不当解雇

弁護士監修記事 2017年04月17日

あっせんとは?不当解雇の争いに専門家が間に入って解決に導く仕組みを解説

「不当解雇」を会社と争いたいけど、裁判などの法的手続きはお金や時間もかかりそうだし、勝っても会社に復職することは難しそう……。 そんな思いをかかえ、解決に向けた一歩踏み出せないという方は、行政が労働トラブルの円満な解決を手助けする「あっせん」という仕組みを利用してはどうでしょうか。

  • 会社との関係を考えると、裁判などの強行な手段には出たくない
  • 弁護士に頼らず解決したい
  • お金や時間をなるべくかけずに解決したい

こんな希望がある方は検討する価値のある手続きです。どんな仕組みなのか、詳しくみていきましょう。

目次

  1. あっせんとは
  2. あっせんの流れ
  3. 申請〜あっせん日当日まで
  4. あっせん日当日
  5. 打ち切り、取り下げ

あっせんとは

あっせんは、労働者と会社の間に専門家が入り、労働紛争の円満な解決を目指す行政の制度です。 個別の労働紛争を解決する手段としてのあっせんは、労働局の紛争調整委員会が行うもの、労政主管部局が行うもの、労働委員会が行うものの3種類があります。 手続きの流れ・仕組みはおおむね共通しています。この記事では、手続きとしてもっとも多く利用されている労働局の紛争調整委員会のあっせんの手続きの流れを紹介したいと思います。 まずは制度の特徴をみてみましょう。

  • 時間と費用がかかる裁判とくらべて、手続きが迅速・簡単
  • 弁護士、大学教授など労働問題の専門家が担当する
  • 費用がかからない
  • 「あっせん」でとりきめた約束事が簡単に破られることはない(労使が「あっせん案」に合意した場合、民法上の和解契約と同じ効力があるので、当事者は契約に従う義務が生じる)
  • 手続きが非公開なので、プライバシーを守ることができる
  • あっせんを利用したことを理由に、会社から不利益な取り扱いを受ける心配はない(法律で禁止されている)

ただし、注意する点もあります。会社側があっせんに応じなくても罰則はなく、手続きに参加しなくてもペナルティーがないということです。 会社側が手続きに参加しない場合、あっせんは不調となり終了します。会社側との話し合いの余地が少なく、あっせんの手続きに参加してくれることが期待できないような場合には、あっせん以外の紛争解決手続を利用した方が良いでしょう。 例えば、労働審判は、欠席するとペナルティ(過料の制裁)を受ける可能性があり、また、審判に参加しないと申立人(労働者側)の言い分がそのまま通る可能性があります。そのため、相手方が手続きに参加することを強く期待することができます。

あっせんの流れ

あっせんの流れ

申請〜あっせん日当日まで

都道府県労働局の総合労働相談コーナーに、申請書を提出します。申請書のひな形は厚生労働省のウェブページ(「個別労働紛争解決制度(労働相談、助言・指導、あっせん)」|厚生労働省)で手に入れることができます。 あっせんを申請すると、労働局長が紛争調整委員会にあっせんを委任します。委任するかどうかを判断するために、事前に事情聴取がおこなわれる場合もあります。 その後、労働者と会社側の都合が良い日を選んであっせん日が決定します。あっせん日は申請からおおよそ1か月後に設定されることが多いです。

あっせん開始の通知を受けた会社側が、あっせんの手続きに参加する意思がないことを表明したときは、あっせんは実施されず、打ち切りになります。

あっせん日当日

あっせんのイラスト 当日は、労働者側・会社側それぞれ別の控室に通され、それぞれ個別に事情を聴取されます。顔を合わすことなく手続が進むので、「相手と顔をあわせたくない」という方も心配ありません。 双方に事情を聞いた後、あっせん員同士で協議を進めます。あっせん員は必要に応じて、さらにそれぞれの控室に出向いて、解決の方向性を探ります。 当事者双方が求めた場合、あっせん員は合議して、落とし所を示した「あっせん案」を示します。お互いがあっせん案に合意した場合、合意書を作成することによって手続きは終了します。 あっせん案が示されなくても、あっせんをきっかけにお互いが歩み寄り、自主的な解決が図られるケースもあります。

打ち切り、取り下げ

あっせん案に合意せず双方の歩み寄りが見られない場合や、会社側があっせんに応じない場合などは、打ち切りによる終了となります。 また、あっせん日より前に当事者同士が自主的に解決できると判断したなどの理由で、申請者があっせんを取り下げた場合も手続きは終了します。

関連記事

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼
費用対処方針比べて選ぶことができます。

  • 弁護士費用がいくらかかるか知りたい
  • 弁護士の選び方がわからない
  • 弁護士が何をしてくれるか知りたい
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

不当解雇を扱う弁護士を探す

不当解雇に関する法律相談

相談を絞り込む

不当解雇の法律ガイド

関連カテゴリから解決方法を探す

弁護士に相談しようと思ったら…

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼

  • 最短3分で依頼完了
  • 依頼内容は非公開
  • 分野に詳しい弁護士から見積り依頼が届く
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

労働のニュース

  1. アシックス「パタハラ」裁判、会社側は争う姿...
  2. 「女性活躍」でメディア注目の塗装会社、ハラ...
  3. 本当は働いたのに「残業なし」で出勤簿提出 ...
  4. パンプス強制にNO「#KuToo」署名提出…女性の...
  5. 就活セクハラ「被害者が声を上げられる場所を...
  6. ドイツに出向、残業100時間超で精神疾患に…現...
  7. しゃぶしゃぶ鍋事件、被害男性「熱い鍋より、...