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旧統一教会の被害「3高」が浮き彫り 金額、年齢、期間ともに突出、日弁連510件を分析
会見する芳野直子副会長(左、2023年3月29日、弁護士ドットコム撮影)

旧統一教会の被害「3高」が浮き彫り 金額、年齢、期間ともに突出、日弁連510件を分析

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連の財産被害は、多くが中高年齢層で、長期間にわたっており、1000万円以上の金額に上っている。日本弁護士連合会(日弁連)が3月29日、霊感商法等の被害相談を集計・分析した第2次報告を発表し、その実態を数値で明らかにした。

芳野直子副会長は「解決に向け、あるべき姿を検討するためのファクトを集めた。これを前提として救済新法の2年後見直しも見据え、日弁連として立法提言していく」と話した。

●1000万円以上が4割、1億円以上も26件

分析したのは、2022年9月5日から2023年2月13日までにフリーダイヤルやWebなどで寄せられた相談1416件のうち、報告が完了した782件。510件が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連で、他の相談と比較し、独自の分析を加えた。

財産的被害額は1000万円以上が計204件と4割を占め、このうち5000万円未満が156件(30.6%)、1億円未満は22件(4.3%)、1億円以上は26件(5.1%)あった。

●報告書「長期にわたり救済されていない」

相談者の年齢は50代以上が7割、60代以上に区切っても半数を超えている。また被害が始まった時期については、20年以上前が62.4%、10〜20年前が21.4%とほぼ大半だった。これについて報告書は「長期間にわたり、何らかの事情で救済がされないままであったことがうかがえる」としている。

日弁連は、残りの634件についてもワーキング・グループを中心に分析を進め、第3次報告をする方針としている。

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