴマン」はウェブサイトに掲載するだけでなく、単行本にして、援助してくれたサポーターに届けられる予定。一般の書店で販売することも検討している。

(弁護士ドットコムニュース)

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