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3弁護士会が任命拒否問題で声明

3弁護士会が任命拒否問題で声明

【本記事は2020年10月13日に公開したものです】日本学術会議が新会員候補として推薦した6名の研究者の任命を、菅義偉内閣が拒否した問題で、長野県・愛知県・京都の3弁護士会が12日、会長声明を発表した。長野県弁護士会は、国民への任命拒否の理由の説明を求めた上で「強く抗議する」と表明。愛知県・京都の両弁護士会は、任命拒否が表現の自由の侵害に当たるなどとして、6名の任命を求めている。

長野県弁護士会は、1983年の日本学術会議法改正案の国会審議に言及。当時の丹羽兵助国務大臣・総理府総務長官が「ただ形だけの推薦制であって、学会の方から推薦をしていただいた者は拒否しない」と発言した答弁などを引用し、「学術会議側による推薦を尊重することを国民に対し、確約していたものである」としている。

また、今回任命が拒否された研究者の中に、特定秘密保護法案(2013年)や集団的自衛権の行使を可能とした憲法9条の解釈を変更する閣議決定(2014年)に対して、政府に批判的な意見を表明した人物が含まれる点を指摘。「仮に、今回の任命拒否の実質的な理由が、政府に対する批判的な意見表明を行った者を日本学術会議から排除することにあるとすれば、当該候補者及び日本学術会議に対する重大な政治的圧迫ないし恫喝であり、憲法23条の保障する学問の自由を侵害するものといわざるを得ない」と批判。内閣総理大臣に対し、任命拒否の国民へ説明を求め、「強く抗議する」と表明している。

愛知県弁護士会の声明では、1933年の瀧川事件、1935年の天皇機関説事件などに言及し、「今回の任命拒否は、学問の自由への脅威となっている」と指摘。今回の任命拒否について、「日本学術会議法の趣旨、解釈を歪めたものであり、国家権力による学問の自由への脅威となるものである」とし、日本学術会議が新会員として推薦した6名の速やな任命を求めている。

京都弁護士会の声明では、内閣総理大臣の任命拒否は、日本学術会議法の解釈上、病気や犯罪行為など、「明白かつ外形的な理由が存するときに限られる」と指摘。今回の任命拒否を、菅首相が「総合的、俯瞰的活動を確保する観点」と説明していることをについて、「まさに、当該候補者に対する学問や表現の「内容に中立な規制」ではなく「内容規制」そのもの」と批判。「菅義偉内閣総理大臣の行為は違法であるとともに違憲」として、推薦通りの任命を求めている。

(画像/京都弁護士会のHPより)

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