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「夫婦同姓制度は、憲法と女性差別撤廃条約に違反する」 選択的夫婦別姓もとめて集会
集まった国会議員に「選択的夫婦別姓」を求める請願署名を手渡す参加者たち

「夫婦同姓制度は、憲法と女性差別撤廃条約に違反する」 選択的夫婦別姓もとめて集会

「夫婦別姓」をめぐる訴訟が、最高裁大法廷で審議されていることを踏まえ、支援者や原告・弁護団らが4月2日、東京・永田町の参院議員会館で院内集会を開いた。参加者は「夫婦同姓を義務づける国は日本以外には見当たらない」などとして、速やかに民法を改正するようアピールした。

●「夫婦同姓はしょせん150年程度の制度」

「選択的夫婦別姓」を求めている裁判の榊原富士子弁護団長は、「氏の変更を強制されない自由は憲法上の人権だ。また、法律婚をする権利も憲法上の人権だ。このどちらかしか選べないことは、憲法や女性差別撤廃条約に違反するのではないか。我々の主張は、こういう大変わかりやすいものだ」と、原告側の主張を説明した。

榊原弁護団長は「4年前の2月に提訴して、地裁・高裁を経て、2014年4月に上告した。私たちは法廷で最後まで頑張りたい。国会では議員に頑張ってもらいたい」と呼びかけていた。

集会を呼びかけたNPO法人「mネット・民法改正情報ネットワーク」の坂本洋子理事長は「男女どちらかの姓を名乗るという制度だが、厚労省の調査によると、実際には、(結婚した)96.2%の女性が名前を変えている」として、実質的には男女格差が出てしまっていると指摘した。最近の各種世論調査の結果を引用して、「世論は賛成に傾いている」と話した。

集会には与野党の国会議員15人が参加。過去4回、議員立法を国会に提出したという民主党の枝野幸男幹事長は「反対される方は『日本の伝統だ』という方もいるが、日本の長い歴史の中で、夫婦同姓はしょせんこの150年程度の話だ」として、「このチャンスを活かして、今度こそ廃案にならないよう頑張りたい」と立法化への決意を述べた。

「選択的夫婦別姓」を求める裁判の原告・小國香織さんは「最高裁の方には、しっかり書面を読み込んで、賢明な判決をだしてほしい」と期待を述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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