「受刑者に濡れたタオルで拭身を」東京弁護士会が府中刑務所に勧告

「受刑者に濡れたタオルで拭身を」東京弁護士会が府中刑務所に勧告

【本記事は2020年10月2日に公開したものです】受刑者は許可なく水で体を拭いてはならないという府中刑務所のルールについて、東京弁護士会は9月30日、改善を求める勧告を出したと発表した。勧告は9月28日付。

東弁の認定事実によると、府中刑務所は、7月初旬から10月中旬以外は、受刑者が職員の許可を得ずに、水を使って体を拭くことを、内部規則によって禁止し、受刑者向けの冊子「被収容者遵守事項」で明示している。

東弁は勧告で、府中刑務所の内部規則について節水を目的としている点は「合理性が認められる」とする一方、「水で濡らしたタオルでの拭身は、比較的少ない量の水の使用で身体を清潔な状態にすることができるだけでなく、申立人のように刑事施設に収容され行動の自由を制限されている者にとって、身体の不快感を解消するための簡便な方法である」と指摘。また、入浴回数も制限されていることから、濡れたタオルでの拭身の制限が、「(節水の)制限目的を達成するために必要かつやむを得ないと言える場合には当たらない」として、水を使った拭身が通年でできるよう改善を求めている。

東京弁護士会の人権擁護委員として、今回の事件の調査に携わった山﨑健弁護士は、弁護士ドットコムタイムズの取材に「夏期以外であっても、濡れたタオルでの拭身は生活面で必要であり、(幸福追求権として)憲法第13条で保障されていると考える。制限は行き過ぎだ」と述べた。

府中刑務所は、弁護士ドットコムタイムズの取材に対し「当初の対応に、違法不当はなかったと考えており、今後とも適切な被収容者処遇に努めて参りたい」と回答した。

(画像/PIXTA)

  • 記事URLをコピーしました

弁護士向け

限定コンテンツのご案内

弁護士ドットコムでは、会員弁護士のみがアクセス可能なマイページサービスページをご用意しています。

本サイト内で公開されている記事以外にも、マイページ限定のコンテンツや、法曹関係者向けにセレクションした共同通信社の記事など、無料で登録・閲覧できる記事を日々更新しております。また、実務や法曹関係の話題、弁護士同士が匿名で情報交換できる無料の掲示板サービス「コミュニティ」も好評です。情報のキャッチアップや、息抜きなどにご活用ください。ご興味がございましたら、下記から是非ご登録ください。