株主名簿の謄写方法は紙かデータか選択できるか

公開日: 相談日:2021年06月10日
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【相談の背景】
私は株主で、その株式発行会社に対して株主名簿の閲覧謄写を請求しています。会社は「株主名簿は量があってExcelデータで持っていて、データではお渡しできない。どうしてもということであれば1枚100円でコピーしてお渡しすることになる」と主張しています。私は何万円も支払いたくはないのでデータで欲しいと考えています。
※現在会社と揉めているので、質問しても意図が分からない状態です

【質問1】
会社法125条2項の二では株主名簿のデータ管理について言及しています。これは「データで管理している場合、データでの請求があれば応じなければならない」という解釈でよいのでしょうか?(正当な理由が前提で)

【質問2】
Excelデータが駄目ならPDFに変換すればいいじゃない、といった要求は法的というか実務上は問題ないのでしょうか?

1034447さんの相談

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    山本 恭輔 弁護士

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    会社法の構造は複雑で,条文を眺めていてもなかなか実際のところが分かりにくいところですよね。ご質問にお答えいたします。

    【質問1】
    >会社法125条2項の二では株主名簿のデータ管理について言及しています。これは「データで管理している場合、データでの請求があれば応じなければならない」という解釈でよいのでしょうか?(正当な理由が前提で)
    →残念ながら,現在の会社法ではデータでの請求は認められないというのが一般的な考えであり,実務上も謄写を請求する場合には紙ベースでの交付になるのが通常です(私も遅れているなとは思いますし,実際に改正要望も出ていたりはします)。
    理由は次のとおりです。ご指摘の会社法125条2項2号の「法務省令で定める方法により表示したもの」というのは,会社法施行規則226条6号の規定から,「電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法」となります。会社法では,この「紙面又は映像面に表示」されたものの謄写が認められるということになりますので,やはりデータの交付を求めるのは困難であり,「謄写」という文言からも,紙媒体に限られるというのが素直な解釈と思われます。

    【質問2】
    >Excelデータが駄目ならPDFに変換すればいいじゃない、といった要求は法的というか実務上は問題ないのでしょうか?
    →上記のとおり,法的にも実務的にもPDFデータの交付を請求する権利はないということになりそうですが,会社が応じてくれるのであれば問題ありませんので,交渉してみる価値はあると思われます(データの改変可能性などを問題にExcelデータを交付してくれないのであれば,PDFなら良いのではないかという理屈はあり得るところです)。

    ご質問とは少し離れますが,1枚100円のコピー料というのはかなり高いように思います(コピー代ですから,1枚10円程度の会社が多いのではないかと思われます)。
    データの交付はやはり無理でコピーをもらうしかないという段になれば,1枚100円というのが規程などで決まっていたとしても,株主の権利行使を困難にするものであり違法無効であるなどの理由で,コピー代の減額交渉をすることは考えられるかもしれません。

    以上,参考にしていただければ幸いです。

  • 相談者 1034447さん

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    非常に参考になりました。私もモノクロ1枚100円と要求された時には「閲覧謄写は法的に義務なのに商売していいの?」とムキになってしまいましたが、山本先生の案が断然良いですね。ありがとうございました。

この投稿は、2021年06月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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