死刑制度廃止を上川法相に要請 日弁連

死刑制度廃止を上川法相に要請 日弁連

【本記事は2020年10月26日に公開したものです】日本弁護士連合会(日弁連)は10月23日、死刑制度の廃止を求める要請書を上川陽子法務大臣に提出した。上川法相は「国会議員からも死刑制度見直しの声が上がることが大事だ」と述べ、法務省の判断だけでは要請に応じられないとの認識を示したという。

要請書は、(1)死刑制度を廃止する立法措置を講じること、(2)死刑制度が廃止されるまでの間、全ての死刑の執行を停止することの2点を求めている。死刑が「生命を剥奪する刑罰であり、国家による重大かつ深刻な人権侵害」であることなどを理由として挙げている。

また、政府が国際機関に対し、国民世論の支持を理由に死刑制度維持の説明をしてきた点について、今年1月に内閣府が公表した調査の中で、「状況が変われば、将来的には、死刑を廃止してもよい」とした回答が4割に上った点を指摘。「(死刑制度に関する国民世論の)賛否が拮抗しているという評価も可能である」としている。

日弁連「死刑廃止及び関連する刑罰制度改革実現本部」で事務局長を務め、提出に立ち会った小川原優之(ゆうじ)弁護士(第二東京弁護士会)によると、荒中会長が上川法相に要請書を手渡しした。対して、上川法相は、「法務省が動くのではなく、国会議員のなかからも死刑制度の見直しの声があがることが大事だ」と述べた。

小川原弁護士は、弁護士ドットコムタイムズの取材に対し、今回の要請にいたった理由について、上川法相の3度目の就任直後であることに触れ、「日弁連会長が、直接法務大臣にあって、死刑制度の廃止を求めることが大事だ」と意義を述べた。日弁連は近年、法相がかわるたびに要請書を手渡している。また、「例年、12月に死刑が執行される傾向にあるため、その前に死刑の執行中止を要請する目的もある」とした。

(画像/PIXTA)

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