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弁護士監修記事 2019年08月29日

【労働審判】会社からの処分や命令に納得できないときに利用できる手続きを詳しく解説

会社からの減給などの処分に納得できなかったり、転勤出向などの命令に従いたくないと考えている場合など、職場との間に対立が生じたとき、労働局のあっせんや、裁判所の労働審判といった制度を利用することができます。

  • 労働局にあっせんを申し立てる手続き
  • 裁判所に労働審判を申し立てる手続き

この記事では、これらのポイントについて詳しく解説します。

目次

  1. 職場とのトラブルが発生した場合の対処法
  2. 労働局にあっせんを申し立てる
  3. 裁判所に労働審判を申し立てる
    1. 地方裁判所に申し立てる
    2. 労働審判の流れ
    3. 裁判

職場とのトラブルが発生した場合の対処法

職場との間に対立が生じて、自分で解決することが難しい場合、次のような制度を利用することができます。

  • 労働局のあっせん
  • 裁判所の労働審判

それぞれの制度について解説します。

労働局にあっせんを申し立てる

労働局とは、労働者と職場との間でトラブルが発生した場合に、労働者からの相談に応じ、問題解決のために必要な助言や指導などを行ってくれる公的な機関です。 労働局では、「あっせん」という手続き利用することができます。 あっせんとは、相談者と職場との間に、弁護士や大学教授、社会保険労務士といった労働問題の専門家で構成する「紛争調整委員」が入り、話合いを促進することで、紛争の解決を目指す手続きです。 あっせんは無料で利用できます。労働局にあっせんを利用したことを理由に、解雇や降格などの不利益を与えることは法律で禁止されています。安心して相談しましょう。 紛争調整委員は、それぞれから事情を聞いた上で、問題解決の方法を、「あっせん案」として提案してくれます。 あっせん案の内容について職場と合意できれば、あっせんは終了します。 合意できない場合も、不調としてあっせんは終了となりますが、他の解決手段について説明・紹介してもらうことができます。 労働局であっせんをしてもらいたい場合は、厚生労働省のホームページから、最寄りの窓口を探しましょう。この記事の下にある参考リンクから、窓口の所在地などを確認することができます。

あっせん案について職場と合意できた場合でも、職場に対し、あっせん案の内容を強制的に従わせることはできません。あっせん案の内容に職場が従わないときは、裁判所に訴訟をおこして判決を得る必要があります。

裁判所に労働審判を申し立てる

「労働審判」は、経験豊富な労働審判官(裁判官)と、労働関係について専門的な知識を持つ労働審判員(労働組合の役員経験者、企業の人事担当経験者など)が、労働者と職場の間に入り、話合いを行う手続きです。 原則として、3回以内の話合いで終了するため、裁判よりも迅速な労働問題の解決が期待できます。 労働審判は、次の3パターンいずれかの結末にたどり着きます。

  • 話合いによって労働者と職場が合意する(調停成立)
  • 話合いがまとまらない場合は、労働審判委員会が解決案を示す(審判)
  • 審判の結論に納得できない場合は、裁判で争う

労働者と職場の話合いにより、お互いに歩み寄って合意の上で結論を出すことができれば、「調停」が成立します。 話合いがまとまらない場合は、審判官が解決策を提示します。これを「審判」と言います。 労働局によるあっせんと同様に、労働者と職場が話合いを行うことになりますが、調停と審判の場合は、裁判の判決と同じように法的な拘束力を持ちます。 つまり、職場は調停・審判で示された内容に従って対応させることができます。 一方、審判により審判が提示した解決策の内容に納得できない場合、裁判所に異議を申し立て、裁判で争うことになります。

自分自身で審判を行うことに不安がある場合は、弁護士に依頼することを検討してもよいでしょう。弁護士は法律の専門家という立場から、依頼者の代理人として適切な主張をしてくれます。

地方裁判所に申し立てる

調停は、職場の所在地を管轄する地方裁判所に申し立てます。 どの地方裁判所に申し立てればよいのかは、裁判所のホームページで検索できます。この記事の下にある参考リンクから、裁判所の所在地などを確認することができます。 必要となる書類や費用は、管轄の裁判所に確認しましょう。 また、労働審判の申立書の記載例が、東京地方裁判所のホームページで紹介されているので、参考にしてもよいでしょう。この記事の下にある参考リンクから、申立書の記載例を確認することができます。

労働審判の流れ

労働審判のイメージ 当日は裁判所に出廷し、丸テーブルで話合いをすることになります。 話合いでは、審判官が審判を申し立てた労働者(申立人)と、審判の相手になる職場(相手方)から主張を聞き、事実関係を明らかにしていきます。 裁判のようにどちらかが一方的に尋問されるのではなく、審判官が気になった点をその場で両者に問いかけていくような形式です。 1回目の話合いで、争点と事実関係が確認できた場合は、合議の後に審判官・審判員から調停案が提示される場合があります。 調停案について、申立人と相手方がそれぞれ納得すれば、調停が成立します。 1回目の話合いで明らかにならなかった争点や事実関係がある場合や、調停案について両者が納得しないような場合には、2回目の話合いに続きます。 2回目の話合いでも話合いがまとまらなかった場合は、3回目の話合いを行うことになりますが、審判は原則的に3回までの話合いで解決を目指す手続きです。 3回目の話合いが終わった段階で審判官・審判員が示す調停案に両者が納得できない場合は、審判官・審判員が審判の形で最終的な結論を出します。 審判の内容に納得がいかない場合は、審判から2週間以内に異議を申し立てることで、裁判で結論を得ることになります。

裁判

調停・審判で解決できなかった場合、最終的には裁判で判決という形で決着をつけることになります。 裁判では、自分の主張を認めてもらうために、法的に正しい主張を適切に組み立てて、それを証拠で証明する必要があります。 一般の人がこれらのことを行うのは容易ではありません。訴訟を検討している場合は弁護士に依頼することをおすすめします。

  • 参考リンク

厚生労働省:総合労働相談コーナーの所在地一覧 裁判所:裁判所の一覧 東京地方裁判所:労働審判申立書の記載例

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