地方からの会長選出馬「日弁連の一体感強めた」 日弁連・荒会長が日本記者クラブで会見

地方からの会長選出馬「日弁連の一体感強めた」 日弁連・荒会長が日本記者クラブで会見

【本記事は2020年11月16日に公開したものです】日本弁護士会(日弁連)の荒中会長(仙台弁護士会)は11月13日、都内の日本記者クラブで会見し、今年2月から3月に行われた会長選の感想や今後の抱負、法曹人口などの弁護士を取り巻く課題について見解を語った。

荒会長は会見で、2月から3月に行われた会長選挙について、「平成の間は東京と大阪以外の弁護士会から立候補することはなかったが、今回は千葉や愛知、仙台から立候補があった」と説明。自身が仙台弁護士会から出馬したことを踏まえ、「地方から出ることが、4万2000人以上の会員がいる日弁連という自治組織の連帯感や一体感、団結感を強めると確信して出馬し、それを実現できたと思っている」と述べた。

執行部として取り組む最大のテーマとしては、新型コロナウイルスの感染拡大対応を提示。東日本大震災の発生から来年で10年を迎えることも踏まえ、「私も仙台で被災したが、災害問題は自分も被災しながら被災者を支援するという側面がある。そのような経験を生かしながら、(影響を受けている人が多い)コロナ対策にきちんと取り組むという決意で頑張っていく」と強調した。

司法試験合格者「1500人」見直しの必要性を検証


荒会長は弁護士を取り巻く課題としては、法曹人口と法曹養成の問題を挙げた。荒会長は「司法試験合格者数が1500人程度の状況が4年間続き、少し安定してきている。しかし、志願者が減ってきているという問題も抱えながら、法曹人口について考えなければならない」と解説した。

日弁連として司法試験合格者が1500人の状況を見直すかどうか検証に入りつつあるとして、「(会長就任期間の)2年間で検証結果をまとめ、日弁連の意見として公表することになるだろう。単位会と協力しながら、日弁連が一丸となって取り組んでいく」とした。

弁護士登録の都市集中「流動化が必要」


会見の中で、荒会長は地方で登録する弁護士が増えない点にも問題意識を示した。荒会長は「東京と大阪で、多いときには(年間)1000人以上が登録するが、地方で登録する人がなかなか増えない。地方には地方の魅力があるが、若い弁護士にその魅力を伝えていきながら、(人材を)流動化させないといけない」と指摘した。

また、自分の専門分野を持って活動する若手弁護士が多いとした一方、自分がやりたい仕事と実際の実務で扱う分野がマッチしていない弁護士もいるとして、「マッチしていない人の流動化をどう図るか。(会長選時の公約の1つである)国内留学制度の弁護士への適用で、中央と地方のいきき流動化させ、若い弁護士が自分のやりたいことを見つけられるようにしたい」と主張。「司法試験合格者を急激に増やしていた時期よりも状況が落ち着きを取り戻し始め、次の段階をどうすか考える状況になってきている。若い弁護士がやりたいことをできる受け皿を作っていかなければいけない」と強調した。

※撮影:弁護士ドットコムタイムズ(2020年11月13日)

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