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インタビュー・レポート

交通事故事件を手がける上で鍵となるのは、「依頼者様の納得感」〜依頼者様と共にベストな解決策を見つけ出し、実現していくために、事務所全員が一丸となって事件に当たる〜

インタビュー

2020年01月31日


今回は、富山県高岡市で開業されている本田隆慎先生(本田総合法律事務所)に、弁護士になられてから現在に至るまでの歩みや仕事術について、お伺いしました。

本田先生は、弁護士になられて以来、交通事故分野に注力されておられ、土地柄もあるとのことですが、受任したいと思われた事件の約8割を受任されています。そこで、交通事故事件を受任するためのコツや手がける上で重要となるポイント、多くの案件をスムーズに処理するための事務所の体制作りなどについても、お話しいただきました。


 
記事のハイライト

 
・地元の富山県に貢献できる仕事として、弁護士を選んだ
・交通事故事件の集客・受任・処理のコツ
・事務員さんたちとの連携が安定経営の秘訣
・被害者側の交通事故事件を手がける社会的意義


地元の富山県に貢献できる仕事として、弁護士を選んだ


ー 弁護士を目指された理由をお聞かせください。

個人・企業問わず、地元のお客様一人ひとりと直接触れ合って、その方の抱えていらっしゃる問題を解決していける仕事だからです。


実は、最初から「弁護士になる」と決めていたわけではありませんでした。高校生の時に、独立開業できて、地元の富山県に貢献できる職業として、税理士や公認会計士などの士業になりたいと、漠然と考えていたくらいです。
そして、高校三年生になり、大学受験をするに当たって、改めて得意な科目や適正を考えた際に、人と触れ合う仕事の方が向いていると思い、法曹を目指そうと決意しました。ずっと理系を専攻していたのですが、文転して法学部を受験しました。大学進学後は、企業への就職や国家公務員になることなども考えず、最初から法曹一本で、司法試験に向けて日々勉強に励み、弁護士になりました。

弁護士を目指していた当時から、生まれも育ちも富山県の高岡で地元にとても愛着があったので、ある程度都会で修行をした後、地元に戻って開業しようと考えていましたね。


ー 地元をとても愛しておられるのですね。富山県に戻られたのは、いつ頃ですか。

弁護士になって、丸2年が経った頃です。在籍していた事務所の解散をきっかけに富山県に戻り、この事務所を開業しました。5〜10年くらい都会で修行してから開業しようと考えていたのですが、大分早まりましたね。開業当初は不安もありましたが、早めに地元に根付くことができたので、結果的によかったと思っています。


ー 独立開業の準備中にされた施策で効果的だったものについて、お聞かせください。

周囲へのご挨拶回りですね。思いつく先すべてに、独立の挨拶状とお菓子を持ってお伺いしました。
良くも悪くも、昔ながらの習慣が残っている地域ですので、習慣をしっかり守って行動すると、とても歓迎してくださいます。ご挨拶に行くまでは面識がなかった先生からも事務所開業の祝いのお花をいただくなど、大変良くしていただき、感謝しています。

ご挨拶回りをして一番よかったことは、人の輪が広がったことですね。
たまたま、高校の同級生で司法書士をやっている方がいて、その方とはお顔を知っている程度だったのですが、ご挨拶に伺ったら、「一般社団法人 相続診断協会」の集まりに誘っていただきまして。相続診断協会に参加するようになって今年で丸5年が立つのですが、勉強会の講師をやらせていただいたり、お仕事のご紹介をいただいたりしています。また、そこで知り合った方のご紹介で、「守成クラブ」に参加する機会もいただきました。


このように、ご縁がご縁を呼んで、どんどん繋がりの輪が広がっています。イメージは、ビリヤードですね。球を打っても、8割はどこにも当たらない死に玉になりますが、2割程は別の球に当たっていってポケットに落ちます。そのため、お誘いいただいた所には、可能な限り顔を出すようにしています。弁護士会の集まりにも、必ず参加していますね。


ー ご縁を、とても大切にされていらっしゃるのですね。
  相談者様や依頼者様と向き合われる時には、どのようなことを心がけていらっしゃるのですか。

二つあります。「お話をよく聞くこと」と「わかりやすさ第一でご説明すること」です。

一つ目の「お話をよく聞くこと」は、「こうあるべきだ」という決めつけはせず、まずは、相談者様や依頼者様のお話をよく聞いて、いただいたご要望が現実問題として法律的に通るものなのかという観点で考え、ご回答する、ということです。一見、無理に思えるご要望でも、少しでも叶えて差し上げられることがあれば、叶えるべく行動をするようにしていますね。なぜかというと、様々な価値観があることを受け入れて、多様な選択肢をご提示し、そこからお客様にとって最前だと思われる解決策を一緒に考え出すことが、弁護士にとって一番重要な仕事だと考えているからです。

二つ目の「わかりやすさ第一で説明すること」は、難解な内容を身近なものに例えるなどして、相談者様や依頼者様にとってわかりやすい表現・言葉でご説明する、ということです。
正確性はもちろん大切ですが、そこに重点を置きすぎるあまり、説明が分かりにくくなり、相談者様や依頼者様に理解していただけないようでは本末転倒です。


交通事故事件の集客・受任・処理のコツ


ー 交通事故分野に注力されていらっしゃいますが、この分野を選ばれた理由について、お
聞かせいただけますでしょうか。

他の1年目、2年目の先生に比べて、交通事故事件に関するスキルや知識、解決実績があったことと、開業した当時、富山県で交通事故に特化している法律事務所がなかったからです。

そもそものきっかけは、最初に在籍していた大阪の法律事務所が、交通事故の被害者側と中小企業からのご相談に注力している事務所だったことが関係しています。そこで、交通事故担当として事件を手がけていたので、ご相談や実際の訴訟、交通事故紛争処理センターなどでの様々な手続きを経験することができました。

一方で、現在は、交通事故以外の分野も手がけていまして、経営理念から大きく外れない限りは、来るもの拒まず、去る者追わずで、ご相談いただいた案件は基本的にはお断りしていません。相談者様は、藁にもすがる思いで弊所にご相談に来られているので、仕事として成り立つお話ならば、多忙を理由にお断りはしたくない、と考えています。弊所は弁護士が私だけなのですが、ITを活用し、事務員さんたちにも色々協力していただくことで、安定して事件を処理しています。

手がけている分野の比率としては、交通事故が6割、家事事件(離婚・不貞の慰謝料・相続など)が3割、企業顧問が1割です。売り上げとしては、交通事故が5、6割で、残りがその他の分野になります。


ー ところで、公式HPに経営理念を掲げていらっしゃいますが、こちらはどのようにして策定されたのでしょうか。

「中小企業家同友会」という、中小企業の経営者の方が集まる会がありまして、そこが主催している「経営指針の会」に参加して、策定しました。
「現在抱えている問題にひとつ区切りをつけて、前に進んでいきたい」という前向きな解決意欲で一緒に進んでいけるお客様からのご依頼をぜひお受けしたい、という思いを込めて作りました。

■「弁護士法人 本田総合法律事務所」の経営理念
私たちは、あなたと共に、あなたのベストを見つけ出して、実現します。
私たちは、人と人とのつながりが、プラスのエネルギーを生み続ける社会を実現します。
私たちは、人との関りを通して自他ともに成長し、大きな幸せを追求し続けます。


ー お客様のことを第一に考えた問題解決に取り組んでおられるのですね。
  毎月開催されている「法律事故相談会」も、その一環でしょうか。

そうですね。より多くの悩みを抱えている方の力になりたいという思いがあり、毎月1、2回のペースで、土曜日の朝に開催しています。

弊所の営業時間が平日の9時から17時ということもあって、お仕事をされている方にはなかなか来所いただくのが難しく、休日のご相談のご要望をいただくこともありまして。土日の営業も考えたのですが、事務員さんたちの私生活のことを考えると、土日も営業することは現実的でなかったので、このような形にしています。


ー 法律事故相談会でのご相談からご依頼に繋がることも多いのでしょうか。

そうですね。法律事故相談会だけではなく、他の流入経路も含めてですが、弊所がお受けできない事件を除けば、受任したいと思った事件に対する受任率は、8割ほどになります。これは、富山県という土地柄も大きいと考えています。大阪の法律事務所に在籍していた時は、受任したいと思った事件に対する受任率は、3割ほどでしたので。

東京や大阪でしたら、何件も法律事務所を回って、一番感触のいいところに決める方が多いかと思いますが、富山県はそのような文化がありません。加えて、交通事故に注力している事務所が他にないため、弊所が受任しやすいのだと思います。


ー 受けたい案件の受任率が8割ほど……!驚異的な数字ですね……!
   ご相談は、どのような経路で来るのでしょうか。

経路としては、公式HPや弁護士ドットコム、法律事故相談会、保険会社の本社、代理店、生命保険会社の営業マンなどです。
交通事故事件のご依頼は、公式HPや弁護士ドットコム経由が多いですね。Webからいらっしゃるお客様は、リテラシーが高いだけではなく、弁護士の介入が必要なケースが多いと、個人的には感じています。


ー Webで集客するコツや、受任するために工夫されていることはありますか。

集客に関しては、交通事故の専門サイトを、自作ではなく、知識のある専門業者の方に作っていただき、そこに解決事例をどんどん掲載していくようにしています。解決事例のページが増えると、SEOにいい効果があり、Web上での掲載順位が上がって、相談者様や依頼者様に弊所を見つけていただきやすくなります。

受任に関しては、「押してダメなら、引いてみろ」の姿勢が大切だと感じています。皆さんも経験がお有りかと思いますが、例えば、何らかのサービスの購入を検討していて、その説明を聞きに行った際に、「是非うちで購入してください!是非うちで!」とお店側に迫って来られたら、引いてしまいますよね。ですので、私は、「ぜひ他の弁護士さんにも、意見を聞いてみてください。色々比較検討していただいて、もしよかったら弊所に来ていただいて、他の弁護士さんが合うようでしたら、ぜひそちらに気兼ねなく行かれてくださいね」とお伝えしています。

このお客様と向き合う時のスタンスは、尊敬する保険の営業マンの方から教えていただいた「営業の極意 うしもお」からヒントを得ています。業界は違いますが、個人のお客様との向き合いが多いという共通点もあり、弁護士の営業にも通じるものが多々あるなと実感しています。

■営業の極意 うしもお
・う:「うりこまない」……自分からお客様に売り込まない
・し:「しゃべらない」……自分がたくさん喋るのではなく、お客様の話をしっかり聞く
・も:「もったいつける」……お客様に聞かれても、自分の仕事の話を積極的にしない
              ※これは弁護士にはあまり当てはまらないかもしれません
・お:「お願いしない」……お客様に商品の購入を嘆願するようなスタンスで接しない


ー 実務面についてもお伺いします。
 交通事故事件を手がける上で、注意されている点についてお聞かせください。

こちらから提示する案について、依頼者様に納得していただけるよう、説得することですね。交通事故事件を手がける時に一番難しく、かつ一番重要なのは、依頼者様に納得していただくことだと考えています。思わぬ事故に会い、感情的になられた状態で弁護士に依頼されるケースが多いので、心身ともに辛い状況に置かれている依頼者様に、「この先、手続きを進めていくことを考えると、この案の妥当性が高い。場合によっては、この案よりも下がってしまう可能性もある」ということを、いかに説得力を持って説明できるかが肝になります。

受任のコツでも申し上げましたが、「押してダメなら、引いてみろ」の精神で取り組んでいます。自分の意見を押し付けてしまうと反発されるので、「私としては、この案がいいと思います。ご説明すべきことは、すべてご説明しましたので、あとは、依頼者様がご決断ください。そのご決断に私から異議を述べることはありませんので、ご安心してご決断くださいね」とお伝えしています。わかりやすく、かつ、しっかりご説明した後に依頼者様ご自身でご決断いただくことで、実際に納得していただけることが多いですね。


ー ご説得時には、資料を用いたりされるのですか。

はい。試算表と「弁護士法人サリュ 交通事故和解研究班(2016)『交通事故裁判和解例集-裁判上の和解における損害賠償実務とその傾向』第一法規株式会社.」という書籍を、よく使用しています。

試算表については、依頼者様にお見せしながら、「争点がいくつかあって、過失割合や労働能力喪失率などの争点がこのように判断されたら、このくらいの金額になります」と具体的にお伝えします。

書籍については、実際にあった交通事故訴訟において、どのくらいの金額で和解したかが掲載されていますので、依頼者様にお見せしながら、「依頼者様の事故に似たケースですと、このような解決になっています」とお伝えします。書籍に掲載されている事例は未公表資料のため、裁判所では使えませんが、依頼者様へのご説明という点では、書籍になって出版されていることで和解案に対する信頼度が上がり、納得していただけることが多く、大変有用です。

依頼者様を説得する場面では、交通事故に関するスキルや知識があり、自分でよく理解している状態でご説明すれば、依頼者様も納得してくださいますが、自分でもよくわからないままご説明すると、それが依頼者様にも伝わってしまい、納得していただけませんので、ある程度の研鑽が必要です。経験を積めば、自ずと上手くできるようになりますので、諦めずに努力を続けていただければと思います。


事務員さんたちとの連携が安定経営の秘訣


ー 大変順調に事務所を経営されていらっしゃいますが、その要因はご自分では何だとお考えでいらっしゃいますか。

そこまで順調だとは自分では思いませんが、開業してからの6年弱を大過なく経営してこられたのは、退職した事務員さんがいなかったことが大きな理由の一つだと考えています。
会社というのは人が資本ですから、事務員さんが入れ替わり立ち替わりするような状況だと、いつまで経っても知識や経験が蓄積されず、何に対しても100%私が動かないといけなくなってしまいます。一人でやれることには限界がありますので、自ずと事務所の成長は止まり、事件数が増えるにつれて、事件処理の進捗が上手くいかなくなります。


ー 開業以来、お一人も辞めた方がいらっしゃらないのですね!
  事務員の方に長く続けていただくために、心がけていらっしゃることはありますか。

特にないのですが、長く続けていただけている理由としては、事務員さんに対して、注意することはあっても怒ることはまずないことと、お任せしている仕事の裁量が大きいため、やりがいを感じていただけているからなのでは、と考えています。

また、こちらも特に意識して行っているわけではないのですが、一緒にランチにも行きますね。食事をしている時間やその後の散歩の時間に、雑談だけではなく、事件の進捗やマーケティングの話をしています。会議や仕事の話をする場を設けるのではなく、家族の話やたわいもない雑談をする中で、自然と仕事の話になっています。リラックスして、色々とお話できるので、とてもいいですね。思えば、ランチが毎日の経営会議になっているのでしょう。


ー 事務員の方の裁量が大きいとのことですが、具体的に、どのような業務をされているのでしょうか。

事務員さんそれぞれに、担当分野を持っていただいています。現在、事務員さんは5名いまして、正社員が3名、パートが2名の体制なのですが、正社員の畑さんは、交通事故と破産(債務整理)の担当で、早川さんは、家事事件(遺産、離婚)の担当、といった具合です。

ありがたいことに、ご依頼いただいている事件数が多く、できることは事務員さんにやっていただくようにしないと、事件がスムーズに回らない状況でして、依頼者様への対応や、非弁に当たらないような簡単な説明については、すべてお任せしています。お問い合わせ対応の一例としては、「今後の見通し」や「症状固定とはどういうことか」、「症状固定になったら、今後はどのくらいの期間が必要で、どのような手続きがあり、どのくらいで結果が来るのか」などについて、回答していただいています。最近では、別の事務員の方がお電話に出た際に、「畑さんにお電話を変わってほしい」と、依頼者様からご指名を受ける程になりました。今までに何百件も担当していただいているので、説明もしっかりしていて、安心してお任せしています。

また、業務効率化の観点から、全員で情報を共有するように心がけていまして、チャットワークや共有フォルダを活用しています。一例として、こちらから依頼者様にお電話をして、先方様が出られなかった時には、全員が閲覧できるフォルダに、「このような内容で依頼者様にお電話をかけたので、もし折り返しのご連絡があったら、以下の内容をお伝えください」といったメモも共有し、折り返しの電話を誰が受けても、その場でお伝えできるようにして、時間のロスを防いでいます。

さらに、弊所では、事件が終わった後に、依頼者様に満足度に関するアンケートをご記入いただいていまして、そのご意見を受けて、事務員さんたちと話しながら、事の経緯の把握や改善点を探り、日々対応をブラッシュアップしていっています。


ー まさに事務所全員が一丸となって、事件に向かわれているのですね。
  皆さん、スキルアップにもとても前向きでいらっしゃるのだとか。

そうですね。とても前向きに業務に取り組んでくださっています。
一例ですが、早川さんは、自ら、「家事事件を担当しているので、事務所の経費で、夫婦カウンセラーの資格を取得したいです」と申し出てくれて、実際に資格を取得してくれました。また、中山さんも、自ら、「日本弁護士連合会の研修DVDのチラシを見たのですが、仕事に活かせる研修があったので、事務所の経費で購入し視聴したいです」と申し出てくれて、実際にDVD視聴による研修を受講し、業務にもいい影響が出ています。

ありがたいことに、人にとても恵まれているなと実感しています。
去年一番うれしかったことは、2018年9月から、エクスターンとして弊所に来てくれていた金沢大学の山本さんが、2019年3月から、今度はパートとして来てくれたことですね。現在も即戦力として大いに活躍してくれています。
事務員の皆さんととてもいい関係が築けているので、このまま全員一丸となって、事務所としても更に成長していけたら、と考えています。


被害者側の交通事故事件を手がける社会的意義


ー 
本田先生の今後の展望について、お聞かせください。

弁護士を複数採用して、それぞれに専門分野を持っていただき、ゆくゆくは、各分野のスペシャリストが揃う、総合商社のような法律事務所にしていければ、と考えています。

また、中小企業の事業承継にも力を入れていきたいですね。富山県の中小企業では、身内に後継者がいなくても、社員に事業を引き継いでもらって成功している企業もありますが、一方で、後継者がいない状況で、社員への承継もうまく行かず、事業は回っているのに、社長さんの高齢に伴って廃業になってしまう企業も数多くあります。ぜひ、そのような企業の力になりたいですね。事業承継がうまくいけば、富山県の顧客や産業を守ることにも繋がりますので、地元貢献という意味でも非常にやりがいのある、重要な仕事だと感じています。


ー 今後、独立して、本田先生のように、安定的に事務所経営を続けていきたいと考えていらっしゃる先生にメッセージやアドバイスなどありましたら、お願いいたします。

弁護士業界の行く末に対して、過度な楽観視も過度な悲観視もしないことが大切です。確かに、以前に比べて弁護士人口が増えているので、法律事務所を構えているだけで依頼者様がいらっしゃる、ということはありませんが、だからと言って、ワーキングプアにしかならない、ということはありません。飲食業などの他の業種と比べたら、法律事務所の経営はうまくいく可能性が高いので、弁護士業界の情勢を冷静に捉えて、開業する立地や依頼者様が何を望んでいるのかをしっかりと考えて動いていけば、心配するようなことにはなりません。「一人事務所であっても、経営者である」という自覚と覚悟を持って臨んでください。

独立すると、すべての責任が自身にかかってきますが、裏を返せば、自分の裁量で、手がける仕事や事務所の仕組みなど、すべてを決めることができます。私自身、開業してみて、独立前よりも独立後の今の方が、はるかに楽しいと感じています。

開業して以来、当たり前のことを当たり前にやってきているだけなので、秘伝のノウハウ的なものは何もありませんが、私からお伝えできることは、すべてお伝えしていきたいと思っているので、もし経営についてのご心配事やご相談事などがありましたら、お気軽にお声がけください。


ー 今後、交通事故分野に力を入れていきたいと考えている先生に、メッセージやアドバイスなどありましたら、お願いいたします

自動運転の普及などの技術革新により、今後、交通事故事件は確実に減っていくと考えています。事故で悲しい思いをする方が減るに越したことはなく、非常に喜ばしいことです。
しかし、一方で、今現在も、適正な事件解決が得られていない方も大勢いらっしゃいます。事故により、大きな怪我をされて、深刻な後遺障害が残っているにも関わらず、とても低い賠償金で終わっている方や、保険会社側の言い分によって、保険の仕組み上もらえるはずの金額の5、6割ほどで示談になってしまっている方もいらっしゃいます。そのような方の力になることは、社会的に大変意義があることだと私は考えています。

また、交通事故分野に注力するにあたっては、弁護士だけでできることには限りがあります。接骨院の先生や柔道整復師の方、障害年金の申請をされている社会保険労務士の先生、後遺障害の申請をされている行政書士の先生など、多くの方と連携をとって、ひとつのチームとして被害者の救済にあたることが大切です。

交通事故分野は、自分はどうありたいのか、社会はどうあるべきなのか、しっかりと考えて、自分なりの信念を持った上で、事故被害者の方の力になることができる、非常にやりがいがある分野ですので、ぜひ注力していただければと思います。頑張ってください。応援しています。

 
 
 
 

(取材・撮影・文 / 松居恵都子)

 



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本田隆慎 先生のプロフィール


私は高岡市の雨晴地区にて生まれ育ち、大阪・名古屋の法律事務所において約2年間弁護士として勤務した後、平成26年3月に当事務所を開設いたしました。
勤務弁護士時代には、約400件ご相談をお受けしその中の約150件を受任した交通事故事件をはじめとして、労災事故事件、保険金請求、離婚事件等の事件や中小企業の顧問業務など様々な業務を取り扱って参りました。


【所属】
・富山県弁護士会

【主な取扱分野】
・交通事故
・遺産相続
・企業法務・顧問弁護士
・不動産・建築
・離婚・男女問題

【Web】
・公式HP
https://hondalaw.jp/

・弁護士ドットコムのページ
https://www.bengo4.com/toyama/a_16202/l_198728/




 

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