
困難な事件にも妥協を許さない〜豊富な経験と知識で相続問題に注力
「依頼者の利益を少しでも増やしたい」訴訟戦術を研究
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
昔からコミュニケーションを取ることが得意だったので、自分の能力を活かすなら、人と話す仕事をするのがいいと思ったんです。子どもの頃から弁護士という仕事に興味を持っていたこともあり、司法試験を目指すことにしました。
――どんな学生生活でしたか?
高校生の頃からバンドを組んでいて、大学でもバンド活動を続けていました。私はギターを担当していて、プロになることを目標にしていた時期もあるくらい夢中になっていました。
――注力している分野と、注力している理由についてお聞かせください。
もっとも経験が多く、得意としているのは相続です。分野ではありませんが、訴訟戦術の研究もずっと続けています。
訴訟提起後、裁判所に言われるままに手続きを進めていく弁護士が多いと思うのですが、それでは、想定した通りの結果にしかなりません。私は、依頼者の利益を少しでもあげることに注力しています。
訴訟戦術の中でも特に力量が問われるのが証人尋問だと思います。証人の嘘を見抜き、真実を追求する。訴訟の取り組み方というのは、判決に大きく影響してくることなので、今後も研究を続けたいと思っています。
――相続を得意とされているのは、どのような点ですか?
相続は、必ずしも法律で定められた割合で遺産を分配できるとは限りません。
例えば、相続人が見つからないとか、海外にいて連絡が取れないといった場合があります。また、相続する方が認知症で遺産分割協議ができないといったこともあります。法律で割合が定められているとしても、配分に不満を感じる人もいるでしょう。
こうした事例に対応するためには、細かい知識が必要とされるのですが、私は多くの相続問題を経験し、困難事例にも対応してきました。この経験値は強みだと思います。
また、相続で難しいのは、相続税の申告や行政手続きなど期限の定められている手続きが多くあることです。できるだけ早く方針を決め、スピード感を持って事件処理を行うことが大事です。また、何よりも大切なのは、家族を失った遺族の気持ちをしっかり汲み取って、方針を決定することだと思っています。
「依頼して良かった」と言ってもらえる解決に向け妥協せず取り組む
――仕事をする上で心がけていることを教えてください。
最終的に「依頼して正解だった」と思ってもらえる仕事をするように心がけています。弁護士は、依頼者の意向を100パーセント反映できるとは限りません。依頼を受ける前に想定する見込みや落としどころをお話しして、理解してもらうことが、満足のいく結果につながると思います。そのためにも、事件処理の方向性予測を正確に行うことが必要だと思っています。
―ご自身で思われる強みはどんなところですか?
良い意味で諦めの悪いところだと思います。最低ラインで収めるのはどうしても納得いかなくて、私に相談したことで少しでもプラスになったと思っていただけるサービスを提供したいと思っています。ただ単に裁判の勝ち負けや金額の大小という話ではなく、依頼人のその後の人生まで考えた上で、「依頼して良かった」と言ってもらえる解決に向けて、妥協せずに取り組みたいと思っています。
――高校で講師をされたことがあるそうですね。
依頼をいただいて、高校生に消費者問題について講義をしたことがあります。詐欺的な商法の存在や引っかからない方法、被害にあった場合の対処法などを話させてもらいました。
法律を学んでいる学生とは違うので、できるだけ面白く話そうと思っていて、大爆笑させることができたので満足して帰った記憶があります(笑)。もしそういう依頼があれば、また行きたいですね。
時代のニーズに合わせて専門性を高める
――代表を務めている事務所には現在6名の弁護士が所属しています。
弁護士の仕事をとことん楽しみたいと思っている人を選びました。こちらから特に制約は設けずに、ポリシーを持って自分のやりたい分野を突き進んでもらっています。
基本的には各弁護士が自分の担当事件を持つことになるので、自分の責任で最後までやり遂げることを求めています。もちろん、その過程でアドバイスをすることもありますし、必要なときはサポートするようにしています。
――今後の展望についてお聞かせください。
事務所の方針でもあるのですが、同じ分野を多数経験して極めていくことを念頭に置いてます。雑多な事件を受けているよりも、同じ種類の案件を数多くこなす方がスキルは圧倒的に高まるからです。
また、時代ごとに弁護士のニーズも変化します。私の話で言えば、証券被害や先物被害を多数扱っていた時代がありました。会社破産を多数扱っていた時代もあります。その時代のニーズで専門性を高めていくことも必要だと思っています。
――法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
私の事務所は若手の弁護士が多いこともあり、泥臭く、真摯に事件処理に取り組む姿勢がよく見えます。ですから、何でもご要望を言っていただいて、弁護士と議論を戦わせて、ご自身が満足できるような弁護士を見つけて依頼していただければと思います。