弁護士ドットコム - 無料法律相談や弁護士、法律事務所の検索

税金 |税理士ドットコムトピックス
2014年03月03日 14時47分

上がる「消費税」と下がる「自動車取得税」 新車を買うベストの時期はいつ?

上がる「消費税」と下がる「自動車取得税」 新車を買うベストの時期はいつ?

消費税の税率が4月になると、5%から8%へとアップする。その前に高額商品を購入しておこうと、不動産や自動車の駆け込み需要が高まっている。

自動車の業界団体が発表した1月の新車販売台数は前年比29.4%増と、昨年よりも大きな伸びを見せている。自動車販売店でも、そのような消費者の意識に訴えかけるセールが展開されている。

しかし、自動車の購入については、消費税アップ後の4月以降に買ったほうが得という説もあるようだ。はたして自動車を買うタイミングをどう考えたらいいのだろうか。税理士の山本邦人氏に解説してもらった。

●自動車取得税が4月から軽減される

「まず、一般消費者として購入する場合、消費税の増税分がそのまま負担増となるため、4月以降に購入すると、増税した3%分の負担が増えます。

しかし一方で、同じく4月から自動車取得税が現行の5%から3%に軽減される予定です。つまり、2%分だけ負担が減るのです」

このように山本氏は述べる。実際には、どういう計算になるのか。

「たとえば、4月以降に300万円の新車を購入する場合を考えてみましょう。まず、消費税については、『300万円×3%=9万円』が増えることになります。

一方、自動車取得税については、カーナビなどの付属品は自動車取得税の対象外なので、購入価格のおよそ90%が自動車取得税の対象となります。このため、『300万円×90%×2%』となり、およそ5.4万円減る見通しとなります。

したがって、単純に税金だけを考慮すると、3.6万円負担が増えるので、増税される4月以前に購入するほうが有利と考えられます」

山本氏はこのように説明する。では、事業者として自動車を購入する場合はどうだろうか。

●事業者だったら、4月以降の購入がよい?

「一口に事業者といっても、消費税を税務署に納めているかどうか(課税事業者か免税事業者か)や、どのような計算方式をとっているか(本則課税か簡易課税か)で、消費税アップの影響を受けるかどうかが変わってきます。

消費税を納めなくてよい『免税事業者』や、『簡易課税』の方式を選択している課税事業者であれば、消費増税の影響は一般消費者と同じです。しかし、原則的な方式である『本則課税』を選択している課税事業者は異なります」

どのように異なるのだろうか。

「本則課税を選択している課税事業者の場合、消費税については、増税となっても事業者の負担は変わりません。なぜなら、自動車の販売店に支払う消費税が増えたとしても、その分だけ、仕入れにかかる税額として控除され、税務署に納付する消費税が減るからです。

したがってこの場合は、消費税アップの影響は受けないので、4月以降に購入したほうが、自動車取得税の減税分だけお得ということになります。

ただし、事業者として自動車を購入する場合、自動車取得税の軽減率は一般消費者と異なり、現行の3%から2%への軽減のため、仮に300万円の新車を購入する場合は、『300万円×90%×(3%-2%)』となり、およそ2.7万円減る見通しです」

このように本則課税を選択している事業者については、4月以降まで自動車の購入を待ったほうが減税の恩恵を受けられるということだが、それ以外の事業者や一般消費者については、3月末までに購入したほうが得といえるようだ。

ただ、これはあくまでも「税金」だけに着目した場合の話だ。自動車も市場で取引される商品なので、需要の増減で価格が変わってくる。そのような観点から、山本氏は次のように話していた。

「現在は4月の消費税増税に向けて駆け込み需要が増加しているため、その反動で、4月以降は需要が減退するとみられています。その結果、4月以降は、自動車販売店との値下げ交渉が有利になる可能性も大いに考えられます。

そうなると、必ずしも3月までに慌てて購入するのがベストとも言い切れないでしょう。結局のところ、自動車を購入すべき必要性が生じたタイミングで購入するのが賢い選択なのではないでしょうか」

【取材協力税理士】

山本 邦人(やまもと・くにと)税理士

監査法人にて経営改善支援業務に従事した後、平成17年に独立。現在は中小企業を中心に140件を超えるクライアントの財務顧問として業務を行う。税金面だけではなく、事業の継続的な発展という全体最適の観点からアドバイスを行う。

事務所名   :山本公認会計士・税理士事務所

事務所URL:http://accg.jp

(弁護士ドットコムニュース)

バナーの画像、書かれている内容は「あなたの体験を記事にしませんか?体験談募集」