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インタビュー・レポート

「新しいことにチャレンジし続けることが、経営を安定させる秘訣です」〜相談者様のニーズに沿ったサイト作成・サービス提供で集客に成功〜

インタビュー

2019年11月08日


今回は、神奈川県横浜市で開業されている中間隼人先生(なかま法律事務所)に、弁護士になられてから現在に至るまでの歩みや仕事術について、伺ってきました!

中間先生は、独立開業されて以来、順調に事務所経営を続けておられ、ペット分野の開拓や企業顧問における今までにない料金プランの開発など、アイデアを積極的に形にされているので、そのことについても特別にお話しいただきました。


 
記事のハイライト

・身近な存在からヒントを得た分野展開
・変化したライフステージにWeb集客という手法がぴたりと嵌まった
・どんな需要にも応えられるように多様なサービスを提供したい
・「組織」として強い事務所を目指して

身近な存在からヒントを得た分野展開

 

ー 弁護士を目指されたきっかけや理由をお聞かせください。

中学生の頃に、父親が脱サラをして飲食店を始めました。その姿がとても生き生きして見えました。その影響もあって、サラリーマンに対するなんとなくネガティブなイメージがあり、経営者や専門職など、自らの裁量と責任で仕事ができる、自分の名前で仕事を取る、といった生き方がいいな、と考えたことがきっかけですね。また、元々自分に甘いところがあり、会社員になったら、なんとなく給料をもらって、なんとなく日々を過ごしてしまう自分の将来像が容易に想像できたので、そうならないためにも、常に自己研鑽をする必要のある環境に置かれるプロフェッショナルな仕事がいいと考えたことも、理由の一つです。

実は、最初は、弁護士ではなく、外交官志望だったんです。海外の国とのより良い関係構築を目指して外交を担当する専門家に憧れ、法律や政治を勉強しようと法学部に進学しました。いざ法学部に入学してみると、周りには司法試験を目指して勉強する人もいて、弁護士という職業をとても身近に感じるようになりました。大変悩みましたが、組織に属さず自分の判断と責任で仕事ができるという自由なところに惹かれ、最終的に弁護士の道を選びました。


ー 注力されている分野の一つである「中小企業の顧問」は、お父様のこともあってのご選択でしょうか。

そうですね。弁護士を目指したきっかけが自営業の父親だったこともあり、中小企業の経営者に対するサポートをやりたいと考えています。経営者のニーズに答え、しっかりサポートするためには、法律面の知識だけでは十分と言えず、経営面の知識も必要だと感じていたので、中小企業診断士の資格も取得しました。どうにもならない状況に陥ってしまった後に弁護士に相談、というイメージを持っておられる方が多いように感じます。「予防法務」とよく言われますが、危機的状況に陥る前に、経営面にまで入ってサポートし、予防する、さらに経営にアクセルをかける存在でいられたら、と考えています。


ー 予防は、大変重要ですよね。
  「離婚分野」と「ペット分野」については、どのような理由で選択されたのでしょうか。

離婚分野を選んだ理由は、二つあります。一つ目は、勤務弁護士のころ、相談者様や依頼者様から、「話しやすい」「親身になってくれる」等と仰っていただけることが度々ありまして、心情に寄り添う、離婚事件のような分野が性格的に向いていそうだったこと。二つ目は、Web集客との相性がよさそうだったこと、です。
独立した当初から離婚分野を主力にしていまして、現在、事務所にご相談にいらっしゃる相談者様の5、6割は、離婚のご相談です。そのため、弊所では、お子さんと一緒に気軽に来所いただけるように、プレイルームやおもちゃもご用意しています。

ペット分野を選択した理由は、二つです。一つ目は、元々動物が大好きで、自宅でコーギーを飼っていることもあり、ペット業界に少しでも貢献できればと考えたこと。二つ目は、少子高齢化が進んでいる日本では、ペットを子どものように可愛がり、大切にする家庭がどんどん増えていくと考えられ、ペット業界は益々発展していくことが見込まれます。その中でトラブルも増え、弁護士のニーズも増えると考えたこと。
私自身、「ペットを巡った不幸なことが起こらないように、力を尽くしたい」という気持ちが強く、2017年には、ペット信託の専門家としての認定資格である「動物法務士」も取得しました。 ペット分野を取り扱っている法律事務所はほとんどありませんので、弊所の専門サイトを見て、遠方からご相談に来られる相談者様もいらっしゃいます。


ー ペット分野では、セミナー講演もされていらっしゃいますよね。

はい。ありがたいことに、お声がけいただきまして、業界団体主催のセミナーで、ペット事業者向けの法律知識や弁護士の使い方、ペット信託などの講演をやらせていただいています。

 
 


変化したライフステージにWeb集客という手法がぴたりと嵌まった


ー 独立されたきっかけをお聞かせください。

自分の裁量・責任で、事務所の運営や事件処理をしたいと考えたことと、妻の妊娠がわかり、今までよりも家庭を大切にした働き方にシフトできればと考えたことがきっかけですね。勤務弁護士を2年経験した後に独立したのですが、独立後は、思い描いていた通りの働き方ができているので、独立してよかったと思っています。


ー 自己実現しつつも、ライフステージに合った働き方を選ばれたのですね。
  独立時にされた準備の中で、やっておいてよかったと思われることはありますか。

二つあります。Web集客を活用したことと、開業場所としてレンタルオフィスを選択したことです。Web集客は、勤務弁護士時代から始めていました。始めた理由としては、独立したら、とにかく売り上げを上げることが重要だと考えていたので、そのための布石として、個人受任をするためです。事務所に勤務しながらだったので、集客の動きが限られる中、弁護士ドットコムのサービスは、足を使った営業をせずにWeb上で集客ができるため、とてもありがたかったですね。
また、独立後も、子供が生まれる関係で、夜に開催される異業種交流会のような、時間が取られる営業活動は当面できない状況でしたので、自宅でもパソコン1台でできるWeb集客は大変重宝しました。
独立する半年前から独立後1年くらいは、
弁護士ドットコム経由での売り上げが、全体の半分以上を占めていました。弁護士ドットコムがなかったら、経営は厳しかったと思います。
効果がよかったので、現在も引き続き活用しています。相談者様の比率は、Web経由が7割、紹介が3割です。

また、開業場所については、費用をかけないミニマムスタートにしたかったので、桜木町のレンタルオフィスを選択しました。実際にかかった費用は、レンタルオフィスの賃料数ヶ月分とデスクトップPCの購入費、書籍購入費くらいで、総額50万円いかないくらいだったと記憶しています。
事務所の拡大に伴い、手狭になってしまった関係で、2年程前にレンタルオフィスを出て、今の関内のオフィスに移転しましたが、人数が増えなければ、あのままでも問題ないくらい快適でした。売上の目途がつくまでミニマムコストで経営したことは、正解だったと思っています。


ー 早い段階からWeb集客に取り組まれていたのですね。
  現在も、大変好調に集客されていらっしゃいますが、公式HPやポータルサイトのページを作成・運用される際に、どのようなことに気をつけていらっしゃいますか。

作成に関しては、「もし自分が相談者様の立場だったら、このページのどこを見て、弁護士を探すか」ということを念頭に置いて、作業するように心がけています。具体的に行ったことは、大きく分けて四つです。

一点目は、弁護士の人となりが相談者様に伝わるような文章を記載することです。仕事とは直接関係ないですが、趣味や好きな言葉、休日の過ごし方などを記載しています。
二点目は、料金表の記載を分かりやすくすることです。「30万円〜」と表記すると、相談者様は、実際はいくらになるのかがわからず、不安に思いますよね。そのため、「30万円」と幅を持たせない明確な表記にしています。
三点目は、写真を載せることです。ただでさえ、一般の方からすると、弁護士は敷居が高いのに、さらに顔がわからないとなると、より依頼していただき難くなるため、顔がわかる写真を掲載しています。また、ペット分野に注力している関係上、愛犬の写真も掲載するようにしています。
四点目は、解決事例を掲載することです。相談者様は、自分が抱えている問題がどのように解決されるのかについて、とても興味を持たれています。解決事例を記載することで、解決までの具体的なイメージがつきやすくなり、相談先として選んでいただきやすくなります。

運用に関しては、HPやポータルサイトのページを一回作って終わり、ではなく、定期的に記載内容に手を入れたり、継続的にコンテンツを更新することが重要だと考えています。私はブログをやっているのですが、できる範囲で、継続的に更新することを心がけています。また、リスティング広告もやっているので、こちらも定期的にキーワードのコスパを検証し、費用対効果のバランスを取るようにしています。一見、作業が多くて労力がかかり、モチベーションが続かないようにも思えますが、私の場合は、異業種交流会などの効果が目に見えにくい営業活動と違って、Web集客は結果が数字で出るため、一目瞭然で、逆にモチベーションが維持しやすかったですね。


ー 注力分野すべての専門サイトを作成されていらっしゃいますが、その経緯をお聞かせください。

例えば、「ラーメン食べたい!」と思ったら、ファミレスではなくラーメン屋さんに行きますよね。弁護士も同じだと思います。これだけWebサイトが乱立している中で、「なんでもやります!」という特徴のない打ち出し方では、相談者様から選んでいただき難いのではないかと考え、専門性をアピールした専門サイトを作ることにしました。

競合の多い離婚では、費用対効果を見ながら、リスティング広告も使っています。専門サイトを作った甲斐あって、離婚やペットのご相談を、専門サイト経由でいただくことも多いですね。
企業法務に関しては、専門サイトを見ただけでご相談いただくのは難しいので、集客目的ではなく、実際に知り合った方が、「なかま法律事務所とは、どんな法律事務所なのか」を確かめるためにサイトを見られた際の情報提供用、という意味合いが強いですね。

 
 
 
どんな需要にも応えられるように多様なサービスを提供したい
 
ー 経営も順調でいらっしゃいますが、その要因について、ご自身ではどのようにお考えですか。

私は、事務所を経営する上で一番大切なことは、「安定的にお問い合わせを受けて、事件を受任すること」だと考えているのですが、それを実現するために何をすべきか、常に考えて行動していることが、順調な要因かもしれません。

開業初期の頃は、短期間で効果を得るべく、複数のポータルサイトに登録して、集客のチャンネルを分散させていました。そこから、それぞれの効果を見てみて、良くなかったサイトを切り、良かったサイトを残す選定を行いました。専門サイトについては、作成した当時から、費用対効果を見ながら、リスティング広告を回すようにしていました。そうやって、いずれかの施策がうまくいっている間に、新しいことにチャレンジし、トライアンドエラーを繰り返して、知見を貯めています。現状好調な施策だけに頼り切らず、もっといい効果が出せる可能性を探るために、常に新しいことに挑戦していくことが、経営がうまくいく秘訣だと考えています。

また、事務所が提供するサービスについても、他のサービス業と同じく、様々な需要にお応えできるように、複数のメニューを用意しておくことが大切だと考えています。日頃から、様々なサービスプランを考えており、良さそうだと思ったものは、とりあえずやって見て、良くなかったところを改善していくようにしています。


ー 新しいサービスを色々試されているのですね!具体的に、どのようなサービスを考案されたのですか。

一例として、顧問に関するサービスでは、「個人向けプラン」や「個人事業主向けのプラン」をご用意しています。
「個人向けプラン」は、「なにかあったときに気軽に相談できる弁護士を見つけておきたい」「法律トラブルにあわないように常に知識を仕入れておきたい」と思っている個人の方への月額サービスで、「かかりつけ医師」ならぬ「かかりつけ弁護士」を体現しようと考え出したものです。
「個人事業主向けのプラン」は、最近考案したプランのため、まだ使っている方はいないのですが、「複数人で利用すると、月額をディスカウントする」というプランになります。

考案したきっかけは、ペット業界は個人事業主の方がとても多く、かつ、相談の頻度もそんなに高くないため、通常の顧問契約だとなかなか手の出ない方が多い、と知ったことです。加えて、横のつながりがとても強い業界なので、そこから「複数人での加入」という発想に至りました。

サービスプラン以外では、2、3年前からLINEでのご相談を行なっています。
導入したきっかけは、LINE@です。飲食店からLINE@で連絡が来たのを何気なく見た時に、「これは事務所でも使える!」「日中働いていたり、子育てをしたりしていて、事務所の営業時間内に電話をかけるのが難しい方も多いから、LINEの方が相談しやすいかもしれない!」と閃き、導入に至りました。想定していた通り、定期的にお問い合わせがあります。
また、相談者様側のメリットだけではなく、弁護士側としても、電話よりもご連絡がつきやすく、かつ、隙間時間に返信ができ、やりとりの履歴が残るなどのメリットがあるため、相談者様のご要望がある場合は、受任後の案件でも活用しています。 

相談者様の立場に寄り添ったサービスを提供することで、自ずと結果もついてくると考えているので、今後も新しいサービスを考えていきたいですね。


ー 相談者様にぴったりのサービスを提供することで受任にも繋がりやすくなりますよね。
  他にも、受任に寄与するような工夫をされていましたら、お聞かせください。

相談者様からのご要望があれば、面談の内容をまとめた相談シートを作ってお渡ししています。そこには、ご相談いただいた内容だけではなく、受任した場合の今後の見通しや方針、料金を記載しています。離婚案件では、条件交渉になることも多いので、提示すべき条件や想定しうる落とし所などについても、具体的に記載するようにしています。帰宅されてから、ゆっくり相談シートを見返していただき、
比較検討して、最終的に来所いただけるような流れを作っています。


ー 経営される上で、今思えば、最初にやっておけばよかったことや勉強しておけばよかったと思われることがありましたら、お聞かせください。

おかげさまで、売り上げは大変好調なのですが、マネジメントや人材教育については、もっと勉強しておけばよかったと思っています。私自身、プレイヤーでもありますので、事務所に在籍している先生や事務員の方に対して、気が回らない時期もあり、苦労しました。

その反省から、先生方や事務員の方それぞれとミーティングをする時間を設け、コミュニケーションを取る機会を増やしました。また、マネージメントに関する書籍を購入し、勉強を続けています。まだまだ道半ばではありますが、弊所に在籍することで、やりがいを持っていただき、モチベーション高く、楽しく働いていただけるように、これからも改善に力を入れていきます
 
  
 
「組織」として強い事務所を目指して



ー 事務所とご自身の今後の展望について、それぞれお聞かせください。

事務所としての展望は、三つあります。
一つ目は、事務所の組織力を高めることです。現在は、在籍している先生に、私の仕事をサポートしていただいている形に近いため、組織としては少々不健全だと考えています。また、私になにかあったときに、相談者様にご迷惑がかかってしまうことを防ぎたい、という理由もあります。そのため、今後は、事務所経営が私に依存することがないように、弁護士の人数を増やして、個々の弁護士が、強みを生かして、異なる専門分野でご活躍いただき、私がいなくても回るようにしていきたいと考えています。いずれは、事務所の理念や行動指針などを一緒に作っていけたらうれしいですね。
二つ目は、開業以来、離婚をメインに手がけているので、離婚分野において、神奈川で一番の事務所になりたいと考えています。
三つ目は、企業顧問にも力を入れていきたいので、新しい顧問サービスを作っていきたいと考えています。

私個人としての展望は、人を育てる方向に注力していきたいです。そして、最終的には、プレイヤーというよりも、事務所の経営の方に注力していきたいと考えています。中小企業診断士の資格を持っているため、経営論の勉強はしていましたが、リーダーシップやマネージメントはまだまだこれからですので、事務所のメンバーのためにも、ひいては、相談者様のためにも、しっかり勉強していきます。


ー 今後、中間先生のように、独立して経営を成功させたいと考えていらっしゃる先生にメッセージやアドバイスなどありましたら、お願いいたします。

私は、弁護士という職業は生き方を自由に選べる数少ない仕事だと考えています。事務所を大きくしたい方もいれば、自分ひとりでのびのびと自由に働きたい方、家庭を大切にした働き方をしたい方や、やりたい仕事だけを選んでやりたい方、最近は弁護士以外の仕事もされている先生など、様々な先生がいらっしゃいます。自らの責任において、働き方を選べるのは弁護士の魅力です。ボスとの関係性や激務にストレスを感じてまで勤務弁護士を続けるメリットはないように思います。また、少額の固定費のみで経営を維持できて高単価、という仕事は他にはあまりありません。もちろん、色々な準備は必要ですし、開業後の売上の不安はゼロではありませんが、自分の思う通りに生きていきたい、と考えている先生は、ぜひ、独立されてみるといいと思います。

 
 
 
 
 

(取材・撮影・文 / 松居恵都子)

 



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中間隼人先生のプロフィール

 

 

大学の法学部、法科大学院で学び、平成24年に弁護士登録を果たし、東京の弁護士事務所で修行ののち、誰もが相談しやすい事務所を目指して横浜の地に開業いたしました。
分かりやすい説明と、リラックスしてお話しいただける親しみやすい雰囲気作りを心がけております。離婚・男女問題と中小企業法務を多く扱っております。また、私自身が愛犬家でもありますので、ペットトラブルやペットビジネスに関する案件も取り扱っております。ペット信託の専門家である「動物法務士」の資格を持つ弁護士です。すでに起きてしまったペットトラブルの解決から、トラブル予防のための信託、ペットビジネスのサポートまで、ペット法務の専門家にお任せください。
また、弁護士では珍しく、コンサルの唯一の国家資格である中小企業診断士の資格を有しており、法務にとどまらず経営全般のアドバイスをさせていただくことが可能です。

【所属】
・神奈川県弁護士会

【主な取扱分野】
・離婚・男女問題
・ペットトラブル・ペットビジネス
・企業法務・顧問弁護士

【資格】
・夫婦カウンセラー(JADP認定)
・動物法務士(FASA認定)
・中小企業診断士

【Web】
・なかま法律事務所メインHP
http://nakama-law.jp/

・離婚・男女問題特設サイト 
http://nakama-rikon.jp/

・ペット法務特設サイト
http://pet-bengoshi.com/

・企業法務特設サイト
https://nakama-kigyou-law.jp/

・弁護士ドットコムのページ
https://www.bengo4.com/kanagawa/a_14100/g_14104/l_263606/

 





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