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2018年01月22日 09時04分

レンタカーで「擦り傷」をつけたと疑われた…貸出時に「傷なし」で同意、争う余地は?

レンタカーで「擦り傷」をつけたと疑われた…貸出時に「傷なし」で同意、争う余地は?
画像はイメージです(HIME&HINA / PIXTA)

レンタカーを借りる際、店員から受ける車のチェックが雑だと思ったことはないだろうか。都内在住の主婦・J子さんは先日、旅行先でレンタカーを借りた際、店員が慌ただしく「お客様のお車はこちらでーす。はいっ、お傷はありませんね」と、ざっと車を一周しただけで説明を終えたことに不安を覚えたという。

「あんなチェックでは、傷があっても見落とすこともありそうです。もし傷がついた車を借りていたら、トラブルになったのでは」と不安を感じたという。

実際に、そのような不安が的中することもある。弁護士ドットコムの法律相談には、J子さんが感じた不安が現実のものになってしまった人からも相談が寄せられている。

「身に覚えのないバンパー下の擦り傷(かがんで覗きこまないとわからない)を返却時に指摘されました。(店側は)『借りる時にキズはないとサインを頂いているので2万円修理代を頂きたい』と言って、話がこじれております」と困った様子だ。

相談者は、返却時の点検に同席しなかったこと、全く身に覚えがないことなどから、レンタカー屋がキズを隠して貸したのではないかと疑っている。今回のようなケースでは、修理代を支払わなければいけないのか。前島申長弁護士に聞いた。

●貸し出し時のサインは「目立ったキズはなかった」の意

「今回のケースでは、店側の言うまま修理代を支払う必要はなく、争う余地はあります」

前島弁護士は結論から指摘するが、どういうことか。

「レンタカー会社からレンタカーの貸し出し時に『キズがないと確認しました』などのサインを求められた方が、返却時に『使用中にキズがついた』と身に覚えのない指摘をされるトラブルは、時々起こっているようです。

このような時、借りた際に『キズはない』とサインをした以上、必ず修理代金を支払わないといけないと考える方は多いと思います。しかし、サインをしたことだけで、借り主がキズをつけたことが十分立証されるものではありません。そのサインは『貸し出し時には、キズ(特に目立ったキズ)がなかった』ことを推測させるに過ぎないからです」

●「キズがない」とサインしても、争う余地はある

では、借りる際に「キズがない」とサインしていても、店側と争う余地はあるのか。

「ケースバイケースです。例えば、ボンネットやドア部分など目立った部分に大きなキズがついているような場合は、借り主も貸し出し時に十分認識できたでしょう。その際には、もし借り主が『キズをつけていない』と主張しても、借り主の使用中についたキズである可能性は高くなります。

しかし、今回の相談事例のようにバンパーの下の方にあり、かがんで覗き込まないとわからない傷については、サインをする際に見落とすことも十分に考えられます。訴訟になった場合に、サインをしたという事実だけで、借り主が敗訴することはないと思われます。

もっとも、借り主側も自分が傷をつけない走行をしていたことなどを主張、立証しなければなりません。無用なトラブルに巻き込まれないためにも、借りる際のチェックは慎重にする必要があるでしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

前島 申長弁護士
前島綜合法律事務所代表弁護士 大阪弁護士会所属交通事故・労災事故などの一般民事事件、遺産分割・離婚問題などの家事事件を多く扱う。交通事故については、被害者側の損害賠償請求の他に加害者側の示談交渉・刑事弁護も扱う。
所在エリア:
  1. 大阪
  2. 大阪市
  3. 浪速区

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