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インタビュー・レポート

コロナ前から感じていた弁護士の働き方への課題〜万全のテレワーク体制とユーザー価値あるコンテンツで安定経営を実現〜

インタビュー

2021年02月05日



今回は、 千葉県 千葉市 で開業されている川村 勝之 先生(リフト法律事務所)に、弁護士登録をしてから現在に至るまでの歩みや仕事術について、伺いました。


川村先生は、インターネット問題や企業法務の案件を中心に、様々な事件を解決に導いてこられました。今回は取扱分野の決定に至った経緯や、独立前の開業準備、業務効率化を考えた事務所経営などについて、お話しいただきました。(インタビュー日:2021年1月13日)。


 
記事のハイライト

・依頼者自身が納得して意思決定できるプロセスを重視
・インターネット×企業法務〜組み合わせを強みに
・コロナ前から考えていたリモート環境の整備
・読み手に真に役立つコンテンツを提供することが、検索での評価につながる
・Web集客も独立準備も、まずは小さくはじめてみる


依頼者自身が納得して意思決定できるプロセスを重視


ー はじめに、川村先生が弁護士を志した理由やきっかけを伺えますでしょうか。

高校時代、世の中には法律や経済があるのに、その世の中の仕組みが分からず、ふと生きていくのが不安になったことが、法律の世界に興味を持ったきっかけです。法学部に入った後は、ほんの少しの法律の知識がないばかりに一生懸命に生きている人が理不尽な思いをすることをなくしたいと考えて、弁護士を目指しました。


ー 弁護士の仕事をするうえで、大切にしていることは何ですか。

重要視しているのは、相談者や依頼者の「納得感」です。相談者や依頼者は、「専門知識がわからない」「トラブルを解決してほしい」といった様々な思いで弁護士のもとを訪れていると思います。もちろん結果は重要ですが、必ずしも全員が納得できる結果を得られるわけではありません。そのような状況で、いかに相談者や依頼者の方々が、その問題に区切りをつけられるかという点も大切です。そのため、結果までのプロセスに納得感があるかどうかという点が重要だと考えています。

「最終的に依頼者が望んだ結果さえ得られればいい」という考えは、個人的にはあまり好きではありません。相談者や依頼者自身に対して、メリット・デメリットや選択肢を示して自身の状況を把握してもらい、ひとつひとつのプロセスを自身で積み重ねた上で結論に至るというプロセスのサポートをすることに弁護士の意義があると思っています。そのため、依頼者をサポートするうえで、納得感を得るプロセスをとても重視しています。


ー 納得感を得るためのプロセスとは、具体的にどのようなことですか。

まずは、相談者の話を聞いたうえで、言語化されていない部分も含めて、相談者の本当の悩みや希望を知ることを重視しています。自分の状況、感じている不満、どう話を進めていきたいのかは、本人しか語れませんので、話をきちんと聞くという姿勢をもつようにしています。相談者の中には、うまく話せない方もいるため、「法律で解決可能か不可能かということは別にして、どのような状態が理想ですか?何がご不安ですか?」など、法的な部分以外も話しやすいよう、相談や面談の仕方は自分なりに工夫しています。もちろん、依頼者の意見に全て従うわけでもありません。専門家として、依頼者の望む結果と照らして得策でない方法や進め方の場合と考えるときには、そのことを説明して協議を重ねることもあります。


インターネット×企業法務〜組み合わせを強みに


ー 注力されている取扱分野は何ですか。

私はインターネット関連法務と企業法務を、パートナー弁護士は相続をメインに扱っています。

インターネット関連法務は、もともとインターネット自体に興味を持っていたこともあり、自分のキャリアを見据えて注力しようと考えました。メジャーな分野はもちろん弁護士としてのニーズが大きいからだということは理解していますが、すでに何十年も携わっている経験豊富な弁護士も多く、大手の法律事務所が積極的に取り組んでいたりします。

そのため、私が置かれた環境、開業地域、自身の能力、将来的な弁護士像等を考えた際、そのメジャー分野だけでは競争戦略上生き残りや差別化は厳しいと考え、何か自分なりの強みを活かす必要性は感じていました。

私が独立した当時、世間的にインターネット関連法務のニーズが高まっていることを感じていましたが、千葉にはインターネット関連の法務を取り扱う弁護士があまりいませんでした。この分野であれば、自分の強みを活かせるかもしれないと思い、取り扱うようになりました。

企業法務については、もともと事業や経営に興味がありました。経営について学ぶうち、やはり企業に携わりたい想いが出てきました。企業が様々な問題や悩みを抱えており、弁護士が活躍できるニーズが眠っていても、顧問弁護士がいなかったり、簡単な法務の問題でつまずいてたりしている企業も少なくありません。そのような企業をサポートして事業の成長をサポートしたい、そんな想いで企業法務にも注力するようになりました。


ー  今後力を入れていきたいと考えている分野はありますか。

インターネット関連の法務はもちろんのこと、特定の業界の企業法務にさらに注力していきたいと考えています。

やはり業界ごとで業界の慣行や風習も異なりますし、業界特有の問題もあります。特定の業界により深く関わっていくことで、その業界の企業の悩みを正しく理解し、さらに適切なリーガルサービスが提供できるかと思っています。

新型コロナの影響で、業界によって厳しい状況が続いている業界もあります。そんな状況だからこそ、弁護士としてサポートできたらと考えています。


コロナ前から考えていたリモート環境の整備


ー 現在の事務所を開設されるまでの経緯をお聞かせいただけますか。

もともと、司法修習が千葉だったこともあり、千葉の事務所に就職しました。その事務所で3年近く勉強させていただいたあと、2015年の秋に独立しました。パートナーの笹野弁護士は、法科大学院の同級生です。彼が移籍先を探していたときに、私が事務所を立ち上げたことを知り、開設から3か月後ほどして合流することになりました。


ー 振り返って、独立直後に「もっとこうしておけばよかった」と思うことはありますか。

独立した先のビジョンや展開をもう少し考えておいた方がよかったと思います。

ゴールとまでは言えないですが、独立をひとつの目標・節目と考える弁護士は少なくありません。私も独立するまでは、自分なりの事務所像をなんとなく描いていましたが、「まず独立して、事務所を維持する」という気持ちの方が強かったと思います。経営戦略や長期スパンでのビジョンをそこまで描けていませんでした。

もちろん、独立したからこそ見つかるビジョンもあるので、独立前に考えるのは難しいかもしれません。しかし、自分の事務所を持ちたい人は、事務所のイメージや、事務所経営で大切にしたいことなどをあらかじめ自覚しておくだけでも、事務所づくりや人材採用の方向性が決まると思います。


ー 反対に「やっておいてよかった」と思えた独立準備はありますか。

事務所の開設場所を納得できるまで探したことです。4か月くらいかけて物件を探しました。立地や物件を探すうえで重視したのは、裁判所へのアクセスと来所する方のアクセスのしやすさです。

まず場所をJR千葉駅の周辺にしぼりました。インターネット関連法務や企業法務を考えた際に、ある程度大きい都市で、アクセスがしやすい場所である必要を感じました。千葉駅は、成田方面にも木更津方面にもハブになるアクセスしやすい場所であり、最寄りの千葉地裁へも駅から徒歩10分くらいの距離な便利な立地であったため、千葉駅周辺で探しました。また千葉は、車で移動する方が多い地域でもあるので、事務所の近くに駐車場があるかどうかもポイントでした。

100件以上の物件を吟味し、20軒程度は内見しました。相談者や依頼者が入りやすい印象を持てるか、明るさなどにも注意して選びました。不動産会社の方には今でも感謝しています。


ー 川村先生は、弁護士業務デジタル化推進協会の理事も務めています。事務所でも業務のデジタル化・テレワークを進めているのでしょうか。

ご縁があって理事の一人として活動をさせていただいてます。もともと便利なデジタルツールを探すことが好きなので、自分の事務所には積極的に取り入れています。具体的には、Web会議システムやチャットツール、ネットFAX、電子契約システムなどはもちろん、細かなものを入れれば様々なツールやサービスを使っています。気になったサービス等は一度使ってみるという考えのため、いろんなサービスを試したりもしています。紙については、原本で扱わなければならない書類以外は、極力データ化しています。

とはいえ、どうしてもアナログな作業も発生します。その場合にはアナログ作業をしなくていい方法を探したり、その作業を無くすことも考えますが、どうしてもアナログ作業をしなければいけない場合には、その作業に必要なツールをひとまとめにしたりして、スタッフが自宅で作業できる環境を整えています。たとえば、切手や収入印紙、定額小為替など法務局や裁判所への申し立てなどで必要な物はオフィス内バックにひとまとめにしたりして、管理しやすいようにしています。


ー 新型コロナによる環境の変化を受けて整えたのでしょうか。

新型コロナの環境変化に関係なく、テレワークができる体制があったほうが良いと考え、コロナ前から環境をある程度は整えていました。コロナ前からそのような環境を整えていたのは、弁護士として働き始めた頃から、弁護士の従来型の働く環境の非生産性と不合理さを感じる部分がありましたし、特に女性弁護士の働く環境に課題を感じていたからです。

弁護士として活躍しながら、同時に子どもとの時間も大切にしたい弁護士は男女問わずいます。ただ、産休中は収入がなくなってしまって、事務所に経費を納めることができないから事務所を辞めるとか、弁護士業務をやりたいけど労働時間や環境の関係で別の仕事をしなければいけないという話を聞いたときは、職場の環境改善の必要性をとても感じました。

取扱分野や仕事内容によっては難しい部分も正直ありますが、場所や時間にとらわれず、フレキシブルに動ける体制が整っていけば、妊娠や子育てと仕事を両立できる環境は実現可能だと思います。法律事務所としても、従来の環境では採用が難しかった優秀な人材も活かせるのはないでしょうか。様々な働き方が実現できるようにしたいと考えて、これまでずっと取り組んでいたおかげで、コロナの状況においてもスムーズに対応できたと思います。


読み手に真に役立つコンテンツを提供することが、検索での評価につながる


ー Web集客の手段として、事務所のホームページと弁護士ドットコムのプロフィールページをご利用いただいています。Web集客をはじめたきっかけを伺えますか。

独立するまでWeb集客を自分でしたことがなかったことと、勤務弁護士でもできる範囲のものということで考え、Web集客の経験値を積むためにもまずは弁護士ドットコムに掲載してみようかと考えたのがきっかけです。今では事務所のホームページもあります。


ー 事務所のホームページで工夫していることはありますか。

すごく工夫しているとは言えませんが、閲覧する方の目線は大切にしています。たとえば、閲覧する方が、スクロールしたときに電話番号が書いてあるボタンが押しやすいようにするなどの動線や、閲覧した人が問い合わせしようかなと思えるような内容になることは意識しました。また、専門家としての考え方など、少しでも人となりがわかるように挨拶ページで自分たちの想いも書きました。

客観的な情報だけでいえば、私のホームページより詳しく情報を掲載しているサイトはたくさんあります。しかし、弁護士としての思いや、仕事をするうえで重視していることは、人それぞれ違いますし、選ぶ側の人にとっても大切な情報となります。Webという無機質的なものの中に、熱量のある文章を載せることで、そのメッセージが響く人や伝わる人がいると考えています。

もちろん、熱量だけでなく、コンテンツの質や有益性を高めることにも取り組んでいます。

これもあくまで閲覧する方の目線を大切にしています。たとえば、ある法的な手続きについて解説するコンテンツを掲載する場合、「続きは法律事務所に相談してください」と、途中までしか解説しないコンテンツをみかけます。問い合わせにつなげたいという思いがあるのだと思います。

しかし、閲覧をした方からすれば、手続きを最後まで解説したうえで「理解して自分でできそうだと考えたら、手続きしてください」というところまでユーザーを誘導したほうが、Googleなどの検索エンジンからも評価され、結果としてホームページの閲覧者は増えると思います。

コンテンツを読むユーザーにとって役立つように、地道に1つ1つ取り組んでいくことが大切だと思います。


ー Webを経由したお問い合わせの割合はどの程度ですか。

分野によって異なりますが、問い合わせ全体の6〜7割がWebを経由しています。インターネット問題など、個人の相談者はほとんどがWeb経由です。企業法務は、顧問を担当している会社から別の会社を紹介いただいたり、他士業の先生から紹介してもらえたりすることが多いですが、最近ではWeb経由で相談を受けることも増えてきています。


ー 弁護士向けにWebマーケティングの勉強会を開催されていると伺いました。どんな取り組みなのでしょうか。

仲間内で経営全般について勉強会をしています。元々は経営をしている弁護士の先生方が集まる勉強会に誘っていただいたのがきっかけです。その勉強会がとても有意義だったので、自分の回りにいる弁護士とも同様の勉強会をやろうという話になりました。その中でWebマーケティングについて学ぶ機会も設けています。

会社の社長と話すとき、最低限の経営論や考え方などを理解していないと、法律上の杓子定規なアドバイスになってしまい、本当に企業にとって有効なアドバイスができない場合があります。そのため、基礎レベルの経営論などベースを理解しておく必要を感じていました。

また、これからの時代の事務所経営や競争がますます厳しくなる状況において、経営やマーケティングについて知らないことは弁護士という事業者としてもリスクが大きいと思っていました。

そこで、経営やマーケティングを勉強したいという弁護士に声をかけて、1年くらい前から10名に満たない規模で勉強会を開催しています。

勉強会は毎回特定のテーマに沿って各自が予習をしてきます。当日は、二部制で前半はそのテーマを深堀りして、後半は参加者一人一人にフォーカスして、その人の取り組みに全員が知恵を絞ったり、議論したりする時間としています。


Web集客も独立準備も、まずは小さくはじめてみる


ー 川村先生の今後の展望について教えてください。

弁護士の業務範囲から想定できる業種に限定せず、起業も含めて視野を広げてチャレンジしていきたいです。

弁護士としては、自分たちの強みをより高める事務所にしていきたいです。これからデジタルネイティブな世代が続々と弁護士業界に参入してきます。そういう中でも生き残れるように、幅広い分野に取り組むより、高い専門性を持って選ばれる弁護士でなければならないと思います。


ー Web集客に力を入れたい、また独立したい先生方に、メッセージやアドバイスがありましたら、ぜひお願いします。

全くWeb集客に取り組んだことがない人は、Web集客サービスなどに登録するなど、まずは小さく取り組んでみるのがよいと思います。自分なりのこだわりや挑戦したい施策が出てきたら、ホームページをつくるなど集客手段を広げていけばよいのではないでしょうか。

現在Web集客の手段はたくさんあります。ホームページをつくるにも、そこまで多額の費用がかかるわけではありません。一方で、ホームページをつくれば、必ず問い合わせが来るという甘い時代でもありません。うまくいかないこともあると思いますが、それも1つの経験だと思うので、ぜひ取り組んでみてください。

独立について、先にビジョンやどのような事務所にしたいかなどを考えた方がよいことは、先にお話ししたとおりです。もうひとつ大切なのは情報収集です。独立に関するセミナー、インタビュー、書籍など、他の弁護士がどういう経営をしているかという情報を知る機会はたくさんあります。

経営スタイルなど事務所経営に関する情報をよく見て、気になった弁護士がいたら、その弁護士にコンタクトを取って、直接話を聞く機会を得るのもよいと思います。経営や独立についていろいろ教えてくれる弁護士の先生方はたくさんいます。まずは、様々な人に話を聞いたりして、情報を得たうえで、自分がどうなりたいか、どういう法律事務所をつくりたいかをよく考えてみてください。そうした小さな積み重ねから、徐々に独立に向けた準備をはじめてみてください。


 

(取材・文/横山実紀・瀬戸佐和子)

 


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