依頼者の話をじっくり聞いて解決策を提案。町弁として幅広い分野をサポート
「人の役に立つ仕事に就きたい」原点は中学生の頃の思い
ーー弁護士を目指したきっかけやその理由を教えてください。
「人の役に立つ仕事に就きたい」と中学生のころに思ったのが、弁護士を目指したきっかけです。大阪大学の法学部に進学し、同級生たちが就職活動を始めたころに本格的に司法試験に向けての勉強を開始しました。
ーーどんな学生生活でしたか?
中学高校と陸上部でしたが、大学では友人たちと友好を深めたり、アルバイトにいそしんだりしていました。音楽や映画、演劇が好きだったので、ジャンルを問わずライブや映画、演劇などいろいろな作品を鑑賞していましたね。
大学3年生の後半ころから本格的に司法試験の勉強を始めて、大学卒業後は、アルバイトをしながら1日8〜10時間勉強するという生活をしていました。そのころは、犬の散歩が唯一の気分転換になっていましたね。司法試験に無事合格できたときは、ほっとしたというのが正直なところです。自分より両親が喜んでいたことがうれしかったです。
相続、離婚、倒産、不動産など市民トラブルに幅広く対応
ーー注力分野を教えてください。
大阪で法律事務所を開き、いわゆる町弁として、相続や離婚問題、倒産、不動産トラブルなどの市民事件全般を扱っています。法人からの依頼は、家族経営で商売をしている方や中小企業の企業法務などを担当し、大阪を中心に、兵庫県や京都府などの関西エリアで活動しています。
最近は、交通事故関連の相談も増えています。交通事故のADR(裁判外紛争解決手続)である「公益財団法人交通事故紛争処理センター」で、法律相談や和解斡旋を行う相談員を6年間務めました。交通事故の被害者から損害賠償を請求したいという申し出があったときに、相手方の保険会社や弁護士との間に入って、紛争解決の手助けをする仕事です。さまざまな事案を担当し、交通事故関連の知識や経験がつきました。
ーーお仕事をされるうえで心がけていることは何でしょうか?
相手の話をよく聞くということですね。依頼者から事件の中心的な事柄を聞くことはもちろん大切です。ただ、そこだけ聞いていては、なぜ紛争になったかという背景は見えてきません。弁護をするうえで、紛争に至る経緯や背景を知ることはとても大切なことです。事件に関係ないと思えても実は大切なことが隠れていたり、依頼者にはどうしても聞いてほしい思いもあったりします。
争点に関係ないからと遮るのではなく、なるべく時間をかけてじっくり話を聞くようにしています。
ーー先生ご自身が思う「強み」とは?
強みはなんでしょうかね。それが自分でわかってたら、もっと商売上手になってたと思います(笑)。でも、依頼者さんからは「先生、話しやすいわぁ」と言われることが多いですね。依頼者にとって話しやすい相手だというのは、強みかもしれませんね。
現場に行くことで見えるものがある。足を運ぶ大切さを改めて知った出来事
ーー今まで活動してきたなかで、印象に残ったエピソードを教えてください。
かなり前に自転車とバイクによる交通事故を担当したときのことです。どちらの過失(不注意)が重いかが争点になる事案でした。
過失の重さを検証するために、写真などの記録や資料を確認していましたが、証拠を見直そうと直接現場へ行ってみることにしたんです。現場に行ってみると、写真ではわからなかった道路の段差を見つけたり、さまざまな発見がありました。これらを再度証拠化して裁判所に提出したところ、裁判官の印象はガラリと変わり、相手方の過失が重いという方向に動きました。
思い返すと、私が新人弁護士のときの上司は「現場に行くのは大事だよ」と常々言っていたんですよね。近年はドライブレコーダーなどで記録が取れるようになりましたが、こうして足を運んだことで新たな発見がありました。やはり現場に行くことは大事だと改めて実感した出来事です。
弁護士として身につけてきたバランス感覚を大切に、誠実に向き合う
ーー趣味や休日の過ごし方を教えてください。
最近は映画鑑賞ですね。仕事が忙しく少し遠のいていた映画の趣味が、ここ数年で復活しました。映画館に週1回くらいのペースで通ったり、サブスクサービスで楽しんだりしています。ホラー映画は苦手ですが、それ以外なら、邦画洋画問わずなんでも見ています。
また、もともとお酒好きではなかったのですが、あるとき飲んだワインがとても美味しくて、自分でも勉強したくなり、10年ほど前に「ワインエキスパート」という資格を取得し、その延長で数年前には「チーズプロフェッション」の資格も取りました。チーズとワインというと、優雅なイメージかもしれませんが、全くそんなことはなく、自宅でささやかに楽しんでいます(笑)。
ーー今後の展望を教えてください。
これまでと同じく、誠実に事件に向かい合っていくことに尽きますね。
町弁として幅広く対応していくなかで、今気になっているのは「介護関係」の分野です。現在、介護関連の企業の相談を継続的に受けていて、社会状況からも大切な分野であることを感じています。また、一昨年、昨年と立て続けに父母を亡くし、入院や介護を身近に経験しました。実体験でも重なる部分があり、弁護士として積極的に取り組みたいと思っています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
インターネットで検索すると、法律トラブルの解決に関するさまざまな回答や記事が見つかります。細かな解説や法律の知識を見て安心することもあれば、情報が多すぎて逆に混乱してしまうこともあるでしょう。
弁護士は、法律の知識を持っているだけではなく、身につけたバランス感覚や全体の流れを見る力を用いて、依頼者に合わせた解決策を提案することが仕事です。インターネットにはない一人ひとりに合わせた対応をしているのです。ささいな問題でもまずは気軽にご相談ください。