司法試験が例年通りスタート、3424人が受験 「受験生が密集する場面も」
2021年の司法試験が5月12日から始まった。16日まで4日間(中一日休み)にわたり実施される。法務省によると3424人が受験した。
試験会場は東京が3会場のほか、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡が各1会場で全9会場。大阪が2会場で、全10会場だった昨年より1会場減ったが、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、法務省の担当者は「会場の規模としては、昨年と同程度か、それ以上の広さを確保した」とした。
法務省は、新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、受験生に対して写真照合時や飲食時以外はマスクの着用を要請し、マスクを忘れたり破損したりなどした受験生には、各会場に用意した不織布マスクを配布。また、試験会場入口でのサーモグラフィによる体温測定や、受験者間の座席の距離を1メートル以上確保、1つの机に1人が着席するといった感染対策を講じた。
都内の会場で受験した神奈川県在住の20代男性は試験後、弁護士ドットコムタイムズに対し、「受験生やスタッフはマスクをして、1人に1つの机が用意されていたが、部屋には窓がなく、試験中はドアが閉じられていて密閉状態だった。試験後の退室時などは、受験生が密集する場面もあり不安を感じた」と話した。
東京、名古屋、大阪、福岡の4都市6会場が緊急事態宣言の対象地域に含まれており、試験延期を求める声が一部の受験生からあがったが、例年通りの5月実施となった。
※画像は東京の会場の1つになったTOC有明(PIXTA)