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インタビュー・レポート

弁護士へのハードルを下げるため、Instagramやブログで毎日情報を発信〜Web経由でつながった縁こそ「はじめまして」の瞬間を大切に〜

インタビュー/事例 2020年08月14日



今回は、大阪府 大阪市 西区 で開業されている野条 健人先生(かがりび綜合法律事務所)に、弁護士登録をしてから現在に至るまでの歩みや仕事術について伺いました。


野条先生は、2019年に独立開業して以来、SNSを活用して事務所の情報を積極的に発信されています。相談者や依頼者の方にとって、親しみやすく気さくな弁護士でありたいと語る野条先生。コミュニケーションで心がけていることや、好調なWeb集客の秘訣などについて、お話しいただきました(インタビュー日:2020年7月29日)。


 
記事のハイライト

・弱者を守るため、法律を武器に戦いたい
・SNSをフルに活用しWeb集客に成功
第一印象が命 メール・電話はとことん丁寧に対応
人と人との縁を大切に

弱者を守るため、法律を武器に戦いたい


ー 
はじめに、野条先生が弁護士を目指された理由やきっかけを伺えますでしょうか。

私の実家は小さな町工場を営んでいて、子どもの頃から、祖父や父が大企業を相手に苦しい立場に追い込まれる姿を見てきました。

成長するにつれ、強者が弱者を追い詰める構図は、会社と会社の間だけではなく、世の中のあらゆるシーンに存在していることを知りました。

社会で困っている人や、立場が弱い人を守るために、法律という武器を持って戦える人間になりたいと思ったことが、弁護士を目指した理由です。

弁護士になった今は、男女トラブルや離婚、債務整理、交通事故被害、中小零細企業の法務に関する案件を多く手がけています。相談者や依頼者の方の中には、苦しい状況の中で声をあげられずにいた方や、辛い思いをしてきた方が多くいらっしゃいます。そのような方々の気持ちやニーズを汲み取り、トラブル解決に向けて力を尽くすことは、まさに私が弁護士を志した理由そのものです。

自分が今やっていることは間違いないという確信を持って、日々楽しく仕事をしています。


ー  相談者や依頼者の方と接するうえで、心がけていることをお聞かせください。

その方の目線に立って、どのようなことに悩み、何に重きを置きたいのかを一緒に考えることです。1人1人のニーズを汲み取ることをとても大切にしています。

悩みは千差万別です。たとえば離婚であれば、「別居をしたいけれど、どのように進めればいいのか教えてほしい」「離婚することを、子ども達にどう説明したらいいだろう」「引越しの準備の仕方がわからない」というように、皆さん、様々な悩みを抱えています。

法律とは直接関係のない悩みも少なくないですが、相談者の方自身は、その悩みを解決することにこだわりを持っていらっしゃることもあります。

相談者の方からお話を聞くときに、弁護士としては、法律の話に意識が向きがちです。たとえば離婚であれば、慰謝料請求や財産分与、養育費の金額などです。もちろん、相談者の方の生活に直結する大事な話ですが、相談者の方自身のニーズは、法律とは直接関係のない部分にあることも少なくありません。

相談者の方は、あらゆる悩みや思いを抱えて、法律事務所に足を運んでくださっています。その方にとって最善の解決方法を探るために、これまでどんな出来事があったのか、どれだけ辛い思いをしてきたのかを、できるだけ詳しくお聞きすることは、とても重要だと思います。たとえ法律とは直接関係のない話が出てきても「それは本題から外れるので結構です」などと打ち切るようなことは決してしません。

弁護士は、トラブル解決を図るプロフェッショナルであるとともに、カウンセラーとしての役割も求められるのではないかと思っています。相談者や依頼者の方の不安を少しでも解消できるよりよい方法を探るために、カウンセリングの本を何冊も読みました。これから事務所に新しく入る予定の弁護士も、認定心理士の資格を取得しています。


ー 重い内容のご相談も多いかと思いますが、ご自身が辛い気持ちになることはありませんか。

あまりないですね。相談者の方は、話を聞いている私より何倍も辛い思いをされています。辛い思いをされてきた方のお話を聞いて、トラブル解決の道筋を探っていくことは、膠着状態から一歩前進していることに他なりません。解決に向けて、相談者や依頼者の方のお気持ちを楽にさせるサポートができていることに、弁護士としてのやりがいを感じています。


SNSをフルに活用しWeb集客に成功


ー 
独立を決意された理由について、お聞かせください。

もともと独立志向が強く、弁護士として、いつかは自分の事務所を持とうと考えていました。

以前所属していた事務所のボスはとてもよくしてくれて、あらゆることを教えていただきました。このままボスのもとで仕事を続けるべきか、独立するべきか、迷った時期もありました。しかし、相談者や依頼者の方と向き合って、最初から最後まで一貫して事件を手がけたいという思いがどうしても強くなり、独立を決めました。

独立してからも、以前の事務所で学んだことはとても活きていると感じます。ボスには、「経済的な基盤を確立して社会的に貢献する」というビジョンがあり、経営の方針や仕事の仕方など、たくさんのことを勉強させてもらいました。今でも心から感謝しています。


ー 独立前のご経験が今に活かされているのですね。独立する時にされた施策で、効果的だったものをお聞かせください。

まだ若手なので、ベテランの先生と違い、紹介でいただく案件が少なかったため、まずは事務所の存在を広く知っていただくことを意識しました。

今はインターネットが普及している時代なので、SNSを通じて事務所の情報を伝えることには力を入れてきました。事務所のホームページと弁護士ドットコムのプロフィールページのほか、ブログやFacebook、Instagramも活用して、事務所の雰囲気や私の人となりなどを毎日発信しています。私と事務所のスタッフとで手分けして投稿しています。


ー Instagramを開設している事務所はあまりみかけないので、画期的だと思いました。

Instagramに問い合わせフォームのURLを記載しているのですが、そこから相談を寄せてくださった方の事件を受任したこともあります。依頼者の方から「Instagram、いつも楽しみに見ています」と言われたこともありますよ。

Instagramでは、事務所での日常の一コマを多く発信しています。事務所近くの美味しいお店にランチに行ったときの写真を投稿したり、受付に新しいアロマディフューザーを設置したことをつぶやいてみたり…。

相談者や依頼者の方にとって、弁護士はまだまだ敷居が高い存在です。「弁護士に相談に行ったら怒られるんじゃないか」「厳しいことを言われそうで怖い」と思って、足が遠のく方も少なくないと思います。弁護士や法律事務所に対するハードルを少しでも下げるために、見てくださった方が親しみを感じられるような内容を意識して投稿しています。


ー ブログも毎日更新していらっしゃいますよね。

1日5回くらい更新することもあります。ブログでは、日常の出来事だけではなく、離婚や債務整理などの解決事例も多く掲載しています。解決事例を掲載することで、私たちがどんなトラブルをどうやって解決してきたかを知っていただけるからです。

悩みを抱えていても、「弁護士にこんなことを相談していいのかな…」と二の足を踏んでいる方も多くいらっしゃいます。そのような方が解決事例を読んで、自分と同じような悩みが解決したケースがあることがわかれば、弁護士に相談してみようという気持ちになってくださるかもしれません。


ー 様々な工夫をされているのですね。弊社のプロフィールページもご利用いただいていますが、始められたきっかけを伺えますか。

独立する前から、弁護士ドットコムのサービスを活用することは考えていました。業界でも大手のサイトですし、弁護士法上のルールも遵守していて、信頼できると思ったからです。いざ独立する段階になってから、どのようなプランがあるか問い合わせて、詳しく話を聞いた上で契約しました。

Web集客は始めた当初から好調です。お問い合わせ全体の7〜8割がWeb経由で、それ以外が、顧問先や顧問先からの紹介、交流会などで知り合った方からの紹介です。過去の依頼者の方から紹介をいただくこともあります。

これだけインターネットが普及している時代ですから、どの事務所もWebを使わなければ集客は難しいのではないかと思います。私の事務所は、離婚や不倫、債務整理のご相談を多くいただくのですが、このような他人に言いづらい悩みは特に、Web経由でのご相談につながりやすいと感じています。


ー Web経由での問い合わせは、なかなか受任につながらないという声を聞くこともあるのですが、どのように感じられますか。

たしかにその傾向はあると思いますが、私の場合は取扱分野を絞って打ち出しているためか、手がけたい案件をキャッチできていると感じます。

取扱分野として設定しているのは、「男女問題・離婚」「債務整理」「交通事故の被害者側」「相続」「中小企業法務」の5分野です。これ以外の分野でもお問い合わせをいただいた場合には話を伺いますが、積極的に打ち出しているのはこの5分野のみです。

Web集客をするなら、取扱分野を広く浅く設定するよりも、手がけたい分野や得意な分野に絞って設定する方が、受任につながりやすいと思います。


ー Web集客を始めたくても、やり方がわからない、という先生方の声をお聞きすることもあるのですが、はじめの一歩としておすすめの方法はありますか。

不安を解消するための一番いい方法は、実際にWeb集客をしている方に話を聞くことです。具体的にどんな方法でWeb集客をしていて、どのくらい効果があるのか、情報収集をすることをおすすめします。Web集客に関するセミナーに参加して勉強するのもいい方法だと思いますよ。


第一印象が命 メール・電話はとことん丁寧に対応
 
ー 
大変順調にご経営されているようにお見受けしますが、その要因はご自身では何だとお考えですか。

私の事務所では、SNSでの発信だけではなく、電話やメールでの対応でも、相談者や依頼者の方に「この事務所の人たちは感じがいいな」「親しみが持てるな」と思っていただけるための努力を続けてきました。それが、安定した受任や経営につながっているのだと思います。実際に、依頼者の方から「電話での対応がとても丁寧だった」「複数の事務所に相談したが、かがりび綜合法律事務所の対応が一番良かったので依頼した」と評価していただいています。

Web集客は、紹介案件とは違って、私との面識が全くない方がほとんどです。しかも、ファーストコンタクトは対面ではなく、基本的に電話かメールですから、電話を取ったときの対応やメールの書き出しで第一印象が決まってしまいます。


ー 電話やメールでの対応が良くない場合、依頼をするべきか躊躇してしまう方もいらっしゃいますよね。

はい。法律事務所に初めて問い合わせをする方は、緊張や不安感が強いので、なおさら第一印象は重要だと思います。

事務所では、お仕事終わりに電話をかけてくださる方にも対応できるよう、営業時間を9時から20時までと長めに設定しています。ただ、営業時間外に電話をいただくこともあるので、弁護士ドットコムの電話代行のサービスも併用しています。

代行でも相談内容を漏れなく聞き取っていただけるので、対応には満足しています。他社の代行サービスを使っている事務所の先生からは、クレームになったり、聞き取った内容が不十分だったりすることもあると聞いていますが、正確かつ丁寧に対応していただけているのでありがたいですね。

実は、弁護士ドットコムの「みんなの法律相談」も、相談者や依頼者の方にメールを書くときの参考にしています。


ー そうなんですね!どのように活用されているのでしょうか。

「みんなの法律相談」に掲載されている他の先生方の回答を見ることで、「文章のやり取りの中で、相談者の方にこういう気遣いをしているのか」「こういうふうに伝えたらわかりやすいんだな」とヒントをいただけます。こうしたヒントは、自分が文章を書く上でとても参考になります。

弁護士の先生なら誰しも経験されていると思いますが、相談者や依頼者の方とのメールのやりとりは、どうしても文章が淡白になりやすいですし、こちらの意図が100%伝わらず誤解を招いてしまうこともあります。

私はメールであっても、相談者や依頼者の方の心に寄り添えるような文章を意識していて、どんなふうに書くべきか迷ったときには、「みんなの法律相談」で拝見した先生方の回答を参考にさせていただくことがよくあります。

「みんなの法律相談」は、1つの相談に対して複数の弁護士が回答できるので、相談者の方がいろいろな解決方法を知れるという意味で価値のあるコンテンツですし、弁護士にとっても非常に勉強になります。弁護士ドットコムのコンテンツの中でも特にお気に入りです。


ー ありがとうございます。相談者や依頼者の方の気持ちになって対応することを、とても大切にされているのですね。

はい。せっかく勇気を出して事務所に問い合わせてくれた方と、二人三脚でゴールを目指すために、話しやすく気さくで「同じ目線で話ができる」と思っていただける存在でありたいと思っています。町工場を経営していた父が、様々な方と接していく中で心がけてきたことと通じているのかもしれません。


人と人との縁を大切に


ー野条先生の今後の展望について、お聞かせください。

拡大路線ではないのですが、ありがたいことに縁あって様々な方から依頼をいただいているので、業務量が多くなれば、必然的にスタッフや弁護士の人数を増やすことも考えたいです。

私にとって、スタッフはみな家族です。スタッフ全員に「ここで働けてよかった」と思ってもらえる事務所にしていきたいですし、それぞれがやりたい分野に存分に取り組める環境をつくりたいと思っています。今後入所する予定の弁護士は、子どもの権利や児童虐待の問題に取り組みたいというビジョンを持っているので、私としても精一杯応援したいですね。

大きな展望では、弁護士としての社会貢献です。スタッフを雇用することもその1つですし、1件でも多くの事件を手がけて解決に導き、法律トラブルで悩んでいる方の力になりたいです。弁護士会の委員会活動にも積極的に携わりたいと思っています。


ー 独立やパートナー昇格するために努力されている先生に向けて、メッセージやアドバイスなどがありましたら、お願いいたします。

アドバイスができる立場ではないのですが、1つ言わせていただくならば、人と人とのつながりを大切にしてほしいです。

事務所のスタッフをはじめ、依頼者や相談者の方、今までお世話になった方や応援してくれる方、悩みを聞いてくれる方、仲間…こうした方々との縁を大切にすることで、いざ自分が困ったときに、力を貸していただくことができます。

Web集客をするなら、こうしたつながりは特に重要です。Web集客は、老若男女さまざまな相談者の方から幅広い内容のお問い合わせをいただきます。しかも、紹介案件と違い、お互いがはじめましての関係からスタートするので、相談者や依頼者の方との信頼関係を築くまでに時間がかかることもあります。

その中で、「この事件をどうやって解決すればいいのだろう」「こういう依頼者の方にはどんな接し方をするべきか」と、悩むことがきっと出てくると思います。困ったり、万が一トラブルを抱えてしまったりした場合でも、人とのつながりを大切にしてきたならば、必ず誰かが話を聞いてくれて、アドバイスをしてくれます。

かくいう私自身も、人とのご縁は大切にしなければならないと、いつも自分に言い聞かせています。すべての人に対するリスペクトと謙虚な姿勢を持ち続けることを心に留めて、弁護士として、皆さんとともに頑張っていければと思います。 

 

 

 
 
 

(取材・文 / 瀬戸佐和子)

 


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野条 健人 先生のプロフィール



ご依頼者様に対して心がけていることは、寄り添ってお話を聞かせていただくとともに、弁護士が道しるべとなって、ご依頼者様とともに一歩前進させていくことです。

ご依頼者様は皆、様々なお悩みをかかえ、不安な気持ちで弁護士とお話することがほとんどです。

弁護士はご依頼者様の不安を解消し、紛争解決を図るプロフェッショナルと考えています。どのような問題でも真摯に向き合い、ご依頼者様の話を親身に聞くことで、紛争解決の糸口が見えてきます。

このため、まずはご依頼者様の目線でお話を伺い、こちらからわかりやすく説明させて頂くことにより、不安を解消してもらうことを大事にしています。

さらに、プロフェッショナルとしては、ご依頼者様が置かれている状況を十分に把握して、問題解決に向けて正しい方向に導くことが重要だと考えています。


【所属弁護士会】
・大阪弁護士会

【主な取扱分野】
・離婚・男女問題
・借金・債務整理
・交通事故
・遺産相続
・企業法務・顧問弁護士

【Web】
・公式HP
 https://kagaribi-law.jp/

・弁護士ドットコムのページ
 https://www.bengo4.com/osaka/a_27100/g_27106/l_339217/

 




 

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