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遠藤 宗孝弁護士

( えんどう むねたか ) 遠藤 宗孝

弁護士法人THP

現在営業中 07:00 - 23:00

労働問題

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【淡路町駅2分】残業代、不当解雇、退職金問題など丁寧に対応します。

労働問題の詳細分野

原因

  • パワハラ・セクハラ
  • 給料・残業代請求
  • 労働条件・人事異動
  • 不当解雇
  • 労災認定

対応体制

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労働問題の料金表

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項目 費用・内容説明
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労働問題の解決事例(9件)

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労働問題の解決事例 1

【交渉】〈休業による給与カット〉休業の必要性がないと主張,100%の給与を実現

  • 給料・残業代請求
依頼主 50代 女性

相談前

Aさんは,会社から急遽休業と休業期間中の給与カットを告げられました。

Aさんは,他の従業員とともに必死に抗議をしましたが,全く受け入れられなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

●法律相談
Aさんが来所され,法律相談を実施しました。

休業を理由とする給与カットをするためには,「合理的な理由」がなければならないという裁判例の考え方を説明し,受任することになりました。

法律相談時の説明内容は,以下のとおりです。

1 休業を理由とする給与カットには「合理的な理由」が必要である

法律上は,休業をした場合には60%の給与の支払いを行えば足りるということになっておりますが,裁判例においては,本来必要のない休業を理由に給与カットをすることは許されるべきでないことから,休業を理由とする給与カットには「合理的な理由」が必要であり,こうした理由がない場合には,会社は100%の給与を支払わなければならないと判断したものがあります(宇都宮地裁平成21年5月12日,横浜地裁平成12年12月14日)。

そして,「合理的な理由」があるかどうかは,
① 使用者による休業によって労働者が被る不利益の内容・程度,
② 使用者側の休業の実施の必要性の内容・程度,
③ 他の労働者や同一職場の就労者との均衡の有無・程度,
④ 労働組合等との事前・事後の説明・交渉の有無・内容,交渉の経緯,
⑤ 他の労働組合又は他の労働者の対応

等を総合考慮して判断されます。

そこで,これらの要素に即して,会社に対して,本件の休業には「合理的な理由」がないことを主張するべきと助言しました。

相談後

1 詳細な「内容証明」を発送

上記のとおり,「合理的な理由」があるかないかは,諸事情の総合考慮によって判断されることから,こうした事情について依頼者から丹念に聞き取りをし,

 ア 同業他社において本件命令と同様の命令が発せられていないこと
イ 会社の経営状況は良好なものであること
 ウ 経営状況が明らかにされず,休業命令について十分に検討した形跡がないこと
 エ 会社が経営の合理化を図るための策を十分に講じていないこと
 オ 他社と同様の判断を行えば,必要人員もこの程度まで減少しないはずであること

などを記載した,かなり詳細な「内容証明」を作成,発送しました。

2 毅然とした態度で交渉,100%の給与支払いを実現

「内容証明」の発送後,当初,相手方会社は100%の支払いに難色を示しておりましたが,休業には明らかに「合理的な理由」がなく,誠意ある対応がなければ労働審判などの提起も辞さないことなど,毅然とした交渉を続けた結果,100%の給与支払いを実現しました。

Aさんは大変喜んでくださり,「感謝の声」も書いてくださいました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

下記のとおり,法律上は,休業をする場合には60%の支払いで足りるとされていることなどから,会社から休業を命じられた場合でも,それに従わなければならないと思う方が多いです。

しかし,少数ではありますが,裁判例においては,そうした不当な休業命令は許さないという考え方のもと,100%の給与支払いを命じるものもございますから,事情によっては,より多くの給与を支払わせることができる可能性があります。

そして,こうした主張を行うにあたっては,過去の裁判例や文献を調査・検討し,裁判所がどういった点に注目するのかをおさえ,そうしたポイントを押さえる必要があります。

私は,こうした事案についての経験がございますので,会社からいきなり休業だと言われてしまった場合など,お気軽にご相談ください。

労働問題の解決事例 2

【交渉】〈整理解雇〉整理解雇を撤回させる

  • 不当解雇
依頼主 40代 男性

相談前

Aさんは40代男性で,ファッション関係の会社に勤務されておりましたが,会社から急遽整理解雇すると告げられました。

Aさんは,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

1 整理解雇について裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

整理解雇の有効性は,
⑴ 人員削減の必要性があるかどうか,
⑵ 他の手段によって解雇を回避する努力をしたかどうか,
⑶ 解雇者される者を公平に選定したかどうか,
⑷ 上記の事情について,労働者に誠実に説明したかどうか,
の4つの要件を,総合的に考慮して行われますが,

それだけにとどまらず,整理解雇に関する非常に多数の裁判例を調査・研究し,より具体的に,裁判所がどういう事情に着目するのかを整理し,そうしたファクターに照らしてAさんから丹念に聞き取りをし,

上記⑴の人員削減の必要性がないことについては,
 1 会社が経営状況の悪化として示している状況は一時的なものに過ぎないこと
 2 他の事情が明らかにされず,整理解雇を十分に検討した形跡がないこと
 3 会社が経営の合理化を図るための策を十分に講じていないこと
4 会社が整理解雇と相いれない行動をしていること

上記⑵の解雇回避措置を行っていないことについては,
 1 賃金カットと一時帰休は解雇回避措置として評価されないこと
 2 店舗従業員の賃金カットを行っていないこと
 3 本社オフィス従業員の労働時間の短縮を行っていないこと
 4 希望退職者の募集を行っていないこと
 5 配転可能性の検討及び打診を行っていないこと
 6 出向・転籍の検討及び打診を行っていないこと
 7 一時帰休の検討及び打診を行っていないこと
 8 新店舗の出店を取りやめていないこと

上記⑶の人選の合理性がないことについては,
 1 具体的な人選の決定手続が不明であること
 2 Aさんの業務評価の仕方が適切でないこと
 3 会社が主張する人選基準は客観的で合理的なものといえないこと

上記⑷の手続きの相当性を欠くことについては,
 1 整理解雇について,事前にAさんに説明していないこと
 2 会社は,整理解雇について告げた当日も,十分な説明をしていないこと

などを記載した,かなり詳細な書面を作成しました。

2 書面交渉のみで整理解雇の撤回を実現

その後,相手方からは,整理解雇を撤回するという書面が届き,無事解決しました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

【解決事例のポイント】
① 書面作成の前提として,関連する裁判例や文献を徹底的に調査・検討
② ①で判明した要素に照らし合わせて丹念に事情を聞き取って書面を作成

【コメント】
整理解雇については,下記⑴~⑷の要素で判断されることはよく知られておりますが,有利に交渉・訴訟を進めるためには,これにとどまらず,関連する裁判例を分析し,裁判所が具体的にどういった事情に着目するのかを整理することが極めて重要です。

こうしたことを徹底的に行えば,下記事件の様に,交渉だけで整理解雇の撤回を実現できる可能性があります。

私は,プロフィール欄などにも記載しておりますとおり,このように過去の裁判例や文献を調査・検討し,裁判所がどういった点に注目するのかをおさえ,そうしたポイントを押さえる作業が非常に得意でありますため,会社からいきなり整理解雇を告げられてしまった場合など,お気軽にご相談ください。

労働問題の解決事例 3

【労働審判(会社側)】〈パワハラ〉パワハラでないことについて裁判所を説得

  • パワハラ・セクハラ
依頼主 40代

相談前

A社は,元従業員から,A社取締役のパワハラによる慰謝料支払いと解雇が無効であることの確認を求める労働審判を起こされてしまいました。

A社は,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

パワハラについて裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

労働者側は,不快な思いをしたとするメールの文面等の個々の行為のみを取り上げ,そこに至る経緯などを捨象して,パワハラであるなどと主張してきました。

しかし,現在の裁判所の大勢は,問題となる行為がパワハラに当たるかを考えるにあたっては,労働者側が主張する個々の行為だけではなく,そこに至る経緯・背景事情まで考慮する傾向にあります。

また,パワハラについて,
⑴暴行
⑵脅迫,過度の暴言
⑶無視(仕事仲間・内容から疎外すること)
⑷不要なことを強制する,仕事を妨害する
⑸能力よりも明らかに低い仕事をさせる
⑹私的なことに過度に立ち入る      の6つに分類する考え方もありますが,

こうした考え方のもとでも,⑷⑸⑹については,その会社の仕事の内容がどのようなものであったかとか,その労働者の仕事ぶりがどうであったかとか,そのような事情によって大きく左右されると言われています。

そうしたことから,パワハラに当たるかについては,
アA社取締役がメールを送信した目的(嫌がらせ目的でなく,正当な目的があったか。)
イA社取締役がメールを送信する必要性があったか
ウ労働者の仕事内容
エA社取締役と相手方の関係(長年の信頼関係があるのか,それとも,まだ関係が浅いか)
オ指導(メール送信)の状況(多数の前で行ったのか,密室で行ったのか)
カ指導の内容(侮辱的表現・人格非難を含むか),頻度(1回きりか,執拗か)

等,要するに,労働者が問題としている行為そのもの だけではなく,そこに至る経緯等も総合的に考慮して,一般に妥当な方法・程度であった,言い換えると,目的と手段との関係で,バランスが取れていた と反論できれば,パワハラではなかったと言えるのです。

そこで,そうしたファクターに照らしてA社及びA社取締役から丹念に聞き取りをし,

・そもそも労働者の主張はこうした経緯等を一切捨象するものであって無理があるという指摘をしたほか,

・労働者が問題視しているメールや叱責についても,そのそれぞれについて,労働者が本来であればこの場面ではこういう役割を果たすことが期待されており,そして当該労働者の経験や経歴に照らせば当然に期待できることであったのに,それすらできなかったためであるとか,一つ一つのメールや叱責について,丁寧に背景事情から説明することで,裁判所に対してパワハラに当たらないことを説得的に主張しました。

そうしたところ,裁判官も調停委員も当方の主張に理解を示し,パワハラには当たらないという判断をいただき,無事解決しました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

【解決事例のポイント】
① 書面作成の前提として,パワハラについての裁判所の注目ポイントを徹底的に調査・検討
② ①で判明した要素に照らし合わせて丹念に事情を聞き取って書面を作成

【コメント】
パワハラについては,下記⑴~⑹分類があることなどはよく知られておりますが,それ以上にはっきりとした基準を作りにくいことなどから,下記事件の様に,経緯・背景事情を捨象して,自らが不快に思う行為だけを取り上げてパワハラだと主張されることが非常に多いです。

しかし,裁判例をよく分析していくと,裁判所は,はっきりとした基準を作りにくいことからなおさら,そこに至る経緯や背景事情を重視していることが分かります。

そのため,パワハラ案件においては,依頼者に対し,発言そのものだけでなく,そこに至る経緯等も重視されることを丁寧に説明するとともに,当時の状況について丹念に事情を聞き取り,目的と手段との関係でバランスが取れていたのだ,ということについて説得的な文書を作成することが極めて重要です。

こうしたことを徹底的に行えば,しっかりと防御できる可能性があります。

私は,プロフィール欄などにも記載しておりますとおり,このように過去の裁判例や文献を調査・検討し,裁判所がどういった点に注目するのかをおさえ,そうしたポイントを押さえる作業が非常に得意でありますため,従業員からパワハラを指摘された場合など,お気軽にご相談ください。

労働問題の解決事例 4

【労働審判(会社側)】〈休業期間満了を理由とする解雇〉解雇が有効であると裁判所を説得

  • 不当解雇

相談前

A社は医療関係の会社ですが,休職期間満了を理由として解雇された従業員から,解雇が無効であることの確認を求める労働審判を起こされてしまいました。

A社は,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

休職期間満了を理由とする解雇について裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

労働者側は,休職期間満了を理由とする解雇が許されるためには,いかなる場合でも,解雇をする前に,復職準備期間を提供したり,教育的措置を取ることが求められるのであり,こうした措置がない解雇は無効であると主張してきました。

しかし,これまでの裁判例を細かく分析すると,裁判所は,会社が休職期間満了を理由とする解雇をする場面で,会社に対し,常に上記のような配慮を求めるわけではないことが分かります。

すなわち,労働者が,
①休職期間満了時に従前の職務を遂行できる場合には,解雇は無効とされます。

また,

②従前の職務を遂行できない場合でも,
●例外1
ア 会社の規模等からして,配置換え等の配慮を行うことのできる現実的可能性があって,
かつ,
イ 労働者もそれを望んでいるという事情がある場合には,
そうした配慮をしない解雇は無効と判断される場合があるほか,

上記アイのような事情がない場合でも,
●例外2
労働者の基本的な能力には低下がなく,比較的短期間に従前の業務に復帰可能な状態になり得るという事情がある場合には,復職準備期間を提供するなどの配慮が求められ,そうした配慮をしない解雇が無効と判断される場合があります。

このように,従前の裁判例を子細に検討していくと,労働者側が主張するように,いかなる場合でも,解雇をする前に,復職準備期間を提供したり,教育的措置を取ることが求められるという主張は誤りであるということが分かります。

そのため,本件では,こうした裁判所の判断枠組みに沿って,

⑴ 労働者が休職期間満了時に従前の職務を遂行できる状態ではないこと
→(上記の①に対応)

⑵ 会社の規模等からして,配置換え等の配慮を行うことのできる現実性がなく,
  労働者がそうした希望を述べていたという事情もないこと
→(上記の例外1に対応)

⑶ 労働者の基本的な能力の低下が著しく,短期間に復帰可能という事情もないこと
→(上記の例外2に対応)

という構成で反論することとしました。

さらに,裁判例が⑴~⑶を判断するときにどういったことに着目するかを研究し,
⑴ については,
・そもそも休職前の勤務状況からしても,十分に職務を遂行できなかったこと
・休職に至る経緯,
・休職中に快方に向かっていったという状況が明らかにされていないこと,
・労働者の主治医の診断書も,労働者の業務内容を踏まえておらず何ら具体的でないこと,
・A社における労働者の業務内容,
などの事情から,

⑵ については,
 ・A社の規模,組織,部門の数,労働者の配置,
 ・A社における異動の実績,
 ・労働者が希望を述べていなかったこと,
などの事情から,

⑶ については,
 労働者が提出した複数の診断書を子細に検討し,
・快方に向かっていることを示す記載がないこと,
・しだいに休業期間が短くなっているなどの事情もないこと,
 ・労働者の職務内容についても何ら言及がないこと,
 ・医師からA社に対して延長が認められれば復職できるとの連絡もなかったこと,
などの事情から,

かなりきめ細かく主張を展開しました。

そうしたところ,裁判官も調停員も当方の主張に完全に同調し,解雇は有効と判断され,無事解決に至りました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

【解決事例のポイント】
① 書面作成の前提として,休職期間満了を理由とする解雇について徹底的に調査・検討
② ①で判明した要素に照らし合わせて丹念に事情を聞き取って書面を作成

【コメント】
休職期間満了を理由とする解雇については,復職準備期間の提供などが求められるのはどういった場合なのかについて,裁判所も統一的な判断基準を示しているわけではないことなどから,下記事件の様に,会社はいかなる場合であっても配慮しなければならないといったような,会社に酷な主張がされることも多いようです。

しかし,下記のとおり,裁判例をよく分析すれば,裁判所はいかなる場合でも会社に対して配慮を求めるわけではなく,非常に大雑把にいえば,できる限りの措置を求めているに過ぎないことが分かります。

このように,関連する裁判例の分析・検討を徹底的に行い,それをもとに当時の状況について聞き取りを行って,しっかりとした構成で書面を組み立てることが極めて重要です。

こうしたことを徹底的に行えば,下記事件の様にしっかり反論できる可能性があります。

私は,プロフィール欄などにも記載しておりますとおり,過去の裁判例や文献を調査・検討し,裁判所がどういった点に注目するのかをおさえ,そうしたポイントを押さえる作業が非常に得意でありますため,従業員からパワハラを指摘された場合など,お気軽にご相談ください。

労働問題の解決事例 5

【裁判(会社側)】〈年俸制における給与減額〉年俸制が有効であると裁判所を説得

  • 給料・残業代請求
  • 労働条件・人事異動

相談前

A社は年俸制を採用する会社ですが,成績不良を理由に年俸額を減額された従業員から,年俸制が無効であるから賃金減額も無効であるとされ,裁判を起こされました。

A社は,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

年俸制の給与体系,給与減額について裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

労働者は,年俸額決定手続や年俸減額の限度の有無,苦情処理制度等の具体的な定めが就業規則に規定されていない限り,そもそも使用者には年俸額の決定権限が認められないという,上記②ないし③の考え方に基づく主張をしました。

これに対して当方は,裁判例を分析すれば,年俸制を含む成果主義の給料システムのもとにおいて,一律に,基準の明示・公表がなければ違法とはされておらず,結局は,評価の手続・基準が合理性のあるものか,労働者に対する降給の過程が合理的か等の事情を総合的に判断しており,そして本件においては,内定通知書や就業規則,賃金規定において年俸額の決定権限が使用者に留保されているとともに,実際の減額の過程も合理的なものであったから,減額は適法であると反論しました。

裁判所は,年俸額決定の手続等が就業規則に等に明示されていなくても,それだけでは使用者に年俸額決定権限が認められないことにはならないとして,制度の有効性については当方の主張を認めました。
(他方で裁判所は,使用者に年俸額の決定権限があるという場合でも,実際の運用状況によっては年俸制を理由とする給与減額が違法になる場合があるとし,本件ではその運用状況等に鑑みて減額は違法と判断しました。)

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

年俸制とは,「賃金の全部または相当部分を,労働者の業績等に関する目標の達成度を評価して年単位に設定する制度」を言い,近年,採用する企業が増えている制度です。

年俸制というと,会社が自由に業績を評価して従業員の給与を増減,特に減額できるというようなイメージを持たれる方も多いかもしれませんが,実際には,年俸制を理由とする減額を幅広く認めると労働者の生活が脅かされかねないこと等から,そもそも年俸制を理由に給与を減額することができるのか,減額幅に限界はないのかといったことが鋭く争われます。

また,この点についての裁判例を見ても,
①就業規則等において使用者に年俸額決定権限が留保されていれば,減額すること自体は許され,個別事情によって減額が違法無効になる場合があるという,どちらかというと使用者寄りの考え方のほか,

②年俸額決定手続や年俸減額の限度の有無,苦情処理制度等の具体的な定めが就業規則に規定されていない限り,そもそも使用者には年俸額の決定権限が認められず,減額すること自体許されないとか,

③②と近いですが,使用者に年俸額決定権限が留保されたといえるためには,減額事由・減額方法・減額幅等の点において明確性を有する規定が存在しなければならず,こうした意味での明確性を備えた規定がないならば,使用者に年俸額決定権限が留保されたとはいえず,減額すること自体許されないという考え方などの労働者寄りの考え方など,様々な見解が存在し,十分な判例の集積があるとは言い難いことからも,非常に難しい問題となります。

本事例では,具体的な減額については違法と判断されてしまいましたが,使用者に年俸額決定権限が留保されているかどうかについては,当方の主張が一部採用されており,意義のある判決だと考えます。

そして,これまでの裁判例の傾向や,本事案の裁判所の態度からしますと,年俸制を安定的に運用するためには,
① 年俸制の制度そのものについて,合理的な制度を労働者に明示すること,
② 実際の運用状況についても合理的なものにすること,
というように,制度と運用の両方の面でしっかりと態勢を整えておく必要があると考えます。

まず上記①年俸制の制度そのものについては,
ア 期初において業績評価の基準となるべき目標を設定する,
イ 査定面談において合理的な根拠に基づいて評価したことが分かるような説明をする,
ウ 異議を述べられた場合には,労働者から意見を聴取したり減額の理由について合理的な説明をする等,賃金決定の過程の合理性・公平性を示すことができるように制度を構築して就業規則等に明記することが重要と考えます。

次に,上記②実際の運用については,上記アイウ等の措置を盛り込んだ制度に沿った運用を行い,かつ,そのように運用していたことについての具体的な証拠を残しておく,ということが重要と考えます。

このようにして,制度面・運用面の双方において,第三者から見ても,合理性・透明性・公平性・客観性のある判断をしていることが分かるような態勢を整えておくことで,トラブルを未然に防止するとともに,万が一トラブルになっても,使用者側の言い分が認められやすくなると思います。

年俸制については,比較的新しい制度であるとともに,十分な事案の集積もないことから,非常に難しい論点ではございますが,私は,年俸制についての研究実績,実務経験がございますので,お気軽にご相談くださいませ。

労働問題の解決事例 6

【裁判(会社側)】〈昇給の不実施〉会社には昇給義務がないと裁判所を説得

  • 給料・残業代請求

相談前

A社には一定の場合には昇給させないことを定める賃金規定がありますが,ある従業員について成績不良だったことから昇給を実施しなかったところ,当該従業員から,同規定の定め方からすると使用者には昇給義務があるとされ,差額の支払いを求める裁判を起こされました。

A社は,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

労働者は,就業規則の一部に,昇給に関係する条項があることから使用者には昇給義務があると主張しました。

これに対して当方は,労働者が指摘する条項はいずれも同一の節の中に配置されていることからすれば,統一的な解釈をしなければならないところ,いずれの条項を見ても,昇給のみならず降給もあり得ることが前提になっていること,本人の能力の熟練度に応じて決定されるという条項があり,客観的な条件のみによって昇給が行われる仕組みになっていないことから,使用者には昇給義務はないと反論しました。

裁判所は,当方の主張を認め,使用者に昇給義務はなく,したがって労働者の差額の支払い請求には理由がないと判断しました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

【解決事例のポイント】
① 書面作成の前提として,昇給についての裁判所の考え方を徹底的に調査・検討
② 契約法についての深い理解をもとに,就業規則全体の統一的な解釈論を展開

【コメント】
労働者からすると,就業規則に昇給に関する規定があれば,直ちに使用者には昇給する義務があると主張したいところでありますが,実務では,労働者に昇給請求権が認められるのは,勤続年数●年とか,■試験合格とか,担当する業務が▲になったとき等,要するに,①上司による主観的な評価といった裁量的余地が入り込まずに,自動的に決まる場合か,②使用者に裁量的余地が残されている場合でも,具体的な事情を考慮したときに,裁量の逸脱があるとされる場合に限られます。

そのため,上記①については,労働者側であれば,当該会社の就業規則において昇給について裁量的余地がないことを主張することになり,逆に使用者側であれば,当該会社における時給決定の仕組み等について,上司による評価等の裁量的余地があることを主張することになります。

ここでは,下記のとおり,複数の就業規則の条項が同一の節中にあるような場合,裁判所は,それらの条項を統一的に解釈すべきだと考えますので,自身にとって有利になりそうな部分だけを「つまみ食い」的に主張してもあまり意味はなく,就業規則等の全体を統一的に説明できるような解釈論を展開し,裁判所を説得することが非常に重要ですが,こうした解釈論を行うにあたっては,労働法の知識にとどまらず,契約についての深い理解が必要となります。

また,上記②については,裁量の逸脱がある(昇給の不実施が違法となる)のは,当該労働者と同等の地位にある労働者が昇格しているにもかかわらず,当該労働者のみが,不当に,独り据え置きされたというような具体的事情が必要とされますため,たとえば使用者側であれば,
・当該労働者が今までの就労期間についても順当に昇格していないこと,
・当該労働者に,昇給後の勤務内容と同一の勤務をさせていないこと/させたことがやむを得ないこと,
等の具体的事情を説明し,裁量の逸脱もないということを述べる必要があります。

このように,私は,昇給義務についての知識だけでなく,契約解釈についても非常に研究しておりますため,昇給に限らず,就業規則等の契約解釈についてもお気軽にご相談くださいませ。

労働問題の解決事例 7

【裁判(会社側)】〈パワハラ〉パワハラでないことについて裁判所を説得

  • パワハラ・セクハラ

相談前

A社は,従業員の担当業務をこれまでとは異なるものに変更したところ,当該従業員から,担当業務を変更したことはパワハラに当たるとして裁判を起こされました。

A社は,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

パワハラについて裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

労働者は,担当業務の変更は嫌がらせであり,いわゆる「過少行為の強要」に当たり違法であるなどと主張しました。

ここで,過少行為の強要とは,パワハラについて,
⑴暴行
⑵脅迫,過度の暴言
⑶無視(仕事仲間・内容から疎外すること)
⑷不要なことを強制する,仕事を妨害する
⑸能力よりも明らかに低い仕事をさせる
⑹私的なことに過度に立ち入る      の6つに分類する考え方のうちの,⑸を言い,

より具体的には,「業務上の合理性がないのに,当該労働者の能力や経験を離れた,程度の低い仕事をさせること」を言います。

そして,⑷⑸⑹につきましては,【解決事例3】のところでも書きましたとおり,その仕事の内容がどのようなものであったかとか,労働者の仕事ぶりがどうであったかとか,そのような事情によって大きく左右されると言われています。

本件で労働者は,担当業務を変える必要性がなかったということを強調しておりましたため,担当業務を変える必要性があったということに焦点を置いて反論することとしました。

そして,業務を変更する必要性があったかについては,裁判所は,配置転換の違法性が問題となる場面では,
ア そもそも当該部署に人員を配置する必要性があったか
イ 仮にそうした意味での必要性があったとしても,当該部署に当該労働者を配置する必要性があったか
というように分けて考えることから,これを応用して,本件でも会社側から丁寧に事情を聞き取り,

上記アについては,
・当該会社においては当該部門をこれから開拓しようと計画していたこと,
・実際に当該部門への問い合わせも増えていたこと,
・同業他社においても参入が増えており,業界内でも注目されている部門であったこと,

上記イについては,
・当外部門では●●という能力が求められるところ,
・当該労働者は経歴書などで当該部門についての数多くの経験を有することを前提とする記載をしており,●●という能力を有することが期待されたこと,
・他方で,他の労働者はこうした能力を持っていなかったこと,

等を主張して,労働者の主張のキモの部分である,「そんな部門に変更する必要性がない」というところについて強く反論しました。

また,配置転換の違法性が問題となる場面をもう一度よく見ると,裁判所は,仮に上記の意味での必要性があるという場合でも,会社が嫌がらせのために行ったという場合には,やはり配置転換は違法だ,と判断する傾向にあり,嫌がらせ目的であったかどうかは,
ア 従前の異動の実態に照らしても異例でないか
イ 従前の会社と労働者の対立状況からしても不当な目的と推認されるか,
ウ イに加え,配置転換の直前により大きな衝突があったか
等の事情に注目して判断されることから,本件でもこれらの点について事情を丁寧に聞き取り,こうした事情がないこともダメ押し的に主張しました。

そうしたところ,裁判所は,当方の主張に理解を示し,担当を変更する必要性はあったといえ,担当の変更はパワハラではないと判決しました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

パワハラについては,【解決事例3】にも記載したとおり,裁判例を分析すると,裁判所は,はっきりとした基準を作りにくいことからなおさら,そこに至る経緯や背景事情を重視していることが分かります。

特に本件で問題となった【過少行為の強要】については,配置転換の違法性が問題となる際に裁判所が注目するポイントと共通項があるのではないかと考えて,その際に裁判所が注目するポイントを押さえ,それらを応用して主張したことが,もっとも重要であったと考えます。

私は,プロフィール欄などにも記載しておりますとおり,このように過去の裁判例や文献を調査・検討し,裁判所がどういった点に注目するのかをおさえ,そうしたポイントを押さえる作業が非常に得意でありますため,パワハラを指摘された場合など,お気軽にご相談ください。

労働問題の解決事例 8

【交渉(労働者側)】〈諭旨解雇〉諭旨解雇すべきでないと会社を説得

  • 不当解雇

相談前

Aさんは,会社から,希望退職の募集に応じなければ解雇すると言われ続けていたため,不安な気持ちからこれを取引先等に相談したところ,会社が希望退職の募集をしていることを外部に漏洩した等として,諭旨解雇すると告げられました。

Aさんは,どうしたらよいのか全く分からなかったことから,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

諭旨解雇について裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

会社は,上記のとおり,諭旨解雇の理由として,
・会社が希望退職の募集をしていることを外部に漏洩した,
・これまでの勤務成績も非常に悪い,
ことを挙げました。

しかし,諭旨解雇が有効となるためには,
① 労働者の行為について解雇に当たるような客観的に合理的な理由があること
② 当該行為に対して解雇をすることが社会通念上相当といえること
が必要とされ,解雇のハードルはかなり高いものとなっています。

また,裁判例を分析すると,上記①は,
ア 労務提供の不能,能力の欠如
イ 社内の秩序を乱したこと
ウ 経営上の必要性があること
エ ユニオンショップ協定に基づく組合の解雇要求
などの4つに分類され,本件で問題となる希望退職の情報漏洩については,
このうちのイに当たる可能性があります。

イについてはさらに,
オ 経歴詐称
カ 職務懈怠
キ 業務命令違背
ク 業務妨害 等に分かれ,今回はキとして主張されていると整理できます。

そのうえで,キ 業務命令違背型の裁判例を研究すると,裁判所は,
⑴ 会社の命令が労働契約の範囲内の有効なものか,
⑵ 労働者にその命令に服しないことにつきやむを得ない事由が存在したか,
⑶ 労働者がその命令に違反したことで会社に重大な不利益が生じたか,
という3つのファクターに注目していることが分かります。

そうした観点で本件を見ると,
⑴については,
会社は,希望退職の募集を行っていることを部外秘としており,実際に秘密情報として取り扱っていたことから,会社の命令自体を無効とまでは言えないものの,

⑵については,
・一部のメールは弁護士に相談したものに過ぎないこと,
・取引先へのメールは,一度発注したものをキャンセルするために理由を説明する必要があったこと,
・知人へのメールは,長年にわたって会社に貢献して今後も勤め上げていきたいと考えている中で執拗に退職を迫られたために追い詰められて送ってしまったこと,
・メール送信より前の退職勧奨についても不当なものであったこと,
を主張しました。

⑶については,
・これらのメールによって会社の業務に何らかの支障を来したこともなかったことを具体的に主張しました。

最後の要件である社会通念上相当といえることは,反省・過去の勤務態度・年齢・処分歴・他の従業員との均衡,解雇手続きの適性さ等の事情からして,解雇が過酷に過ぎないことを言いますので,
・メール送信の経緯や,会社が送信メールを把握していること等に鑑みれば,今後も繰り返されるとは考えられないこと,
・送信の事実については素直に認めて反省していること,
・労働者は入社以来真面目に勤務を続けてきており過去に処分歴もないこと,
・勤続年数も長く,再就職も困難であること,
・会社が他の懲戒処分を一切講じていないこと,などから,相当とは言えないと主張しました。

そうしたところ,諭旨解雇は回避され,より軽い処分となりました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

【解決事例のポイント】
① 書面作成の前提として,諭旨解雇についての裁判所の注目ポイントを徹底的に調査・検討
② ①で判明した要素に照らし合わせて丹念に事情を聞き取って書面を作成

【コメント】
解雇の有効性については,インターネット等でも多く解説されているところですが,下記のとおり,実際の事例に取り組むにあたっては,
・会社が主張する解雇事由が,現在までに集積・整理されてきた類型のどれに当たるのかを見極めるとともに,
・当該類型において裁判所が注目するポイントを抑え,そうしたポイントに沿って的確に反論をしていくという作業が最も重要です。

下記事案においても,こうしたポイントを抑えていないと,会社の情報を漏洩したとあっては解雇されてもやむを得ない,という方向に流れてしまいがちですが,ポイントに沿った反論をすることで,会社の主張に押し切られずに,適切に反論をすることが可能です。

私は,プロフィール欄などにも記載しておりますとおり,このように過去の裁判例や文献を調査・検討し,裁判所がどういった点に注目するのかをおさえ,そうしたポイントを押さえる作業が非常に得意でありますため,諭旨解雇を宣告された場合など,お気軽にご相談ください。

労働問題の解決事例 9

【労働審判(労働者側)】〈辞職の無効〉辞職届は無効であると裁判所を説得

  • 労働条件・人事異動
  • 不当解雇

相談前

Aさんは,会社から,突如として,今すぐに辞職するか解雇されるかを選ぶよう強く迫られたため,やむなく,辞職届に署名押印をしてしまいました。

しかし,Aさんは,入社以来特に問題もなく過ごしており,解雇や辞職をさせられる事情などなかったことから,会社に戻るか慰謝料を請求したいと考え,弁護士に相談してみることにしました。

相談後

辞職の意思表示について裁判所が注目するファクターを徹底的に研究

会社は,Aさんが会社に戻ることができない理由として,Aさんが辞職届にサインをしていることを挙げました。

これに対して当方は,下記のような反論をしました。
すなわち,裁判所は,労働者が賃金の減額や退職金の放棄に合意させられる場面においては,単に,そうしたことに合意する旨の書面が存在するだけでは足りず,
① その変更によって労働者にどういう不利益が生じるのか,その程度はどのくらい大きいか,
② 労働者がそうした変更に同意をした経緯はどういったものか,
③ 会社がそうした変更を行うに先立って労働者に十分な情報提供をしていたか,
等の事情を総合的に考慮したときに,こういう状況であれば,たしかに労働者は自由な意思でその変更に合意をしたのだ,といえる事情がなければ,そうした変更は効力を有しない,とします。

そうすると,本件で問題となった辞職の意思表示というのは,賃金の減額や退職金の放棄といったものではないので,上記の裁判例が指摘する場面そのものではありませんが,辞職というのは,労働者としての地位そのものを失う行為であって,労働総条件の不利益変更の中でも最たるものであることからすれば,辞職の意思表示をしてしまったという場面でも,上記のような考え方が妥当するというべきです。

そうした観点で本件を見ると,
上記①については,
辞職の意思表示というのは,労働者の地位そのものを失うものであって,労働者にとってもっとも不利益が大きい事柄である,

上記②については,
ア労働者は何の肩書もない一般の従業員に過ぎなかったこと,
イ会社は労働者の解雇理由を二転三転させ,十分な説明をしなかったこと,
ウ労働者は辞職届に署名押印する直前までは頑なに辞職に反対していたこと,
エ会社は労働者に対して自主退職するか解雇されるかどちらかしかないと迫り,それ以外の選択肢を説明しなかったこと,
オ当時,労働者が自主退職するのももっともだといえるような事情が全くなかったこと,
カ労働者には選択のための熟慮期間も与えられなかったこと,

上記③については,
イ,エを再度主張しました。
(厳密にいえば,会社がどのような説明をしていたのかという上記③は,労働者が辞職するまでにどういった情報を与えられていたのかという上記②に含まれる事柄ではありますが,最高裁判決の解説文によると,労働者に当時どのような情報が与えられていたのかということは,自由な意思で意思表示がされたのかを考えるうえで特に重要となるため,上記②とは別個の考慮要素とされます。これは非常にマニアックなことですが,この事件ではそうしたことも含めて詳細な主張を行いました。)

そうしたところ,裁判所は当方の主張に理解を示し,また労働者も金銭での解決を望むようになったことから,労働者が会社から解決金の支払いを得る形で解決できました。

遠藤 宗孝弁護士からのコメント

遠藤 宗孝弁護士

【解決事例のポイント】
① 書面作成の前提として,労働条件の不利益変更の裁判所の注目ポイントを徹底的に調査・検討
② ①で判明した要素に照らし合わせて丹念に事情を聞き取って書面を作成

【コメント】
賃金の減額や退職金の放棄については,下記のとおり,単にそうした内容の書面にサインしているというだけでは足りず,諸般の事情から見たときに,たしかに自由な意思でそうした行為を行ったといえる事情が必要とされますが,本件では,会社から迫られて辞職の意思表示をしてしまったという場面でも,こうした判例法理の射程が及ぶということについて,裁判所を説得できたことが,非常に良かった点だと思います。

労働事件に限らず,これまでの裁判例が直接判断していることとは少し異なる問題に出会うことは良くありますが,そうした場面でも,まずはこれまでの裁判例を徹底的に調査・検討することで,本件でもこうした方法で解決されるべきだとかいったように,解決策を積極的に提示し,裁判所を説得することが,極めて重要です。

他の解決事例のページにも記載しておりますが,わたしはこうした作業を得意としておりますため,お困りごとがあれば,お気軽にご相談ください。

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