サービサー法について教えてください。

債権管理回収業に関する特別措置法「サービサー法」11条1項は、次のように定めています。
 「債権回収会社は、委託を受けて債権の管理又は回収の業務を行う場合には、委託者のために自己の名をもって、当該債権の管理又は回収に関する一切の裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する。」

手形の取立委任裏書の場合と同様、実体上の債権者に債権を残したまま、回収・取立権限のみがサービサー会社に与えられ、サービサー会社は自己の名をもって債権回収をすることができます。この場合に訴訟をすることも手形の取立委任裏書の場合と同様、任意的訴訟担当として、自己を訴訟上の当事者としてなすことが可能です。

訴訟をするにしても、債権者として訴訟申立できますが、これは法律上、「委託」にも関わらず、債権譲渡のように委託者から債権者たる地位の承継があったという事なのでしょうか。
うまく説明できませんが、単なる受託者ではないようですが、どのような立場なのでしょうか。
2012年05月31日 19時15分

みんなの回答

弁護士A
ベストアンサー
ありがとう
これは,ご質問者様が書いておられるように,サービサー会社は「任意的訴訟担当」として,訴訟上の当事者となっているのであり,債権譲渡が渡が行われたわけではありません。

これは,信託によるものです。
信託法は,訴訟信託を禁止していますが(信託法10条),「信託は、訴訟行為をさせることを主たる目的としてすることができない。」とし,主たる目的でなければ許容する余地を認めています。
そして,民事訴訟法は,選定当事者の制度を設け,本人(債権者)の授権に基づいて第三者の訴訟追行を認めることができる場合を定めていますが(同法30条),第三者の訴訟追行を認めることができるのは,その場合に限られないというのが判例の立場です(最大判昭45.11.11)。

いかなる場合に許されるのかは,弁護士代理の原則を定めた弁護士法54条1項との関係も含めて問題ですが,概ね,正当な業務上の必要があり,弊害がなければ可能だというのが通説となっています。

そして,サービサー法11条は,まさにそれに該当する場合と理解されています。

まわりくどくなりましたが,サービサー法に基づく訴訟担当は,「信託」によるものです。

2012年06月04日 18時13分

相談者
たいへん勉強になりました。ありがとうございました。

2012年06月14日 01時28分

この投稿は、2012年05月31日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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