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モメない兄弟姉妹の遺産相続の手続き

日本では、誰が相続人になり、どれだけ遺産相続できるかという原則が、法律で決められています。しかし、それでもトラブルになりやすいのが遺産相続です。

特に兄弟姉妹の場合は、思い入れのある遺産があったり、特定の兄弟が親の介護をしていたりと、様々な事情で余計にモメる場合があります。

さらに、兄弟姉妹の遺産相続で特にトラブルになりやすいのが、遺産分割です。兄弟姉妹が相続人となって遺産相続するには、全員が遺産分割の内容に合意しなければなりませんが、なかなか合意に達しない場合もあります。また、兄弟姉妹といっても、被相続人である親に愛人の子どもがいたなど、異母兄や異父弟などの兄弟姉妹の存在が発覚した場合は、相続分を巡ってさらに問題が複雑になります。

今回は、遺産相続で無用なトラブルや紛争を避けるために、兄弟姉妹で遺産相続する際に知っておくべき相続手続きについて説明していきます。ご参考になれば幸いです。

目次

  1. 事前に確認しておきたい!兄弟姉妹の遺産の相続分は?
  2. 兄弟姉妹で遺産相続する場合の手続きの流れとは?
  3. トラブル回避のための、事前にできる兄弟姉妹の遺産相続対策とは?
  4. 遺産分割で揉めてしまった場合の事後の解決方法とは? 〜弁護士や司法書士などの専門家に依頼するメリットとデメリット〜

1.事前に確認しておきたい!兄弟姉妹の遺産の相続分は?

(1)親が亡くなった場合に、子どもである兄弟姉妹の相続分とは

誰が相続人になるか、相続人の中の優先順位はどうなっているか、といった内容は、民法で規定されています。民法に定められた相続人を「法定相続人」、規定された相続分を「法定相続分」といいます。

親が亡くなった場合、まずその配偶者は必ず相続人になり、次に子どもが第一順位の相続人になります。法定相続分は、被相続人の配偶者が2分の1、子どもが2分の1となり、子どもが複数いる場合はその人数で按分するのが原則です。つまり、

  • 妻 2分の1
  • 子ども(全員で) 2分の1

ということになるので、複数の子どもがいる場合の一人あたりの相続分は、1/2を兄弟姉妹で分けたものが相続分ということになります。

具体的なケースで見てみましょう。例えば、父親が、妻と2人の子どもを遺して亡くなり、遺産が預金1000万円のみだったとします。この場合の法定相続分は次のようになります。

  • 妻   1000万円×1/2=500万円
  • 子ども 1000万円×1/2×1/2=250万円

(2)愛人の子どもがいた場合の相続分とは

愛人の子どもも相続人になれる

婚姻関係にある夫婦の間の子どもを「嫡出子」、愛人のように婚姻関係にない男女の間の子どもを「非嫡出子」といいます。非嫡出子でも、認知されていれば相続できるので、いわゆる異母兄弟や異父兄弟も、一緒に遺産相続をすることになります。

判例により、嫡出子と非嫡出子の相続分は平等に

従来、民法という法律で「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1」とする規定があり、非嫡出子の法定相続分は嫡出子の半分とされていました(民法900条4号ただし書)。

しかし、平成25年に行われた裁判で、この民法の規定が、法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反し、無効であるという決定が出されました(平成25年9月4日最高裁判所大法廷)。この裁判によって、嫡出子と非嫡出子の法定相続分は同じになるとされました。現在は、親が本妻でも愛人でも、兄弟姉妹の遺産相続分は同じということになります。

ただし、上記の裁判の違憲判断は、既に確定している遺産分割には影響しません。既に非嫡出子である異母(父)兄弟が、嫡出子の2分の1の法定相続分で相続した財産については、さかのぼって嫡出子と同じ相続分に変更することはできません。

2.兄弟姉妹で遺産相続する場合の手続きの流れとは?

(1)兄弟姉妹で親を相続する場合の相続手続きのルール

亡くなった親に複数の子ども、つまり兄弟姉妹がいるなど相続人が複数いる場合は、遺産の分け方を相続人で話し合う必要があります。この話し合いを遺産分割協議といい、相続人全員が同意して遺産分割協議書を作成しなければいけません。

遺産分割協議をするには、相続人や相続財産の範囲を調べる必要があります。

(2)兄弟姉妹で遺産相続するための手続きの流れ

兄弟姉妹で相続する場合、遺産分割の手続きの流れは以下のようになります。

なお、以下の流れは遺言がなかった場合を想定しています。遺言があれば兄弟間のトラブルを避けることができる可能性が高くなります。詳しくは「3、トラブル回避のための、事前にできる兄弟姉妹の遺産相続対策とは?」をご参照下さい。

相続人を確定する

誰が相続人かを確定します。場合によっては、戸籍謄本などを取り寄せて調べる必要がある場合もあります。

遺産の範囲を特定する

亡くなった親(被相続人)が死亡時に所有し、現在も存在するものが、相続遺産になるのが原則です。被相続人の預貯金や不動産、借金の有無を調べることが必要です。

遺産を評価する

遺産のうち、特に不動産や株式などについて評価額を出す必要があります。評価額は時価で計算するのが原則ですが、種類によって異なるので、弁護士や税理士に確認することをお勧めします。

各相続人の遺産相続分を計算する

各相続人の法定相続分に基づいて遺産を分け、相続額を決めます。兄弟姉妹の一人だけが生前に利益を受けたようなケース(特別受益)や、親を義務の範囲を超えて看病したケース(寄与分)があれば、それらの条件を考慮して兄弟姉妹で取得額を調整します。

遺産分割する

兄弟姉妹の法定相続分に基づいて、遺産を分割します。遺産の分割方法には、その物自体を分ける現物分割、物自体を分けたうえで差額を金銭で調整する代償分割、物を売却して金銭で分ける換価分割などがあります。

遺産分割が成立する

兄弟姉妹をはじめ、相続人全員が遺産分割協議を行って同意した上で、遺産分割協議書を作成します。

(3)モメる程度によって異なる、遺産分割の方法とは

遺産分割は、相続人である兄弟姉妹でモメる程度に応じて、次の3つの段階で行われます。

話し合いによる遺産分割

相続人である兄弟姉妹の間で話し合いをして、相続人で自由に分割を決める方法を協議分割、法律通りに分ける方法を法定分割といいます。最終的に、「遺産分割協議書」という書面に、相続人全員が同意した内容をまとめます。遺産分割協議に期限はありませんが、相続開始から10か月以内に相続税を納税しないと相続税の優遇措置が受けられなくなることがあります。

調停による分割

相続人である兄弟姉妹で話し合いがまとまらない場合は、遺産分割調停を行います。調停は、相続人全員を相手方として家庭裁判所に申し立てを行います。調停は、家事審判官(裁判官)や調停委員が、双方の意見を聞きながら進め、合意して調停が成立すると「調停調書」が作成されます。調停調書に書かれた事柄は判決と同じ効力があります。相手方が調停に来ない場合や、合意に至らない場合は不成立となります。

審判による分割

調停でも合意できない場合で、さらに裁判で解決したい場合には、家庭裁判所に審判の申立を行います。審判は、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に申し立てを行います。審判になれば、裁判官の判断で強制的に遺産が分割されます。

3.トラブル回避のための、事前にできる兄弟姉妹の遺産相続対策とは?

相続人同士の争いを防止する抑止力になるのが、「遺言」です。遺言をすると、自分の思い通りに財産を処分できるというメリットもあります。また、以下のようなケースでは、相続人間で争いになる可能性が高いので、遺言を遺しておくとよいでしょう。

(1)兄弟姉妹が不仲なケース

相続人である子どもの一人と同居していた場合に、その子どもや家族と他の兄弟姉妹が不仲なケースでは、遺産相続でトラブルになりやすいです。

(2)先妻・後妻の双方に子どもがいるケース

先妻の子どもは、後妻の子どもの兄弟姉妹として相続人になります(先妻は相続人にはなりません)。残念ながら、先妻と後妻の子どもが不仲というケースは多いので、遺言を遺しておくべきケースといえます。

(3)内縁の妻に子どもがいるケース

内縁の妻の子どもも、本妻の子どもと同様に相続人になります。また、平成25年の裁判で、嫡出子と同等の相続分を認めるべきとする判例も出ています。特に生前に交流がない場合は遺産相続の段階でトラブルになりやすいケースといえます。

(4)法定相続人以外にも財産を遺したいケース

相続人である子どもの嫁が面倒を見てくれたので、財産を遺したいという人は少なくありません。しかし、息子の嫁は相続人にはなれません。このような場合、息子の兄弟姉妹との間でトラブルになることもあるので、遺言に財産を遺す旨を書いておくとよいでしょう。

(5)遺産が自宅のみのケース

遺産が自宅しかない場合、自宅を売却した代金を遺産分割するという方法が考えられます。しかし、同居していた配偶者がいる場合など、他の相続人である子ども(兄弟姉妹)との間で揉めることもあります。

ただし、遺言をしても、相続人全員が同意すれば遺言の内容とは異なる割合で遺産相続をすることができます。また、「長女に全財産を相続させる」というような、他の相続人の遺留分(法律で決められた、相続人が最低限相続できる相続分)を侵害するような遺言をすると、遺留分減殺請求を受け、兄弟姉妹の中でさらにトラブルを招く恐れもあります。

遺言は、兄弟姉妹の遺産相続を回避する有効な手段ではありますが、上記のような問題点があること、またきちんとした方式をとらないと無効になる場合もあるので、遺言をする場合は弁護士などの専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

4.遺産分割で揉めてしまった場合の事後の解決方法とは? 〜弁護士や司法書士などの専門家に依頼するメリットとデメリット〜

(1)専門家に依頼するメリット

遺産分割で、兄弟姉妹の間で揉めた場合は、弁護士や司法書士など、専門家を間に入れて話し合いを進めることをお勧めします。弁護士を立てた場合のメリットとしては以下の通りです。

相続人や相続財産の調査を任せられる

遺産分割協議をするには、前提として相続人と相続財産を確定させる必要があります。しかし、当事者だけですべて調査するのは困難です。ここに間違いがあると、正式な遺産分割と認められず、その後実際に遺産を取得するのが難しくなるので、弁護士に調査を依頼するとスムーズです。

有利な条件で遺産分割が進められる

遺産相続の話し合いや調停では、どうすれば適切に相続できるかが分かりにくい場合もあります。遺産相続に詳しい弁護士を間に立てることで、依頼者に有利な条件で遺産分割を進めるアドバイスを受けることができます。

兄弟姉妹の遺産相続トラブルを客観的に解決できる

親の遺産を巡る兄弟姉妹の話し合いは、時に感情的になり、今後に禍根を遺すほどのトラブルになる場合もあります。弁護士を間に入れて話し合いを進めることで、客観的なアドバイスが得られるので、遺産分割協議をスムーズに進めることが期待できます。

このように、兄弟姉妹の遺産相続で揉めた場合は、できるだけ早く専門家を間に入れて、適切なアドバイスを受けることが早期解決のポイントです。弁護士に頼むのは敷居が高いと思われるかもしれませんが、遺産分割調停事件で弁護士がついたケースは、全体の65%程度にのぼります(弁護士白書参照)。

兄弟姉妹で解決しようと、より遺産相続問題を複雑化させる前に、まずは弁護士や司法書士に相談するとよいでしょう。

(2)専門家に依頼するデメリット 〜弁護士費用の相場〜

上記のようなメリットに対するデメリットとして弁護士費用があります。

相続における遺産分割協議の弁護士費用の相場としては、遺産の額にもよるので一概には言えませんが、着手金額は30万円ほどです。

その上で事件解決時に報酬金がかかりますが、経済的利益(増額できた獲得資産)に応じて変わるとされています。相場としては経済的利益の10%ほどが報酬となります。

ちなみに、かつての弁護士会報酬規程では、経済的利益が

  • 300万円以下の部分の16%が弁護士報酬
  • 300~3000万円の部分の10%が弁護士報酬
  • 3000万円~3億円の部分の6%が弁護士報酬
  • それ以上の部分については4%が弁護士報酬

とされていました。

まとめ

今回は、兄弟姉妹で遺産相続をする場合に生じがちなトラブルについて説明しましたが、いかがだったでしょうか。それまで仲が良かった兄弟姉妹でも、遺産相続では仲違いをしてしまうケースも少なくありません。必要な書類や面倒な手続きも必要になり、そうした準備の疲れも、トラブルの一因になるともいえます。

兄弟姉妹での遺産相続で、不要なトラブルや紛争を避けるために、ご不安がある場合は専門家に相談されることをお勧めします。

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