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2018年06月06日 09時58分

「生徒の買い食い禁止」で激論…「無駄な規則」批判に、「一貫した指導」の必要性指摘する教員も

「生徒の買い食い禁止」で激論…「無駄な規則」批判に、「一貫した指導」の必要性指摘する教員も
写真はイメージです(JIRI / PIXTA)

買い食い禁止の中学校に通う生徒が、体調がすぐれなかったので、帰宅途中に自販機でお茶を購入したところ、そのことがバレて反省文を書かされたという記事(「校則で『買い食い禁止』、自販機でお茶を買ったら反省文…学校の対応に問題は?」https://www.bengo4.com/internet/n_7749/)を公開したところ、読者から、多くのコメントが寄せられました。

内容としては、今回の件については、生徒が体調を崩していることもあり、学校の対応は行き過ぎだという意見が大半でした。ただ、買い食い禁止の校則そのものや、学校が生徒の自由を制限することの是非については意見が分かれています。コメントの一部を紹介します。

●ルール自体が不合理だとする意見

多く寄せられた意見が、「禁止の目的がわからない」「誰も迷惑を被らない」など、買い食い禁止の校則自体がは不合理で納得できない、というものです。

「そもそも買い食い禁止というルールは何のために作られたものでしょうか?そこに合理性がないのであればそれは社会の規範として無駄なルールでしょう」(20代・男性)

「買い食い禁止の合理的な理由を知りたい。どうせ昔からあるっていう、思考停止な理由だろう」(30代・男性)

●現場の教員からの反論

これに対して、公立中学校の男性教員(30代)が、「『買い食い禁止』というルールがあるならば、家までの距離や自分の体調、外の気温などを考慮して、学校で補給するなどのルールに則って行動するべきではないだろうか」と主張しました。

この発言には、多くの批判コメントが寄せられ、さらに教員が反論しました。その一つが、生徒指導に求められる一貫性の話です。

「そもそも買い食い禁止のルールは、『線引き』の難しさにあります。例えば、お茶は◯だが、スポーツドリンクは×や、普通のパンは◯だが、菓子パンは×など、教師側も判断に困る場合があります」としたうえで、「生徒指導は、一貫した指導。基本的には、どの子にも同じように指導をしなければなりません。もちろん、個々の生徒に応じて指導方法は変えています。しかし、教師側がブレてしまうと、生徒達もブレてしまうのです」と説明しています。

この教員に対するコメントの中には、生徒がだらしないという悪評がたち、学校側が被害を受けることしか考えていないのではないか、との厳しい指摘もありました。

これに対して、この教員は、「私たちの県内の高校は、普段の生徒の様子や学校の様子をチェックしています。つまり、周囲からの評判が悪ければ、進学、就職に関わってきます。評判を落とすことによって損をするのは、まじめにコツコツと頑張る生徒です。私はそんな生徒に損をさせたくありません。だから、周囲からの評判は気にする必要があります」、「コンビニの前で大声で騒ぎながら、飲んだり食べたりする姿を見て、誰がいい学校だと思うでしょうか」と反論しています。

●買い食い禁止ができた背景への理解

買い食い禁止の目的については、他にも投稿が寄せられています。

「買い食い禁止の本当の理由は学校にお金を持ってくる事で盗難などのトラブルになるので、それを防ぐという事だと思います」(40代・男性)

「昭和30~40年代は、まだ庶民が貧しく、小遣い銭など貰えない子供が多く居たことや、決して衛生的とはいえない駄菓子屋が存在したこと、そもそも飲食をしながら歩くことは不作法とする常識があったことなどが、『買い食い』禁止の発端」(60代以上・男性)

「いろんな家庭、いろんな人がいるからこんな決まりがうまれたんじゃないのかな。『◯◯ちゃん貧乏だからお茶買えないんだ』『私お小遣いないけど、みんなの仲間外れになりたくないからみんなとファミレス行きたい』みたいな学校の闇」(10代・男性)

このように、禁止の校則ができた背景についての考察もありました。

●生徒の「自由を縛る」ことの意味

議論は、買い食い禁止の是非から、校則で生徒の自由を縛ること自体の是非にまで発展しました。

「子供達の未来を限定的なモノにしてしまうような指導は教育ではないでしょう」(匿名)

「昭和初期みたいな校則を残してることと、それをバカ真面目に守らせようとしてる馬鹿な教師にあきれてしまう」(30代・男性)

「教育の名のもとに自由を奪う。どう考えても受け入れられない」(60代以上・男性)

「日本の教育を受けた人間は自主的に考えて行動することに抵抗を覚えてしまう。こうやって日本の国力がどんどん弱まっていくんだろうね」(40代・男性)

たしかに、必要以上にルールで生徒をしめつければ、生徒が主体的に考えられなくなったり、個性を失うなどの弊害が生じるのかもしれません。

一方で、ルールを守ることを教えることも大事だという意見も。

「『ルールを守る』ことを教えるのは、教師として立派な行いでしょう」(20代・男性)

「ルールはルールってことでしょ。ーー『ルールを守らなければペナルティがある』これも教育だと思う」(20代・女性)

ルールによる縛りはどこまでが妥当なのか、そして、その内容は本当に適切なものになっているのか、現場の実態に即して、もっと議論した方がいいのではないでしょうか。

(弁護士ドットコムニュース)

この記事へのコメント

匿名ユーザー 30代 男性

これからの季節、熱中症が心配。

「ちょっと、やばいかも」と自覚した段階で、水分補給をする為に、自販機やコンビニでお茶やミネラルウォーターを買うのもダメなのか……。

いまや公園の水のみ場を探すよりも、コンビニを探す方が早い気がする。

毎夏、かならず学校関係でも熱中症問題が起こり、重篤な症状に陥る生徒が少なくない。教員が管理しているはずの教育現場でさえも起こるのだから、それを登下校時の生徒の「自己管理責任」と片付けてしまうのは、大変乱暴な事だと思う。

文章を見る限り、反論している中学教員は「まじめにコツコツと頑張る生徒」をダシにして、自分たち教員が「買い食いルールの難しい線引き」の判断をする事を、うまく回避している様にしか見えないのが残念だ。


>「コンビニの前で大声で騒ぎながら、飲んだり食べたりする姿を見て、誰がいい学校だと思うでしょうか」

これは完全な責任放棄だと思う。

この教員自身が言っているように、色々な生徒がいるわけで、問題のある生徒がいれば、それを指導するのが教員の責任ではないのか。

そりゃぁ「買い食い一切禁止」としてしまえば、教員側としては楽だろう。事情を一切鑑みず、機械的に指導すれば良いのだから。


>「ルールはルールってことでしょ。ーー『ルールを守らなければペナルティがある』これも教育だと思う」(20代・女性)

これは、非常に危険な考え方だと思う。

「ルールだから」の一言で、正に思考停止をして唯々諾々と従う事になってしまうからだ。記事内にもあるように「そのルールは、本当に適切なのかどうか」を常に考えていく事が重要だと思う。

昨今問題になっている「旧優生保護法」に関する問題も、同じ所に端を発している気がしてならない。

その頃の多くの人達が「ルールはルールってことでしょ」と、何の疑問も持たずに法律に従ったせいで、多くの悲劇が起こっているのではなかろうか。

それと根元を同じにする様な教育が、今おこなわれているかも知れないと考えると、本当に背筋が凍る思いである。

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匿名ユーザー 40代 男性

大事なのは一貫性なんかじゃなくて、問題点の抽出とその対処。
コンビニ前で駄弁って見苦しいってんならそれはダメだと指導すればいい。
線引きできないから一律で飲食物購入禁止ってのは単なる思考停止だし、それをルールだから守れって思想も教育とは正反対のもの。

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