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インタビュー・レポート

個人案件獲得のツールとして有効!勤務弁護士がWeb集客を活用するメリットと受任のコツ

インタビュー/事例 2022年08月25日

 


今回は、埼玉で弁護士法人に勤務されている弁護士の中尾 基哉先生(弁護士法人法律事務所フォレスト)にインタビュー。弁護士としての思いや、Web集客の活用について伺いました。

中尾先生は、2019年末の弁護士登録後に勤務弁護士として活動を始めた当初から、Web集客に力を入れていらっしゃいます。本編ではより具体的に、Web集客のメリット・デメリットや効果を上げるためのコツについて、特別にお話しいただきました。(インタビュー日:2022年8月9日)


 

アジェンダ

・経験を乗り越え、依頼者に寄り添う弁護士に

・Web集客で個人案件の7割を獲得

・Web集客サービスのポイント

・Web集客を活用すれば弁護士としての幅が広がる

 

経験を乗り越え、依頼者に寄り添う弁護士に

ー 教育学部から弁護士の道に進まれていますが、もともと弁護士に興味があったのですか?

私は早稲田大学の教育学部出身ですが、高校からの内部進学でした。

正直、大学進学時点では特に明確な目標はなかったんです。大学生の時に、当時高校生だった弟が教育現場でのトラブルをきっかけに自死してしまったことが大きなきっかけとなり、弁護士を目指しました。


ー 「常にポジティブであること、笑顔を絶やさないようにすること」がモットーだと伺いました。

他人からは「怒っているところを見たことがない」と言われるほどによく笑う、根っからのポジティブ思考です。

もちろん案件に対応する中ではいろいろなことが起きますが、どんなことも一人で抱え込まずに済むという意味では、事務所の雰囲気が良いことも大きく関係していると思います。

スタッフ含めて仲が良く、タイミングが合えばみんなでお昼ご飯の時間を過ごしているくらいです。 

また、若手のうちは体力勝負の面もあると思うので、時間をかけることをいとわず全力で働く一方で、趣味のドライブも沖縄以外の46都道府県を走破するほど全力で楽しんでいます。メリハリも大切ですよね。


ー ご自身で強みと感じる部分は何ですか?

過去の経験から、人の話をよく聞くことが得意です。

依頼者の話をじっくり伺い、依頼者が何を求めているかを把握することに努め、気持ちに寄り添う弁護士を目指しています。

話すことも好きなので、コミュニケーション面は自分の強みと感じる部分です。信頼関係を構築するためにも、コミュニケーションは重要視しています。

また相談者・依頼者のお話を伺う時は、必ず共感するようにしています。

一度はこちらが受け止めて共感することで、前向きになっていただけることがあるんですよね。具体的には、法的に「無理だ」「できない」と判断することであっても、開口一番「それは無理です」と伝えることはしないです。10分間の電話相談であっても、できる限りまずは「〜にお困りなんですね」「〜が大変でしたね」と共感します。

もちろんすぐに結論を知りたい方もいるので常にこの限りではないですが、短時間のコミュニケーションでも人に合わせて対応しますね。このスキルは、弁護士として対応経験を積む中で磨けたものだと感じています。

  

Web集客で個人案件の7割を獲得

ー 弁護士登録後、勤めはじめた直後にWeb集客をスタートされています。きっかけを教えてください。

個人案件を獲得するために始めました。特に、弁護士ドットコムの集客サービスを利用し始めたのは、勤務を始めてわりとすぐだったと思います。

事務所に入ってからサービスを知りましたが、同事務所の他の先生が利用していて評判が良かったので始めました。

また、大きな要素としては、もともと所属している事務所が、「1人で事件をこなせるようになって欲しい」との方針のもと、個人案件の獲得を推奨していることもありました。個人案件を獲得したいと思っても、事務所の方針によっては難しい場合もありますから。

事務所案件と個人案件の割合は、当初から今まで常に5:5くらいです。事務所に貢献したいので、理想としてはもう少し事務所案件の比重を増やしたいと考えています。

もちろん最初から紹介経由での個人案件があったわけではないのですが、弁護士登録の初期段階で弁護士ドットコムなどのWeb集客サービス経由で集客できたこともあり、勤務当初からこれくらいの割合でした。


ー 現状、担当されている分野を教えてください。また、事務所案件と個人案件で違いはありますか?

事務所案件は企業法務、個人案件は一般民事が多いです。

一般民事については、弁護士ドットコムで登録している分野(離婚・男女問題、犯罪・刑事事件、遺産相続、交通事故、借金・債務整理:2022年8月現在)の中でも、離婚・男女問題が多いです。

現時点でも弁護士ドットコム経由の案件が複数動いています。感情が絡む分野なので対応に苦労することもありますが、実際に取り組んでみると、話を聞くことが得意な自分に向いていると感じました。

これからも離婚・男女問題の分野は力を入れて行きたいですね。


ー 弁護士ドットコムを皮切りにWeb集客を始めて約2年半が経ち、どのようなメリット・デメリットを感じていますか?

問い合わせが来る前提ですが、受任率は一定ある印象です。始める前は「電話相談だけで受任につながらない場合もあるかな」と考えていましたが、今はお電話5〜10件のうち1件くらいは受任できていると思います。

月によって問い合わせ数にバラつきはありますが、トータルでは期待値と大きな乖離がなかったですし、これはよさそうだなと。

始めてすぐに受任ができ、着手金でサービス利用料以上の費用を回収できたことも大きかったです。

例えば刑事事件では、国選の前に私選を担当するくらいのスピード感でしたね。費用対効果のよさを実感できたので、個人案件を獲得するツールとして有効だなと思いました。

現段階の人脈では紹介いただける案件の分野が偏ってしまうこともあるので、様々な分野をアピールできるという意味でも、活用し続ける価値があるツールだと感じています。

Web集客だからこそ「変わったお客さんからの問い合わせもあるかな」という懸念もありましたが、実際に蓋を開けてみれば数えるほどでしたし、想定の範囲内でしたね。

また、問い合わせの中には電話相談で終了するケースもありますが、電話相談のスキルも身に付けたいと考えているので、その点はデメリットに感じていないです。

 

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ー 電話相談スキルを身に付けたいとのことですが、どういったメリットがあるのでしょうか?

お問い合わせをいただいた時に「10〜15分くらいなら電話でそのままお話を伺います」とお伝えしているので、必要に応じてその場で法的なアドバイスもしています。

そのため、時には電話のみで終了・解決する場合もありますね。電話相談で終わってしまうと受任にはつながりませんが、一方でスクリーニングもできるので、来所すべきかどうかの判断・提案ができることはメリットだと考えています。

電話口で内容を伺えば、緊急性が高いかどうか、また弁護士に依頼した方がメリットがありそうかどうかは判断できますし、人となりもわかりますよね。

電話相談のスキルが伸びれば、「電話で解決できることは電話だけで」「来所すべき人には来所いただき、より詳しい話を聞く」という判断がより速やかにできます。

こちらが「受任につながりそうかどうか」の判断ができるだけではなく、相談者にとってもメリットがありますよね。そういった意味でも電話でのコミュニケーションは積極的に行っていますし、続けていきたいです。

 

ー 個人案件におけるWebの割合は7割弱と伺いましたが、その他どのような集客方法を活用していますか?

Web集客以外では、過去の依頼者や友人からの紹介があります。

例えば損害保険会社の代理店に勤める友人とのつながりから、交通事故の案件を紹介されるケースもありました。

集客とは言えませんが、弁護士会主催の相談会がきっかけで依頼をいただくこともありますね。

その他、Webと相対するアナログな面での集客サービスの利用はなく、雑誌への露出や看板設置などもしていません。また、私も含めた当事務所に所属する各弁護士は各種団体に所属していますが、現時点ではそこから個人案件を獲得したことはないですね。

Web集客サービスのポイント

ー Web集客においては複数のポータルサイトを活用されていますが、各社サービスの違いは感じますか?

基本的にどのWebサイトでも「初回相談は60分無料」と表示していますが、「電話を待つだけ」という活用方法に変わりはありません。

複数のサービスを利用している理由は単純にリスク分散と、露出度が上がるからですね。弁護士ドットコムで特にメリットと感じるのは、着信時に「弁護士ドットコムからの電話」だとすぐわかることと、不在着信時の電話内容が細かくわかることです。他サービスだと限定的な情報しかわからない場合があるのですが、弁護士ドットコムでは状況が細かくわかるので、折り返す時も対応がスムーズに進みますね。

また、契約期間については各社で違いがあったと思います。弁護士ドットコムは年間契約ですが、特に懸念事項ではなかったです。

SEOの影響などで、月によって問い合わせ数にバラつきがあるのは各社共通ですし、これまで続けていて確実に費用対効果はあると感じているので、これからも利用していく予定です。

 

ー 効果を上げるために工夫している点を教えてください。

Webの掲載内容については、親しみやすいイメージを意識しています。内容として間違いがないことはもちろん、難しすぎる言葉はないかなども確認していますね。

実際の対応については、先ほど話した通り、電話の段階で受任できそうかどうかをある程度判断した上で、詳しい話を伺うべき方に来所いただいています。

電話対応時にある程度スクリーニングをしてしまうことで、結果的に来所段階での受任率が上がっていると思います。

一方で、来所いただいても無理に依頼を進めたりはしません。

「他の弁護士に話を聞いているかどうか」は伺い、いなければ受任できそうかなと予想はしますが、相談者が迷っている段階であれば持ち帰って検討いただくことをおすすめしていますね。

誠実であることも信頼関係につながると思うので、事実を明確にお伝えします。私自身が特定の分野だけを取り扱っている弁護士ではないことも説明しますし、弁護士によって結果に大きな差が出る案件ではない場合はその旨も説明するくらい、正直に話しますね。

 

ー 引き続き、Web集客を活用する予定ですか?

集客のためのバックグラウンドがあれば別ですが、若手のうちは私自身も含めて紹介で個人案件を獲得するのは難しいことだと思います。

だからこそWeb集客を活用して、引き続き個人案件を獲得していきたいです。

今後は個人案件を増やしつつ、経験を積みたいとの思いから意図的に下げていた案件の単価も徐々に上げていきたいと考えています。分野で言えば、個人でも顧問を獲得していきたいという思いがあるので、見せ方を工夫していきたいです。


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Web集客を活用すれば弁護士としての幅が広がる

ー Web集客に力を入れたいと考えている先生方に、アドバイスやメッセージをお願いします。

様々な事件を通して経験を積めることは、大きなメリットだと感じます。

私のように事務所に所属している先生の場合は、事務所の方針で「個人案件を受けてよい」という許可が出ている前提つきではありますが、取り入れるべき集客方法だと思います。

ある程度の自由度があるならば、「個人案件を増やしたい」「事務所案件で担当できない分野の事件にも取り組みたい」「個人でも事務所案件と同じような性質の事件に取り組みたい」という目的での利用は全て有効です。

私自身、事務所では中小企業法務を中心に担当する一方で、個人ではWeb集客を通して一般民事や家事事件を経験できています。対応できる事件の幅が広がりますし、知識と担当事件の数が増えていくことをメリットに感じています。また、個人案件は頑張った分、お金で返ってくるところもわかりやすく、モチベーションにつながりやすいですよね。

一方で、事務所への還元目的でも利用する価値があると感じます。例えば、私が事務所案件で担当するのは中小企業法務ですが、場合によっては社長個人の相続や従業員同士の男女トラブルなど、一般民事のスキルも求められることもあります。

事務所案件で担当していない場合でも、個人案件で経験を積んでいれば対応できますから、事務所にも還元できるのです。

また、Web集客なら住んでいる地域を問わず、紹介の人脈では出会わない依頼者にも出会えるので、必然的に対応の経験値は上がります。相談・事件解決のスキルが上がり、一人で事件を遂行する能力が上がることは、個人はもちろん事務所全体のメリットと言えるのではないでしょうか。

 

ー 今後の展望を教えてください。

弁護士としての経験を積むごとに「事務所としてどうありたいか」という目線を持つようになりました。

事務所の売り上げを上げて、事務所を大きくするためにも努力していきたいです。また、個人的には家族の件がありましたので、利益の問題は別にして、学校問題や権利問題にも力を入れていきたいと考えています。


(取材・文/藤江 陽子) 

 

中尾 基哉 先生のプロフィール

早稲田大学教育学部社会科卒業。早稲田大学大学院法務研究科修了。司法試験合格後、弁護士法人法律事務所フォレストに所属。

【所属】

 埼玉弁護士会

【主な取扱分野】

 企業法務

 離婚・男女問題

 借金・債務整理

 遺産相続

 犯罪・刑事事件

 交通事故

【Web】

・弁護士法人法律事務所フォレスト 公式HP

https://forest-law.jp/

・弁護士ドットコムのページ

https://www.bengo4.com/saitama/a_11100/g_11107/l_1466704/

 
 
 
 

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