弁護士が選んだ今年の法曹ニュースベスト20 コロナで裁判延期、裁判IT化など
【本記事は2020年12月28日に公開したものです】弁護士や法曹関係者向けメディア「弁護士ドットコムタイムズ」編集部は、弁護士ドットコムの会員弁護士に対し、2020年に法曹界周辺で起きた法曹・法律のトピックの中で印象に残ったものについて聞くアンケートを実施した(実施期間:12月17〜23日)。
編集部が選んだ30の選択肢から最大3つを選ぶ形式で、490人の弁護士から回答数を得た。
新型コロナウイルスの感染拡大が大きな影響をもたらす中、1位は、「新型コロナ、法曹界にも影響 緊急事態宣言、裁判の延期など」(286人、58.4%)。次いで、「ウェブ会議システムで争点整理手続の運用開始 裁判IT化(2月)」(144人、29.4%)、「改正民法が施行 法定利率、消滅時効など影響(4月)」(136人、27.8%)となった。
1位となった新型コロナウイルスの感染拡大については、4月に緊急事態宣言が出たあと、裁判の延期などが各地で相次ぎ、6割近い弁護士が選んだ。関連して、「新型コロナ、司法試験日程や合格発表にも影響(通年)」も13.3%(65人)で6位に入った。
2位の「ウェブ会議システムで争点整理手続の運用開始(2月) 」については、事前に弁護士会などでウェブシステムの利用方法の勉強会が開かれるなどしていた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、対面することの感染リスクが広く知れ渡る中で、一層に注目を集めた。
3位は、4月の改正民法の施行。消滅時効や法定利率、債権譲渡、契約解除など幅広い項目に及び、弁護士実務にも大きな影響を与えたことから選ばれたとみられる。
4位と7位には、メディア広告などに積極的だった2つの新興大規模事務所に関連した破産や懲戒処分が入った。また、7位には弁護士の間で時折話題にあがる「、」と「,」の使い分けに関連した「公文書の読点は「、」に 半世紀以上前の通知変更へ(10月)」が入った。
ランキングは以下の通り。